(C)Keisuke Takazawa/GONG KAKUTOGI
2025年11月9日(日)、東京・ニューピアホールにて昼夜で開催される『PANCRASE 358』『PANCRASE 359』(U-NEXT配信)。昼の部『358』メインでは、濱田巧(THE BLACKBELT JAPAN)が大塚智貴(CAVE)を5Rの大熱戦の末にスプリット判定で下し、フライ級ベルトを腰に巻いた。試合後、濱田は大晦日RIZIN出陣を宣言した。
▼キング・オブ・パンクラス・チャンピオンシップ・フライ級 5分5R(王座決定戦)※選手名からインタビュー
〇濱田 巧(THE BLACKBELT JAPAN)1位、2022年NBT同級優勝 5勝1NC 56.55kg
[判定2-1] ※47-48, 49-46, 48-47
×大塚智貴(CAVE)3位、2021年NBTストロー級優勝 8勝5敗1NC 56.6kg
第9代王者・伊藤盛一郎の王座返上により、濱田と大塚による第10代王者決定戦が組まれた7月立川大会。互いに譲らず1Rずつを取り合った3R、濱田の偶発性のバッティングにより大塚の左目が塞がり、試合続行不可能に。この試合に全てを賭けていた両者にとって、残酷かつ無念のノーコンテストという結果に終わった。
2023年11月の初対決は濱田の判定勝利、2度目の対戦はまさかのノーコンテスト。3度目の対戦となる完全決着戦。キックボクシング時代に2度タイトルマッチに挑むもベルトに手が届かなかった濱田。PANCRASE一筋、ベルト戴冠に執念を燃やす大塚。結果はもちろん、試合内容にも注目が集まる新王者誕生の大一番。
2023年11月の初対決は、ストライカーを思われた濱田が組みの強さも見せて判定勝利。2度目の対戦は、大塚が打撃で初回を獲り、2Rも自ら組みに。バックを落とされ下になった大塚に濱田がポジション奪い、濱田のラウンドに。
3Rは、前蹴りの濱田に大塚はボディ打ちも濱田の偶発性のバッティングにより、大塚は左目が開かない状態となり、試合はノーコンテストとなっていた。今回は、3度目の対戦となる完全決着戦となる。
濱田「必ず決着つけてベルト巻きます。応援よろしくお願いします」
大塚「僕のPANCRASEへの思いを見せます。僕がチャンピオンになります」
(※両選手会見コメント)
1R、ともにオーソドックス構え。インローの濱田。大塚もインロー。濱田の入りに右を狙う。先に組んだ濱田。ケージに押し込み左手首をコントロールして左足を差し込みヘンゾロックから二重からみ。シングルレッグも、そこにスイッチを狙う大塚はバックに回るも、落ちかけた大塚がすぐに立ち上がり、ボディロックテイクダウン。
すぐに立つ濱田に右フックをかすめる。遠間からダブルレッグで片ヒザを着かせる濱田。大塚もすぐに立つと、バッククリンチから引き込む濱田がボディトライアングル。大塚が向き直って右を落としてホーン。拮抗したラウンドは、1者が大塚も、2者が濱田が支持。
2R、右関節蹴りを狙う大塚。濱田の入りに大塚は右を当てる。さらに左フックの相打ちは大塚が勝る。左インローの濱田はシングルレッグ。スイッチ狙いから正対した大塚は右ヒジ。体を入れ替え押し込み細かいヒザ。濱田は離れる。
左インローを先に蹴る大塚。大塚のワンツーにシングルレッグで入る濱田。体を入れ替える大塚に三日月蹴りの濱田。さらにシングルレッグで詰めて四つに。
しかし右を突いて突き放す大塚が右の打ち下しをヒット! 濱田のシングルレッグにクルスフィックを狙うが、向き直った濱田がスクランブルする大塚のバックに。4の字バックを奪い、細かいパウンド。ジャッジ3者が濱田を支持。
