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【UFC】3度目対戦はミオシッチがコーミエーに5R判定勝利で王座防衛。注目のオマリーは負傷でヴェラにTKO負け=『UFC252』

2020/08/16 00:08

【プレリミナリー】

▼ライト級 5分3R
○ヴィンス・ピッチェル(米国)156lbs/70.76kg
[判定3-0] ※29-28×2, 29-27
×ジム・ミラー(米国)156lbs/70.76kg

 この試合が36試合目で単独UFC最多出場となるミラー。2019年は4月にジェソン・ゴンザレス、クレイ・グイダにチョークで一本勝ち。2020年2月の前戦では、ルーズベルト・ロバーツにアームバーを極めて一本勝ちしている。

 対するピシェルは、7戦無敗から「The Ultimate Fighter Season 15」参戦。3試合を勝ち抜くもアル・イアキンタに判定負け。2012年12月のルスタン・ハビロフ戦のTKO負けからいったん試合から遠ざかるも、2014年1月の復帰戦以降、4連勝。2018年6月にグレゴー・ギレスピーに肩固めで敗れるも、2019年6月の前戦ではルーズベルト・ロバーツに判定勝ちしている。

 1R、サウスポー構えミラー。オーソドックス構えのピシェルは右ストレートを当てる。左ハイを放つミラー。ピシェルはその入り際を狙う。右アッパー、左ローはミラーのローブローに。再開。左ストレートを放つミラーの右のテンカオを打つピシェル。

 左で差して押し込むミラー。右足にシングルレッグを狙うが、差し上げられると右で差して左のヒジ、ヒザも、ピシェルは突き放す。左を振りながらそのままニータップ気味にテイクダウンを奪うミラー。

 そのままバックを奪うとハーフバックで片足かけてリアネイキドチョーク狙いに。腰をずらして正対し立ち上がるピシェルにギロチンを狙う。さらにサイドバックから足関節狙い、カーフスライサーに! ピシェルも持ち手を掴んで極めさせない。

 2R、右ハイを当てたピシェルだがそのまま受け止めてテイクダウンを奪ったミラー。蹴り上げから立ち上がるピシェルは逆にダブルレッグテイクダウン。ギロチンを合わせ、ハイガードも狙うミラーだが、足を払うピシェル。ミラーは再び潜りから足関節狙い。引きはがしたピシェルが上から右で差して背中を着かせると左ヒジを喉元に押し付け、肩固め狙い。口を手で押さえ、パウンドを入れる。

 3R、ダブルレッグテイクダウンはピシェル。ニーオンに足関節を狙うミラーを潰してレッグドラッグからバックテイク。前に落としたミラーは立ち上がりがぶりからヒザ蹴り。ギロチンから金網側に跳ね上げめくるとサイドバック。バックへ。足をかけさせなかったピシェルが落として立ち上がる。付いて行くミラーは金網に押し込むが、ピシェルは首相撲ヒザ! 

 離れるミラーの右を打ち込み押し込み首相撲ヒザ蹴りはピシェル! さらに離れ際に右ハイ! さらに押し込んで行くがそこにギロチンチョークはミラー! クローズドの中に入れて絞め上げるが、頭を抜いたピシェルがパウンドを入れてゴング。判定3-0でピシェルがレジェンドを下し、2連勝を決めた。

 試合後の公式のコメントでピシェルは、「最初のラウンドは相手の動きを学び、様子を見ながら、向こうのセコンドの声に耳を傾けていた。彼のセコンドが何をしろと言っているのか聞いていたんだ。相手がどうやってトレーニングしてきたのか、僕への対策をどうしてきたのか、それを知った上で攻めて行きたかったから」とミラーの動きと作戦を見極めていたことを語った。

 また、トップを取りラウンドを取り返した2R目について、「2Rはテイクダウンを狙われたけど許さなかった。金網際で倒されることなんて無いと思っていたけどね。もし誰かが僕へのテイクダウンを成功させられるとするなら、唯一のチャンスはオープンマットだ。僕はレスリングが上手いわけじゃない。でも、ことケージレスリングとなれば、テイクダウンさせられることはない。だからそれを待っていたんだ」と、ケージレスリングに絶対の自信を持っていることを明かした。

 さらに、「2Rはうまく相手を疲れさせられたと思うし、ほとんどやられていない。2R目はなんというか、彼が人生をかけて戦っていたような気がする」と勝負を分ける大事なラウンドだったと振り返ると、「僕の方はちょっとダーティな作戦で、彼の口を覆ったから、あまり息が出来なかったと思うけど、でも反則じゃないだろ? 反則だったらやるべきじゃないけど。とにかくジムを疲れさせたかったんだ」とスタミナを奪うためになりふり構わず戦っていたことを語った。

「俺は強引に押し通すタイプだけど、初めはスローにいって相手を学ぶ。でも、その後はとにかく押して押して押しまくる。こっちがくたばるか、向こうがくたばるまで」と強い気持ちを見せたピシェル。再び乗った連勝街道をどこまで進めるか。

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