100パーセントの自信を結果で確かめたかった(平良)
ストップにモレノは跪いて少し抗議も、2度身体が伸びた時点で、レフェリーは効果的なディフェンスが出来ていないと判断したか。
平良は、ESPNのインタビューに「僕としては、(パウンドで)彼がダメージを負ってるっていうのがすごい分かって。2Rに組んだ時にもブランドンに力が入ってないのが分かったのでフィニッシュまで行こうって思ったので(レフェリーストップは)そこまでフィニッシュのタイミングとして驚きはなかったです」と語る。
米国でモレノとも練習した元UFC&ONE世界フライ級王者のデメトリアス・ジョンソンは、平良の完勝に、「平良達郎がグラップリングする時に私が好きなのは、常に攻撃的なグラップリングをすることだ。多くのアスリートはボディトライアングルを取ると、ただ押さえ込むか、テイクダウンしてサイドコントロールで固めるだけだ。達郎が誰よりも優れているのは、優位なポジションを取ると、試合を決めるために強烈な打撃を雨あられと浴びせ続ける点だ」と、攻撃的なグラップリングを称賛。
続けて、レフェリーのストップについて、「モレノのような腹這いのベリーダウンの体勢を取ると、それはほぼチェックメイト(詰む)状態になる。首筋や頭部への強烈な打撃が続き、レフェリーが介入したのは明らかに早すぎたが、これが達郎がブランドン・モレノを封じ込めたポジションの始まりだ。脱出する前に容赦ない打撃を浴びせられる状況だ。レフェリーが彼をその打撃から救ったと言える」と、ストップが妥当だとした。
9日、敗れたモレノはSNSを更新。「個人的には、レフェリーが試合を早く止めすぎたと思う。でも、もし僕が倒されたままそこに留まっていたら、さらにダメージを受けていたかもしれない。あるいは、逃げ出して逆転のチャンスを掴めたかもしれない。誰にも分からない、とても奇妙な試合だった。残されたことは頭を上げて、前に進み、年末を家族と楽しみ、2026年を待つことだ。何か強いことが起こっても祝福があっても」と、ストップが早かったしながらも、さらにダメージを負っていた可能性にも言及し、再起に向けて前を向いている。
進化のMMA、強い組みのプレッシャー・フィジカルで、モレノに構えを変えさせ、得意のステップを封じ込めた平良。モレノに初のTKO負けをつけた。
ケージのなかで恒例の「アイム・ハッピー・サンキュー!」をコールした平良は、「UFC、プリーズ・ギブミー、タイトルショット!」と王座戦をアピールし、コメインのフライ級王座戦をケージサイドで見守っている。
「本当に自分が世界のトップどころ──モレノはパントージャと同じレベルだと思ってたので、そこに対してどういうパフォーマンスができるのか。自分を本当100%、信じたんですけど、結果でそれを確かめたいと思ってたので。今回フィニッシュされたことのないモレノをしっかりフィニッシュしたんで、自信はつきましたね」と、あらためて戴冠に自信を得た。




