2R早々のTKO劇に、ルイスの剛腕をあらためて評価するのは“DC”ことダニエル・コーミエーだ。コーミエーは、2018年11月の「UFC 230」でルイスと対戦し、2Rにリアネイキドチョークで一本勝ちしている。
「ESPN MMA」の「DC&Helwani」でコーミエーは、アリエル・ヘルワニ記者に「試合前に俺がデリック・ルイスのことを『一番パワーがある選手』と評したことに、みんな『一番はフランシスだろ! フランシスが一番でデリックは二番だろ!』って反論されたけど、俺が言いたいのは、フランシス・ガヌーがデリック・ルイス戦であんな躊躇したような試合になったことには、ちゃんと理由があるんだよってこと」と、ルイスのポテンシャルについて説明した。
「ガヌーのあんな戦い方は初めてだったろ? スタイプからオーフレイムに至るまで、あらゆる対戦相手に対してフランシスはただただ露骨に相手を軽視するというか、相手の力を無視して猪突猛進するわけで。彼がデリック・ルイスを相手に膠着するのは、自分にそのパワーが跳ね返ってきてしまうからなんだ。というわけで、デリック・ルイスにはヘビー級の誰にも負けないパワーがある。フランシス・ガヌーといえど、と考えるのはおかしくないはずだ。KO数で言えば、デリック以上の力を持つ選手はいない。他のやつが彼よりパワーがあると、どうして言えるの? 現実的に考えてさ」と、ルイスがヘビー級において最もパワフルなファイターだと力説していた。
現在、UFCヘビー級ランキングは、王者スタイプ・ミオシッチを筆頭に、以下の順位づけとなっている。
王者 スタイプ・ミオシッチ(米国)※3.27 vs.ガヌー
1位 フランシス・ガヌー(カメルーン)※3.27 vs.ミオシッチ
2位 デリック・ルイス(米国)※前戦ブレイズに勝利
3位 カーティス・ブレイズ(米国)※前戦ルイスに敗北
4位 ジャルジーニョ・ホーゼンストライク(スリナム)※2.27 vs.ガーヌ
5位 アレクサンドル・ヴォルコフ(ロシア)※前戦アリスターに勝利
6位 アリスター・オーフレイム(オランダ)※前戦ヴォルコフに敗北
7位 シリル・ガーヌ(フランス)※2.27 vs.ホーゼンストライク
8位 シャミル・アブドゥラヒモフ(ロシア)※5.1 vs.サカイ
9位 アウグスト・サカイ(ブラジル)※5.1 vs.アブドゥラヒモフ
10位 クリス・ドーカス(米国)※前戦オレイニクに勝利
11位 ウォルト・ハリス(米国)※前戦ヴォルコフに敗北
12位 ジュニオール・ドス・サントス(ブラジル)※前戦ガーヌに敗北
13位 セルゲイ・パブロヴィッチ(ロシア)※前戦グリーンに勝利
14位 ブラゴイ・イワノフ(ブルガリア)※前戦サカイに敗北
15位 マルチン・ティブラ(ポーランド)※前戦ハーディーに勝利
3月27日(日本時間28日)の「UFC 260」では、王者ミオシッチと1位のガヌーが2018年1月以来、約3年ぶりの再戦が決定。その勝者に挑戦するのはルイスか、ホーゼンストライクvs.ガーヌのどちらかか。それとも、ヘビー級転向を表明したジョン・ジョーンズになるのか? 注目のヘビー級戦線だ。