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2020年10月3日(日本時間4日)、アブダビのUFCフィイトアイランドにて「UFC Fight Night: Holm vs. Aldana」が行われた。
UFC Fight Night: Holm vs. Aldana
現地時間および日本時間2020年10月4日(日)
UFCファイトアイランド(アラブ首長国連邦・アブダビ)
【メインイベント】
▼女子バンタム級 5分3R
〇ホリー・ホルム(米国)136lbs/61.69kg
[判定3-0] ※50-45×2, 50-44
×アイリーン・アルダナ(メキシコ)136lbs/61.69kg
前日計量では、メインイベントを戦う元女子ボクシング世界3階級制覇王者にして元UFC世界女子バンタム級王者のホリー・ホルム(米国)と、2連勝中のアルダナ(メキシコ)はともに136lbs(61.69kg)で計量をパス。
ホルムは、2019年7月の「UFC 239」で王者アマンダ・ヌネス(ブラジル)に挑戦し、右ハイキックによる1RKO負けで王座奪取ならず。2020年1月の「UFC246」でラケル・ペニントン(米国)に判定勝ちし再起を遂げている。
アルダナは、2018年から5勝1敗。2019年7月にペニントンにスプリット判定で敗れたが、同9月にヴェネッサ・メロ(ブラジル)に判定勝ち。同12月の前戦では、MMA10戦全勝だったケトレン・ヴィエラ(ブラジル)を1R KOに下し土をつけている。
いつものように試合前に左右にケージを歩いて行きつ戻るルーチンを行うホルム。
1R、サウスポー構えのホルム。オーソドックス構えのアルダナ。中央を先に取るホルムは右の関節蹴り狙い。アルダナは右ミドルを返す。左回りのアルナダの動きの止まったところに左ストレートを当てたホルム。
喧嘩四つの前手を前に出すホルム。左右の連打にアルナダはガードを固めるが、ホルムは右ローまで繋げる。左右で前に出るホルムに下がりながら右を合わせるアルナダ。
詰めるホルムはダブルレッグで押し込むが、右で小手に巻いて払い腰を狙うアルナダに耐えるホルム。さらに左で差して押し込むホルムにアルナダは右を巻いて投げ用とするが、潰したホルムがテイクダウン! 上でブザーを聞いた。
2R、サウスポー構えのから前蹴りで牽制するホルム。ワンツーで中に入るアルナダに左ストレートで迎撃する。右の頬が腫れるアルナダ。ホルムは右のかけ蹴りでも牽制。さらにワンツーで前進しながら右ロー。さらに左で差して金網まで。押し込み、ボディロックに小外がけ&引き倒してテイクダウン! ハーフガードもアルナダは腰を切りフルガードに戻して蹴り上げ立つ。今度は詰めるアルダナだが、ホルムが捌く。
3R、右インローから入るアルダナ。詰めるがホルムも下がりながら左ハイ。ガードするアルダナは、左フックも避けたホルムはボディロック&足払いテイクダウン! 左脇を差してパスガードしたホルムはマウントへ! ブリッジで跳ね上げたアルダナに鉄槌を突くホルムは、立ち上がり際にすぐにボディロックで組み付いていく。
突き放したアルダナは前に。下がりながらも右のサイドキックを顔面に突くホルム。さらにサイドキックを腹に突く。
4R、詰めるアルダナに、サイドステップしながら間合いを保ち右のサイドキック、関節蹴りを狙うホルム。左に回るホルム。追うアルダナは蹴りで止められない。金網際でのテイクダウンはまたもホルム。立ち上がるアルダナに徹底してアウトボクシングから、右サイドキック、左ストレートを当てるホルム。ホルムも左頬を腫らせる。
5R、鼻血を流すホルム。右ジャブにアルナダは右ミドルを合わせる。追うアルダナに回るホルムは右サイドキックを顔面に当てる。右を当てたアルダナに左ストレートを返すホルム。さらに左のスーパーマンパンチ。追うアルダナの右にワンツーの左はホルム。ニータップからダブルレッグテイクダウン! フルガードで下から蹴り上げ立つアルダナに、左サッカーキックを当てるホルムは、声を挙げながら左右連打で金網まで詰めてブザー。
判定は、全ラウンドでテイクダウンを奪うなど、新たな進化も見せたホルムが3-0で勝利。王座再挑戦に駒を進めた。
試合後、ホルムは「作戦通りにやればこういう結果になると思っていたし、焦って愚かなことをやるつもりはなかった。チームの言葉を聞き、ゲームプランにこだわってコントロールしていくことだけを考えた。どんなパンチだって試合を終わらせられるから、ずっと集中し続けたかった。この25分間のために必死に頑張ってきたんだから、その成果を上げたかった。負けて帰るなんて嫌だったし、そうなれば何も意味がなくなってしまう。それが今日のモチベーションだった」と、5Rにわたり集中して自身の距離で戦い、打撃とテイクダウンでコントロールすることが作戦だったと明かした。
さらに「KOできなかったのが残念。それが常にベストな方法だから、次は完璧に圧倒したい。誰が試合に勝ったかは明白でシンプルな話。この歴史的なものの一部になれたことを誇りに思う。どんな小さなことでもさらなるモチベーションにつながる。(「UFCファイトアイランド」のイベントでは)私たちの試合が初めて女子マッチとしてのメインイベントとして見出しを飾った。それをとても誇りに思う。このポジションにいられることはとても名誉に思っている。こんな試合が出来ると私たちを信じてくれたダナ・ホワイトとUFCに感謝している。もっと成長できるように頑張るし、前進し続けられるように頑張る。今後、どうなるかはそのうち分かると思う」と、女子選手として、自身の名前を冠した大会名のメインを飾ったことを誇り、とした。