▼第8試合 WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王座決定戦 3分5R
×繁那（R.S-GYM）
判定0-3 ※46-48×3
〇壱・センチャイジム（センチャイムエタイジム）
※壱が新王座に就く。
繁那は2024年4月、NJKF後楽園ホール大会でのKNOCK OUTとの対抗戦で鈴木貫太とドロー、8月の『ONE Friday Fights 74』でONEに初参戦すると、センチャイ・ナーヨックウィットトゥンソンに1R2分7秒、右ストレートでKO勝利を収めた。2025年6月、王座決定トーナメントの決勝戦で藤井昴に初回TKO勝ち、NJKF スーパーバンタム級王者となった。“繁那（ばんな）”はジェロム・レ・バンナにちなんで名づけられたという。
沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月の『MuayThaiOpen』でLPJNバンタム級王座に就き、2019年12月に岩浪悠弥に敗れるまで14連勝をマーク。2022年11月に「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」を制して王者となった。2023年8月の初防衛戦で古村光に敗れて王座を失ったが、2024年4月のリマッチで王座奪還。6月にはムエタイの激闘王と呼ばれたチョークディーから勝利を収め、7月の『ONE Friday Fights』で初参戦初勝利。
「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」では12月の決勝戦へ進出するも、森岡にKO負けを喫した。2025年3月に『MuayThaiOpen 50』で2RにKO勝ち、ルンピニージャパン認定スーパーバンタム級王座を獲得。4月にはONEの2戦目でマイサンカンに2度のダウンを奪われ1度は取り戻すも逆転ならず判定負け。6月、森岡悠樹にKO負けでKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座を奪われた。戦績は29勝（11KO）12敗1分。
1R、 サウスポー同士。両者見合う。繁那は右インロー、左ボディストレート。壱は左ローを返す。繁那がワンツーをボディへ打つと、壱は左ミドル。壱が右ローを蹴るところに繁那は左フックを合わせる。壱は左ミドルをキャッチされると、すかさず左ストレートをヒットさせる。繁那はジャブで前へ出ていき、ワンツーの左をヒットさせてラウンドを終えた。
2R、壱の左ミドルをキャッチした繁那は左右のストレートを連打、壱もこれに応じる。繁那のジャブをヘッドスリップでかわしてジャブを合わせる壱。右ミドルをもらった繁那は左右フック、壱は下がって距離をとると繁那は左ストレート。壱も体勢を入れ替えて左ストレートを打つ。壱の左ストレートに繁那が左ストレートのカウンター、壱は組み付く。
3R、壱は右ミドルを蹴り、すぐに離れると繁那の右フックに左フックを合わせに行く。位置の右ミドルと繁那の左フックが相打ち。左ミドル、左ローを蹴る壱に繁那はパンチを当てに行くが距離が遠い。
壱が左ミドルからの左フックのコンビネーションでダウンを奪う。繁那の左ミドルへのカウンター狙いの逆カウンターだ。繁那は壱の蹴り足をキャッチしてボディを殴る。
4R、壱の左ミドルをキャッチしての左ストレート、そのまま前へ出て打ち合いを挑む繁那だが壱は首相撲に持ち込んで攻撃を遮断する。壱は左ミドル、前蹴り。壱は左ミドルをキャッチさせての左フックを狙うが、繁那もこれは読んでいた。細かくパンチをまとめる繁那に壱は横蹴り。壱は流し気味にラウンドを終えた。
5R、ジャブで前へ出る繁那に壱は左ひじから右ミドル。繁那は左右フックとボディで前へ出るが壱が組み付く。壱の右ミドルに前へ出る繁那はジャブから左フック、左右の連打。ワンツーからのバックハンドブローも繰り出す。壱は左右ミドルを蹴り、下がってバンナの空振りを誘い、組み付くとコカしに行く。壱はジャブ、右の横蹴りで繁那の空振りを誘う。
試合を終えると、壱はリングサイドで試合を見ていた宿敵・森岡悠樹に向かって手を突き出し、森岡もサムズアップと笑顔で応える。壱は「最近森岡君とONEで2連敗して、激闘の自分を見つめなおすということで今日面白くなかったかもしれませんが、勝つことが出来てよかったです。今日、娘が来てるので勝ててよかったです。それと山口さん、KNOCK OUTのリングでWBCの世界ベルトまで準備してください。次は面白い試合をするので」と勝利者インタビューに答えた。
