▼第6試合 フェザー級 5分3R
×松嶋こよみ (日本/パンクラスイズム横浜/2位)
[判定0-3]
○ゲイリー・トノン(米国/5位)
松嶋は、2019年8月のマニラ大会でフェザー級王者マーティン・ニューイェンに挑戦し、2R TKO負けも、2020年2月のジャカルタ大会では、無観客ではなくまだ観客のいる目前で、韓国のキム・ジェウンを3R TKOに下し、再起を果たしている。
松嶋にとって10カ月ぶりの試合となる今回の対戦相手トノンは、最先端グラップリングを志向するヘンゾ・グレイシー&ジョン・ダナハーを師に持つグラップラー。
グラップリングでは、「ADCC2013」で松嶋が所属するパンクラスイズム横浜代表の北岡悟にチョークで一本勝ち、2017年のONEでのケージグラップリングでは青木真也にもヒールフックで一本勝ちしている寝技師だ。現在はエディ・アルバレスやアリエル・セクストンらとMMAの練習を積んできた。
1R、ともにオーソドックス構え。左の蹴りから入るトノン。松嶋の蹴り足を掴んでジャンピングガードからギロチンを狙うトノン。外した松嶋は引き込むトノンにバックを取られる。トノンはシングルバックから4の字ロックに。松嶋は両手で手首を持ち防御。
アゴを上げさせ左右腕を入れ替え、パームトゥパームから後ろ頭に組み手を変えて首を狙うトノン。その後ろ手を剥がす松嶋。残り1分30秒ほど。いったんマウント狙う際で正対を試みる松嶋。肩を抱かれるが組ませず、腰をずらす。
2R、先に中央を取る松嶋。左の蹴りを掴ませて組みに行くトノンの足関節狙いからの後転を足をすぐに抜いていく松嶋。
サウスポー構えに変えるトノン。ダブルレッグから小外がけテイクダウンから、亀からの立ち上がりをバックを狙うトノン。松嶋の右腕を右足でしばっての背後からのパウンド。それをいったん松嶋は亀から腰をずらすが、二重がらみからボディロックパスガードを狙うトノン。しかし松嶋はケージレスリングでシングルレッグから上になり、ヒザ蹴り! パウンドを数発も、トノンも際で左で脇差しハーフガードで立ち上がるとブザー。
3R、サウスポー構えのトノンは半身で逃げ切り体勢か。松嶋もコントロールはされているが極めさせずサブミッションのニアフィニッシュをどうとられるか。
オーソドックス構えから左足を捉えて後転からサドルロックを狙うトノン。そこをヒザを極めさせず足を抜く松嶋。松嶋の右の蹴りは遠い。組んでいく松嶋だがトノンは突き放す。松嶋の詰めに下がりながらいなすトノン。
左ミドルも単発の松嶋。右ローを当てるトノン。松嶋の右の蹴りに左を合わせるトノン。トノンは鼻血。左右の蹴りはトノン。右で飛び込む松嶋。組んでヒザはトノン。ワンツースリーと飛び込む松嶋。その打ち終わりに右を入れるトノン。
判定はサブミッションで松嶋をデフェンシブにさせたトノンが3-0で勝利。トノンはコンテンダー争いの上位に加わった。
試合後、師匠のダナハーも「コロナのせいで1年くらい試合が空いてしまったけど、1Rは一番練習してきたハーフガードからの動きを活かすことができて、対戦相手のバックを奪い、チョークを狙ったことで相手を脅かした。2Rにはテイクダウンするために打撃を融合させてバックを取ることが出来たのが成長だった。3Rには後ろ手の打撃を当てて、いい首相撲からのヒザ蹴りも出した。長期間のブランクから優勢に進めることが出来て、彼のMMAの道を拓いた試合だった。今後、トノンもプエルトリコ(※コロナの影響でダナハーチームはニューヨークから拠点を移している)で我々と合流し、次の試合に向けてトレーニングを再開することになる」と、トノンの勝利を祝している。