ラピクスにプレッシャーをかけて、触り続ける
──ONEでの3戦目(ティモフィ・ナシューヒン、エドゥアルド・フォラヤン)ということで、何か証明したいことはありますか。
「誰かに証明することはない。自分に証明しなきゃね。最高の試合をすること。ハードにトレーニングを積んできて改善してきたし、時には何かを犠牲にして、努力してきたってことを自分で分かっている。毎日、気が乗っても乗らなくても練習してきた。そういう自分を誇りに思うよ。誰かに証明する必要はなくて、自分自身に証明するさ」
──今回のユーリ・ラピクス戦で勝つためにしなくてはらないことは何でしょうか。
「俺がやらなきゃいけないことはもう終わったよ。あとは試合に行って見せるだけさ。これまでの数カ月でやって来たことを同じようにするだけ。相手にプレッシャーをかけて、触り続ける。俺には、相手を負かすボクシングとか色んなアドバンテージがある」
──ONEに参戦した時から高い期待値を背負って戦い、ONEデビュー戦では残念ながら負けてしまいました。そして今、3戦目ということでさらに期待値が上がっていると思います。このプレッシャーについてどうように感じていますか。
「プレッシャーは毎日だよ。俺の頭の中では自分自身が最悪の敵であって、誰かに言われなくても自分が自分に対して批判的なタイプだから。これは自分が高いレベルでトレーニングをし続けるために役立っている。だからプレッシャーはない。毎日やっているようにハードにやるだけだ。“自分が世界で一番だ”って自分に言い聞かせて、試合に行けば“誰も俺を倒すことはできない”ってね」
──ONEでベルトを獲ることはキャリアを退く前に成し遂げたい最後のことでしょうか。
「そうは言えないね。そうは言えないよ。辞めるつもりだなんて絶対に言えないさ。何かを計画して来たことはない。自分の気持ちに従って来たから。今、そんな計画を始めるつもりはないよ。キャリア18年目、あと2年で20年になるしね」
──これまでライト級で多くの選手と戦って来ました。今回の相手、ユーリ・ラピクスは何か特別なものがある選手だと思いますか。特に対策が必要な何かを持っていると?
「同じ階級でも相手の方が大きいならそれは自分にとって既にチャレンジだよ(アルバレス175cm、ラピクス180cm)。それにラピクスはたくさんのスキルを持ったオールラウンドな選手で、ベテランのようにリラックスして戦う。このチャレンジが楽しみさ。どんなミスをするかも見えるし、どこがこの試合の穴かも見えている。戦績も14勝1敗で良い選手だ。彼をリスペクトするよ」
──UFCとBellatorの両ライト級でベルトを獲っているアルバレス選手ですが、もしもONE Championshipでもベルトを獲ることができたら、アルバレス選手のことをなんて呼べばいいでしょうか。
「“エディ・アルバレス”と呼んでくれればいいよ」
──今大会でも、デメトリアス・ジョンソン選手とアルバレス選手は同じ大会でカード組まれていますね。デメトリアスvs.モラエス戦は、どっちが勝つと思いますか。
「俺はいつでもデメトリアスを選ぶね。だって彼が一番だから。彼がして来たことは誰も成し遂げていない。彼より多くベルトを持っている奴はいない。これまで記録を破って来た選手だ。勝ち方を熟知している、彼は最高のMMAアスリートの1人だ」
──これまで大きなマーケットで何度も戦って来たと思いますが、このONE Championshipが、アメリカのプライムタイムで放送されることは、北米市場に対してどれだけ大きなことだと思いますか。
「この大会は“ONEが何者なのか”をアメリカに披露できるものだと思うよ。色んなマーケティングをして来たと思うし、プロダクション、メディアも含めて、アメリカのファンたちはONEに対して新しい意識を持つと思う。ファンがこの大会を見て、4月7日が過ぎたら、ONEのことをもっと気にするようになるはずだ」
──今のご自身のレベルにおいて、何か改善しようと毎日心がけていることはありますか?
「俺にとっては、新しいスキルを学ぶというより、自分が持っているスキルを磨くようにしている。全てをね。キックもパンチも、テイクダウンも柔術も。オールラウンドの選手でいたいから。持っているスキルを全部出したい。だから自分の持っているスキルをトレーニングルームでも全部出すようにトライしているよ」