キックボクシング
レポート

【DEEP☆KICK】17歳の桃花・シンデレラが4戦目で百花を破り女子初の王者に、保井広輝が無敗の駿希を破り-55kg王座に就く

2025/06/24 18:06

▼第8試合 DEEP☆KICK-57.5kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
×嘉武士(NJKF健心塾)
TKO 3R 2分54秒 ※セコンドからのタオル投入
〇安部宏聖(EX ARES)
※安部がトーナメント決勝に進出。


 DEEP☆KICK-57.5kg第6代王座を争う「DEEP☆KICK-57.5kg王座決定トーナメント」の準決勝、同級2位で堅実なテクニックと前に前にと圧をかけるファイトスタイルが魅力的な嘉武士と、同級4位で「仮面ライダーシリーズ」に登場する「ショッカー」の覆面を被りながら入場、色物キャラを押し出すも試合では威力あるパンチで前に踏み込むEX ARES期待のルーキー・安部が決勝進出をかけて激突。


 互いに前王座決定トーナメントに出場を果たすも準決勝敗退、次こそはと意気込む同士となるが果たして。


 1R、嘉武士はジャブを突きながらどんどんとローを放っていく。対する安部はガードを固めながらワンツーにフックにボディと放つ。嘉武士はローを都度放っていくと、パンチ主体の構えからか安部はローをカットせず左足がみるみる赤くなっていく。しかし独特なリズムで圧をかける安部のパンチも嘉武士は数度被弾するなど互いにヒットを稼いでいき1R終了。


 続く2R、安部は圧を強め左右のフックにストレートで前に出る。嘉武士は1Rに続きジャブ・ローと放ちながらストレートにフック・ヒザでこちらも前に出る。ラウンド後半、安部はローを嫌がったか構えをサウスポーに変えるもその後構えを戻しパンチ連打で嘉武士を押しこむ場面を作る。しかしポイントを奪いきるには至らず、2R終了時点でのオープ
ンスコアは1名が20-20でイーブン、2名が20-19で嘉武士を支持する。


 3R、序盤から互いにパンチで打ち合う場面が続く中で嘉武士はヒザに繋ぎ、安部はアッパーやボディを絡めながら連打を軸に放っていく。互いにヒットを許していくも差はないまま残り時間1分のコールが響く。するとそこからだった、安部のパンチが徐々に嘉武士を一方的に捉えていくと嘉武士は明らかにダメージを見せていく。勝機と見た安部は止まることなくパンチを繋いでいく。嘉武士も倒れず打ち返すがヒットの差は明らかだ。実に40秒以上、安部はパンチ連打で嘉武士を追いやっていく。何とか耐えていた嘉武士だったが残り時間10秒のコールが響いた直後に糸が切れたように倒れこみ、安部がここで逆転のダウンを奪取。



 ダメージは明らか、仰向けのまま動かない嘉武士を見たセコンドが即座にタオルを投入し3R2分54秒、圧巻の連打を見せた安部が涙の逆転TKO勝利で決勝進出を決めた。


 前の試合で一足先に決勝進出を決めた荒川ルシファー大夢がリングインすると、マイクで「(準決勝は)しょっぱい試合してしまったんですけど、9月は僕がショッカーを倒して心将塾・悪魔界にベルトを持って帰るので、大声援よろしくお願いします」と言うと、安部は「イーーー!」とショッカーの鳴き声のモノマネから始め「こんな見た目やけど結構強いでしょ? 次も思い切りKOして勝ちたいと思います、お願いします、おもんなくてすいません!」と独特なキャラを前面に押し出した。


 この試合の結果、9月『DEEP☆KICK 75』にて開催のDEEP☆KICK-57.5kg第6代王者決定戦の対戦カードは堕天使vsショッカーという異色なカード実現となった。しかし互いに実力はホンモノ、果たしてベルトを腰に勝ち名乗りを上げているのはどちらだ。

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