▼第8試合 77kg契約 RIZIN MMAルール 5分3R ※ヒジあり
×住村竜市朗(TEAM ONE)=77.00kg
[1R 3分46秒 KO] ※右ストレート
○ジョン・タック(グアム)=76.40kg
住村竜市朗は、第9代DEEPウェルター級王者。2017年7月に実力者・長谷川賢に判定勝利。2019年4月のDEEP83では佐藤洋一郎相手に得意の打撃で攻め続けフルマーク判定で初防衛に成功。RIZINでは2018年8月にストラッサー起一に肩固めに一本負けしているが、10月のDEEPでの再起戦で渡辺良知に一本勝ちの進化を遂げている。
住村は「激闘になると思います。タックは気持ちが折れないタフな選手なのでどっちかがブッ倒れる。スイッチもして器用な選手で右が強い。一番気を付けるところは右のパンチ」と警戒する。その一方で階級を上げて戦うジョン・タックは「1発の重みとかフィジカルは違うと思う」とも語っている。
対するタックは五味隆典に一本勝ちしているグアム初のUFCファイター。メルカ・マニブッセンからMMAの手ほどきを受け、地元グアムPXCで経験を積む。2012年のTUF15のイリミネーションファイトに出場すると、その試合では敗れるも、同年11月のマカオ大会ジャン・ティエチュエン戦でUFCデビューを果たした。グアムに本拠地を構える山本美憂・山本アーセンとともに日々トレーニングに励み、「今回は寝技じゃなくて、必ず打撃で勝つ。派手な試合を魅せるよ」と意気込みを語っており、1階級上げて臨むRIZIN初陣でインパクトを残しレギュラー参戦を目論む。
1R、住村のセコンドには青木真也がつく。ともにオーソドックス構え。やはりタックは一回り小さい。近い距離で向き合う両者。右ローは住村。さらに右もタックははじく。左ボディストレートはタック。住村は右ローを前足に当てる。互いに左が交錯。右ローを返すタック。住村は右をタックのガードの上に当てるが、すぐに圧力を強めるとジグザグのステップで詰めて、右。さらに住村の左にカウンターで得意の右ストレート! 住村が後方にダウンし、すぐにレフェリーが試合を止めた。
▼第7試合 RIZIN MMAルール 120.0kg契約 5分3R ※ヒジあり
○シビサイ頌真(パラエストラ東京/巌流島)=108.90kg
[1R 0分49秒 アキレス腱固め]
×セルゲイ・シュメトフ(ロシア/USSR FIGHTERS)=102.85kg
シビサイ頌真は、ラオスと日本のハーフで中学から柔道を始め、高校卒業後、19歳からパラエストラで柔術を学ぶ。190cm超えの恵まれた体格を武器に、2011年にKrushでキックボクシングプロデビュー。12年からHEATに参戦し、DEEP、ZST、GRACHANと様々なリングで戦ってきた。“全身凶器”として知られる伝説の武道家・倉本成春師範から武術を学び、活躍の場を巌流島へと移すと、18年1月にはトーナメント初代王者ブライアン・ドゥウェスをレフェリーストップによる1R 25秒の圧勝劇を披露するなど4連勝を飾った。
MMAルールでは5勝2敗。2018年7月の『RIZIN 11』でモンゴルのボルドプレフ・ウヌルジャルガルと対戦。両者にイエローカードが提示され、スタミナの消耗が激しい荒れ試合のなか、ウヌルジャンガルがポジションを奪い判定勝利。RIZIN黒星デビューとなったシビサイは試合後、「仕事も辞めて、今は格闘技一本で生活する覚悟を決め、日々練習付けの毎日」を経て、10月大会でROAD FCのキム・チャンヒに1Rキムラロックで勝利している。層の薄い日本人ヘビー級にあって頭角を現すことができるか。
セルゲイはMMA9勝6敗。2006年10月にMARSで野地竜太に1R TKO負け後、KSWで同じく極真空手出身で元K-1ファイターのマルチン・ロザルスキ(ポーランド)にも敗れ、3年8カ月ブランクをつくった。2015年1月に突如、MMAに復帰すると同年12月までに5試合を行い5戦連続KO・一本勝ちとフィニッシュを記録した。今回は、2015年12月以来、4年ぶりの実戦復帰となる。キック時代に培った後ろ廻し蹴り、左右のオーバーハンド、さらに下からのアームロックなどを得意とするが、どこまで試合勘を戻せるか。
7月に弟ビタリーがジェイク・ヒューンにカットによるTKO負けを喫すると、敗因はセコンドの自分の責任であると猛省し、長文の反省文をRIZINへ送りつけている。今回は兄である自分が約4年振りに復帰し、弟の為、愛の為に戦うという。
いきなり詰めてきたシュメトフにカウンターのダブルレッグでテイクダウンを奪ったシビサイ。金網に詰めてパウンドの高速ラッシュ! 防戦一方のシュメトフにパウンド、ヒジを落とすシビサイ。足を効かせてきたシュメトフの左足を掴み、ストレートフットロック=アキレス腱固めで勝負を決めた。
秒殺勝利を決めたシビサイは、「勝ててよかったです。日本のヘビー級で、僕が負けたら終わりという気持ちで戦いました。周囲のおかげです。家族、練習仲間、会長、ありがとうございますした」と感謝の言葉を述べた。