堀口恭司は「短い期間で海外へ行くんだったら意味はない」
今回、右ヒザ前十字靭帯断裂と半月板損傷の大怪我を克服し、朝倉海から王座を奪還した堀口恭司が、日本のKRAZY BEEからアメリカントップチームに移籍したのは、UFC3年目の1月11日。その10カ月後に堀口は、ダゲスタン共和国のゴリゴリのレスラーであるアリ・バガウティノフに組み勝っている。
長年、ATTで「HORIGUCHI HALL」と名付けられた寮生活を続けて来た堀口は、本誌『ゴング格闘技』2019年7月号で、米国での練習について「アメリカでトレーニングをするようになって、寝技とかの技術がすごい上がったので、自分のできる幅が広がりました。どこのジムかにもよりますけど、米国での練習は絶対した方がいいです。幅が広がります。向こうは1つのジムで全部練習できる」と、UFCで勝つために、自身に足りなかったものを補えたと証言。
同時に、「短い期間で行くんだったら意味はないですよね。やっぱりある程度の期間一緒に練習をしないとコーチも選手の動きって分からないし、良さも悪さも分からない。だからキャンプだけ行ったって意味がないなと自分は思います」と、腰かけのキャンプで海外練習に臨んでも、「チーム」の一員にならない限り、効果は薄いことを語っている。
いまも進化を続けるMMAで、日米の練習環境の差は、具体的にどんなところにあるのか。