▼DEEP JEWELS KICKルール 63kg以下→64.5kg 3分3R
×KINGレイナ(K-Clann)64.9kg→64.5kg※
[判定0-3] ※26-30×2,25-30
〇熊谷麻理奈(WSRフェアテックス札幌)62.5kg
※レイナが再計量1.50kg体重超過のため、減点2とイエローカード2枚提示で試合開始。熊谷が勝利した場合のみ公式記録に残り、KINGレイナが勝ってもノーコンテストとなる。
8月23日以来の再戦。前戦では、ローキックを当て、オーバーハンドフック、アッパーで前進するKINGレイナに対し、熊谷が捌きながらジャブ・ストレート。さらに相手を掴まないテンカオ・ヒザ蹴りをボディに突き刺す展開に。KINGレイナも金網に詰めて熊谷が避けきれないところに左右の連打をまとめていった。
判定は2-1のスプリットでKINGレイナが辛勝。的確な打撃を当てたと見られた熊谷の敗北に、関係者、現場観戦者、ネット生配信の視聴者から様々な意見が上がるなど、物議をかもす判定となっていた。
今回の再戦決定に、KINGレイナは、「8月23日の試合内容が納得していませんので、早い段階でDEEP事務局に再戦をお願いしました。今回は圧倒する試合をさせていただきますので、皆様応援よろしくお願い致します」と、自ら再戦を望んだとするコメントを発表。
一方の熊谷も、「こんなにも早く再戦のチャンスをいただき、DEEP事務局には感謝しています。本当にありがとうございます。そしてKINGレイナ選手と、もう一度戦える事をとても嬉しく思います。今回は誰が見ても分かる様な、そして楽しくて目が離せない試合にします。必ずKOしますので、どうぞ皆様、応援宜しくお願いいたします」と、「誰が見ても分かる」内容での完全決着を誓っている。
KINGレイナは、2019年10月大会で63kg契約のMMAの試合を2.3kgの体重超過により失格に。2020年2月24日の前戦ではタイのアンドレ・ザ・ロケットを相手にフェザー級(66.3kg※王座戦以外は+0.5kg含む)契約で戦い、1R3分29秒、マウントからのパウンドでTKO勝ちしている。物議をかもした8月23日大会は、半年ぶりの復帰戦の立ち技ルールだった。
対する熊谷麻理奈はWSRフェアテックス札幌所属。“北の女武芸者”と呼ばれるマルチファイターで、元々はアマチュアボクシングで活躍しキックボクシングに転身。さらに2018年5月にはMMAにも挑戦(Road FC 47で女子バンタム級(-61.2kg)でジン・インチャオに判定負け)、同年9月には、素手にバンテージのみで戦うラウェイにも出場し、4R判定無しのドローとなっている。2019年6月30日の「ノースエリア格闘技イベントBOUT37」では、57kg契約でチェ・ウンジ(MAXFC/FEARLESS-GYM)に判定勝利。-57kgでも戦える熊谷にとって、-63kg契約での立ち技はそもそも階級上の戦い。
しかし、前日計量でレイナが再計量1.50kgと大幅体重超過。レイナに減点2とイエローカード2枚提示で試合は行われ、熊谷が勝利した場合のみ公式記録に残り、KINGレイナが勝ってもノーコンテストとなる。
1R、ともにオーソドックス構え。積極的に詰める熊谷。左ジャブを当てて右! レイナも右を返すが下がりながらで勢いにかける。ローにワンツーは熊谷。さらに前蹴り。右アッパー、左フック、右も当てる熊谷。さらにワンツー! 下がるレイナに熊谷は跳びヒザ。右ストレート! そこにレイナは右オーバーハンドを返す。前蹴りの熊谷。レイナは右のダブルで前に出る。研究のあとがうかがえる熊谷の攻め。
2R、ここも前に出るのは熊谷。右ミドルを当てる熊谷。さらに左を当てる。レイナはジャブも踏み込みが浅く届かない。右ストレート、左ローは熊谷。レイナはローを打つが届かない。右ミドルは熊谷、右ストレートから左ヒザは熊谷! さらに右ストレートから左の逆ワンツー。レイナの右オーバーハンドをかわして左を当てる。
3R、右ローから右オーバーハンドを当てるレイナ! 左フック返す熊谷もレイナのクリンチにスタミナを削られる。押し込んでの左、さらに右から左のワンツーは熊谷! 右の相打ちから右ボディは熊谷。レイナも右を当てる。右ストレート。近距離での打ち合いは熊谷も退かず。レイナの押し込む右にカウンターの右は熊谷。ダーティボクシングでも熊谷は細かいアッパーを突く。
レイナは体重超過の減点2点もあり、大差判定3-0(30-26×2,30-25)で熊谷が勝利。レイナは下を向いてケージを降りた。試合後、ケージのなかで熊谷は、「今日はお忙しい中、応援ありがとうございます。いろいろありましたが、ここで勝てたことが自分は嬉しいです。KINGレイナさん、戦ってくれてありがとうございます。大丈夫です。一緒に頑張りましょう」と敗者にエールを送った。