「このまま帰るわけにはいかない」──DEEPで活躍の畠山に漆間が立ち向かう
重苦しい雰囲気が“DREAMERS”チームに流れる中、岡見は「漆間、頼んだぞ。何のために来たんだ、ここに」と問いかけ、漆間も「勝つためです」と気合を入れる。
試合前には「長くグダグダな試合はしたくない。1Rで終わらせようかなと思ってます」と語っていた漆間は、仲間の屈辱的な敗戦を目の当たりにし、険しい表情でケージに上がる。
対戦相手は、DEEPですでに2勝1敗の戦績をあげている畠山。「(朝倉未来1年チャレンジに)受かって、試合の経験も積んだら、これくらい強くなるんやぞっていうところをしっかり見せたいと思います。もちろん負ける気はないです」とリラックスした表情だ。
フェザー級ファイター同士の一戦。
1R、サウスポー構えの畠山にオーソドックス構えの漆間。未来の「もっと圧かけろ」の声に、右ローを打つ畠山。漆間も右ハイはガード上。高谷は「奥手から3つ」と漆間に右ストレートからの打撃を促す。
左右の蹴りで牽制する漆間。しかし、畠山は右を振ってダブルレッグへ。足を広げて左は差し上げている漆間に、四つから小外がけを狙う畠山。右も差し替えてダブルアンダーフックの両差しにする漆間。ここはブレークに。
未来は畠山に「もっと攻めて」と声。右インローを当てる漆間。さらに右前蹴りから右のスーパーマンパンチで詰める漆間は、そのまま左で差して、柔道出身の畠山に組みを挑む。
思わず首投げの体勢で抱える畠山。脇を潜りスタンドバックの漆間に、畠山は前転してのヒザ十字狙いも、潰してパウンドする漆間。足を手繰る畠山の顔を殴り剥がすも、畠山はその鉄槌の左手をあんこの大きなグローブを脇に挟み、巻き込んでの前転でサイドを奪う。
すぐにシングルレッグで立とうとする漆間。アームインギロチンからダースを狙う畠山にすぐに首を抜く漆間。右で差してシングルレッグからダブルレッグテイクダウンは畠山!
壁際で立とうとする漆間の動きに、未来は「片足を乗せて」と畠山に支点を無くすよう指示。その通りに腿上に乗せていく畠山。足を戻し立ち上がる漆間の尻下でクラッチし、再びテイクダウン。金網に上体は立てている漆間の足を再び腿上に上げて引き出そうとする。すぐに金網まで上体を寄せる漆間は立ち上がり、四つまで持ち込みブザー。
「右を打って奥手から、頭ずらして左ヒザ、狙っていけよ」と相手のテイクダウン狙いにヒザまで繋げる打撃を細かく動きを指示する高谷。
2R、右を打ってすぐに戻して左ヒザを打つ漆間。今度は前手の左フックをヒット! さらにワンツーから右ヒザも。打撃で攻勢に立つ漆間に、畠山は両手を広げて強引に金網まで押し込む。右を差し入れる漆間に、ヒザ裏でクラッチした畠山はダブルレッグテイクダウン!
マットに手を着いて上体を金網に立てる漆間の左手を引き寄せ寝かせる畠山はパウンドから右でヒザを越えて、さらにマウントへ。潜ろうとする漆間を剥がして右腕で枕にする畠山は漆間の左脇に頭を突っ込み肩固めへ。右手を側頭部にあてて防御する漆間は、内側を向いてリバーサルを狙うが、袈裟固めに移行する畠山は右腕を両足に挟んでのアメリカーナを狙う。
そこでケージを蹴って体を返した漆間は、シングルレッグへ。その立ち際をダースチョークを狙う畠山だが、ここも漆間は頭を抜いく。残り1分半。なおも金網に詰める畠山に、未来は「取りに行け」と声。
しかし、突き放す漆間。互いに右を振り合うが、返しの左は漆間。間合いを詰めている畠山は、続く右に頭を下げて組みへ。ダブルレッグにハーフネルソンを狙う漆間だが、組めず。
ダブルレッグからのパウンドに、金網から背を離し、背中を見せて逃れようとする漆間のバックに回る畠山。立って背負う漆間だが、畠山は両足を胴に巻いたボディトライアングルで4の字ロック。左手を脇下に挟む漆間だが、畠山は右手を喉下に巻くと、後方に引き込んでリアネイキドチョーク! 漆間がタップした。