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2020年8月23日(日)東京・ニューピアホールにてDEEP2連戦の昼大会『skyticket Presents DEEP 95 IMPACT』が開催されている。
メインのウェルター級戦では、元修斗環太平洋王者の佐藤洋一郎(KATANA GYM)と、元UFC・ONE Championshipファイターの阿部大治(フリー)が対戦。前日計量を77.5kgでパスした佐藤は「また、しんどい相手を当ててくれたな、と。佐伯さんには感謝です。間違いなく面白い試合にはするので皆さん期待していてください」と、阿部を強敵と認めながら、「面白い試合をする」と激闘を予告。対する阿部も「明日は最高な日にしたいと思います」と簡潔に意気込みを示した。
セミファイナルで、2013年6月の「DEEP Cage Impact 2013」以来となる、関根“シュレック”秀樹(Bonsai Jiu-Jitsu)との再戦に臨む酒井リョウ(レンジャージム)は「7年間の成長を見せたい」とリヴェンジを誓った(※関根は当日計量)。
また、昼夜2大会中、唯一の女子戦となる第7試合のKINGレイナ(K-Clann)vs.熊谷麻理奈(WSRフェアテックス札幌)はキックルールにて行われる。
前日計量を63kg契約のリミットちょうどでパスしたKINGレイナは、「2月に試合してから、コロナがひどくなって試合が出来なかったんですけど、今回は私の畑ではなく、キックルールで相手の畑なので、みんなをさらに楽しませるような試合をしたいと思います」と、独特の表現でキックルールに臨む決意を語れば、61.95kgのアンダーでパスした熊谷も「減量の無い試合は初めてです。パワーのある相手に対し、1発で急所を狙える練習をしてきました。時間をかけずに相手を倒しにいきたいです」と、マアチュアボクシング&キックで磨いた精緻な打撃でのKOを予告している。
skyticket Presents DEEP 96 IMPACT
2020年8月23日(日)12時~ニューピアホール
▼DEEPウェルター級 5分3R
×佐藤洋一郎(KATANA GYM)77.5kg
[判定1-2] ※28-29×2,29-28
○阿部大治(フリー)77.35kg
ウェルター級の佐藤は元修斗環太平洋王者。2019年は3月に米田奈央に判定勝ちも、6月に悠太に判定負け、9月に安西信昌にアクシデント判定負けで2連敗中。対する阿部は、UFCで1勝2敗後、ONE Championshipでルイス・サントス、イブ・タンに敗れ、現在4連敗中。2017年7月PANCRASE以来の日本マット復帰で、DEEPで王座挑戦経験もある佐藤洋一郎と対戦する。
1R、ともにオーソドックス構え。佐藤の右ローに阿部は長い左右の連打を突く。佐藤の右ローブローで中断後後再開。左ジャブを押し込んで尻餅をつかせる阿部はサッカーキックも、寝技に深追いはせず。立ち上がる佐藤。
左ジャブから右ストレートで佐藤を下がらせる阿部。しかし佐藤も下がりながら右に回り凌ぐ。左ミドルを腹に当てる佐藤だが鼻血。阿部は距離を取るようになり、スタミナ配慮か手数を減らす。右ハイをガードの上に当てる佐藤。阿部の打撃が徐々に見えて来たか。
2R、先に前に出る阿部。右ローを連打する佐藤の蹴り足を掴んで崩す阿部だが寝技には入っていかず。右で差しての投げも下には付き合わない。佐藤は左右を振ってダブルレッグも切る阿部。ワンツーを首元で受ける佐藤。左ミドル、右ローをこつこつ打つ。後半に前に出る佐藤。左ボディを突き、右を上下に振り前へ。手数で勝ると、右クロス! さらに組んでいくとボディロックから後方に回して投げる佐藤! ハーフガードで肩固めを狙いつつ細かくボディにパウンドする。ゴングに苦しそうに立つ阿部。
3R、中央を取る佐藤が右を振って前へ。金網に詰めたところで右ストレートを当ててダブルレッグテイクダウン! 頭を抱える阿部だがじり貧に。金網に上半身を立てて立ち上がる阿部。その際でギロチンを狙う佐藤。頭を抜く阿部に、すぐにダブルレッグは佐藤! 持ち味を発揮し、淡々とすべきことを遂行する佐藤は阿部に背中をつかせる。阿部はハーフから腰を切って立とうとするが、佐藤もついていく。阿部は下から鉄砲で佐藤を突き放すと立ち上がり!
スタンドで佐藤のワンツーをいなす阿部。ワンツーで前に出るのは阿部。しかし佐藤のマウスピースが外れ、仕切り直し。ローから前に出る阿部は右の蹴りまで。佐藤は頭が下がると阿部が右ミドル。阿部が前に出たところでゴング。
判定は2-1(29-28×2,28-29)で阿部が勝利。最終ラウンドの厳しい時間帯を優勢に戦った阿部が接戦をモノにした。試合後、阿部はケージの中で、「メインはKOじゃなくちゃいけないのに、KO出来ずにすみません。DEPPを盛り上げたいのでまたよろしくお願いします」と挨拶した。