3R、右ローの大塚。左のサイドキックを腹に当てる。濱田の入りに右を当てるのは大塚。さらに右フック。濱田は左インロー。大塚も左インローを2発。左が交錯。
シングルレッグからケージまでドライブする濱田。みぞおちに頭を押し込み、奥の足首を引き寄せる濱田。そこに鉄槌の大塚。シングルレッグを外さない濱田は脇を潜り、バックに。腰をずらした大塚だが、ケージ側。
シングルバックになる濱田に大塚はトップ狙いも右足で返らせない濱田は、ついに左足をフックして4の字バックに。しかし攻撃はできず。1者が濱田を支持も、2者が大塚のスタンドを支持。
4R、右から左を伸ばす大塚。左インローも。グリップを使った濱田の腕は? 左インローを返す濱田。大塚も左インローを2発。左ミドルを当てた濱田は遠間から踏み込んでシングルレッグも、切ってダースチョーク狙いの大塚。
金網に押し込むも首を抜く濱田。体を入れ替えシングルレッグに、スイッチの大塚。しかしシングルレッグで寝かせた濱田! スクランブルの大塚はヒザを立てて立ち上がり! バッククリンチから抜ける濱田。
スタンド。ダブルレッグでバックから左足をかける濱田。ニアマウントから肩固め狙い。ケージを蹴ってシングルレッグからトップを取った大塚。パウンドもすぐに立つ濱田。3者大塚を支持、最終ラウンドが勝負のラウンドに。
5R、グローブタッチ。魂のシングルレッグの濱田にスイッチ狙う大塚だが下に。下の大塚は三角狙いで下からヒジ。足は解けてフルガードに。インサイドガードの濱田だが、下からの大塚はヒジ。腰に足を当てて立ち狙いも。インサイドに入る濱田。
上から細かいパンチの濱田だが、大塚もエビで下からヒジ。腰に足を当てるが蹴れない大塚。濱田はガードの中で細かいパンチ。大塚も下からパンチも、濱田は中腰で押さえ込み。細かいパンチ。
バックを取られずに立ちたい大塚。しかし濱田は押さえ込み。下からヒジの大塚。右で枕の濱田を剥がした大塚が右手で顔を遠ざけて左ヒジ連打でホーン。ダメージをどうとらえるか。
判定は48-47大塚、49-46濱田、48-47濱田の2-1で濱田が勝利。大塚は目を瞑り跪き、そこに濱田も手を取るとハグ。大塚は倒れ込んだ。
試合後、濱田は「感謝したい人がたくさんいます。対戦してくれた大塚選手、本当にありがとうございました。それと僕を育ててくれた鶴屋(浩・TBJ代表)さん、チームメイトの皆さん、本当にありがとうございます。そして、僕の応援にいつも来てくれてる皆さん、本当にありがとうございます。いつも僕を支えてくれてる僕の奥様、娘、本当にいつもありがとうございます。そして、感謝したいのは、こんな僕を産んでくれたお父さん、お母さん、本当に愛してます。ありがとうございます」と感謝の言葉。
続けて、「(キックから)プロデビューして15年なんですけど、ずっとベルト獲れなくて。僕は才能とかセンスがある方じゃないんですけど、たくさん努力して、でもたくさん裏切られて、やっとこのベルトを巻くことができました。『努力は必ず報われる』という言葉を信じてここまでこれました。本当に皆さんありがとうございます。
最後にこのベルトを獲って、次の僕の目標なんですけど、僕はMMA選手として立たなければならない舞台が一つあります。年末のさいたまスーパーアリーナに僕は出場したいです。いや、出場します。このベルトを持って必ず出場するので、皆様PANCRASE代表として応援のほどよろしくお願いします。今日は長いこと、ありがとうございました。夜もまだ大会があるので楽しんでてください。今日はありがとうございました」とマイク。大晦日のRIZIN出場を目指すと語った。









































