いよいよ「最終試合」、非情なライバル対決も
試合から1週間後、ついに最終試合の対戦カードが発表された。
【GENERATIONS vs. THE RAMPAGE】
平本 丈 vs. 鈴木崇矢
山内 渉 vs. 安永吏成
柳田龍彌 vs. 岡田達磨
高木オーディン祥多 vs. 八木敬志
【DREAMERS vs. 外敵】
漆間將生 vs. 吉村海飛
齋藤奨司 vs. 田島 涼
宇佐美正パトリック vs. 日高健太郎
中村倫也 vs. 新井拓己
「GENERATIONS vs. THE RAMPAGE」の初戦は、平本丈(17歳)vs.鈴木崇矢(16歳)、10代同士のマッチアップとなった。
鈴木は「丈くんが入った時から薄々(試合を)やるんじゃないかって思ってたんですけど」と、入れ替え戦で勝ち上がった平本をライバルととらえていたことを明かすと、「僕がやることはひとつなんで。ちゃんとブッ倒して、所属を掴み取ります」と力強く宣言。
対する平本は、「ライバルじゃないけど、同じ10代同士で練習がかぶっていて、僕もアドバイスとかしてたんで」と言いながらも、「じゃれあいじゃないし、決まった瞬間から喋らないようにしている。自分が勝つ画をずっとさっきから想像してるんで、勝つことだけを考えてます」と、戦闘モードに入っている様子を見せた。入れ替え戦で足の小指を折っているが、どこまで回復できるか。
「2人の試合は単純に面白いよね」と岡見HCが期待を寄せるなか、平本は「僕も観る側なら面白いだろうなって。もともとどっちもストライカーだし」と打撃対決となることを予告する。
一方の鈴木は「面白い打ち合いが見れるかもしれないです」と期待の表情。岡見HCから「第1試合で流れが決まるけど」と問われると、「1試合目にメインを持ってきて大丈夫ですか?」と、笑顔を見せると、カード発表前の練習試合でのTKO勝ちもあり、「100%勝ちます」と自信を覗かせた。
山内渉vs.安永吏成は、DREAMERS以前からの練習仲間同士の対戦だ。
練習試合でも仕上がりの良さと安定した強さを見せている山内は「2年くらい前から練習してる。1個、隠し玉を持っていこうかと。もちろん勝つ気で──勝てます」と自信の表情。
対する安永は、靭帯を痛めて、左右のヒザを故障した。「周囲が試合している姿を見て、すごく悔しかったです。ここは男を見せたい。昔から練習している相手だからこそ一番、いい試合をしたい」と、悲壮な決意を語る。
柳田龍彌vs.岡田達磨は、ストライカーvs.グラップラー。
朝倉未来門下生に2本連続でタップした柳田は、「EX FIGHTを背負って戦い恥をかかせた。挽回したい」と語り、対戦相手がまたも苦手とするグラップラーになったことについて、「相手が分かった分、練習することが明確。中途半端なことをしないで、やるかやられるかの試合をします」と、決意を見せた。
対する岡田は、左ヒザ靭帯を傷め、選手生命が危惧されるところだが、「最後なんで悔いの残らないよう出し切りたい。怪我は理由にしないくらい仕上げてやるんで、最後まで見てください」と直訴。岡見HCは、「覚悟決めたんなら、怪我だろうがなんだろうがすべて出してください。見届けます」と答えるのであった。
高木オーディン祥多vs.八木敬志は、合宿から3度目の対戦。
これまでの練習試合では、いずれも東海大柔道部出身の高木が、グラップリングルールでキムラロック、MMAルールでも腕十字を極めて圧勝している。
高木の課題は「気持ちの弱さ」。高谷総監督は「安全運転ばかりしてたら、見ている人の心には届かない」と指摘し、岡見HCは「高木は恐怖心が支配して足を止めてしまっている。ファイターとして一生つきあっていくことだけど、克服しないと次の試合に勝てるか、増してや世界になんていけない」と諭す。
その言葉を受け、高木は、「柔道の時から、負けたらどうしよう、と見てしまう癖がある。克服していかないといけない。腹をくくって戦いなんで殺すぞという気持ちでいく」と意気込む。
対する八木は、3度目対決に「オーディションでずっと負けてるので、こういうリヴェンジの機会を与えてもらえてありがたい」と鼻息を荒くするが、カード発表前のジム内練習試合でも判定負け。京都での単独練習を高谷総監督から「ちゃんと練習してたのか?」と問われる内容だった。八木は「“八木が変わった”というところを見せたい」と気合を入れ直す。