▼第2部 第9試合 ONE世界バンタム級(※65.8kg)選手権試合 5分5R
○ビビアーノ・フェルナンデス(王者/ブラジル)
[2R 2分16秒 リアネイキドチョーク]
×ケビン・ベリンゴン(元王者/フィリピン)
ビビアーノは『DREAM』でバンタム級とフェザー級の二階級王者として活躍。ONEには2012年8月から参戦し、2013年10月にバンタム級暫定王座、同年10月に正規王座を獲得した。以降、7度の王座防衛に成功(2016年1月にはベリンゴンと初対戦し一本勝ち)、14連勝を飾っていたが、2018年11月にベリンゴンにスプリット判定で敗れて防衛&連勝記録がストップ。1勝1敗で迎えた3戦目は2018年3月に両国国技館で行われ、ベリンゴンが後頭部のヒジ打ちによる反則負けを喫し、王座陥落している。
1R、ともにオーソドックス構え。右ローを突くベリンゴン。ビビアーノも右ローを返す。左ジャブを突くビビアーノ。ベリンゴンも右のカーフキック。しかしビビアーノはダブルレッグテイクダウン! ハーフから背中を着かすビビアーノ。左で脇差し右で枕に巻くと、まずは固めて細かくボディにパンチ。ベリンゴンは下から足をからめるとスペースの空いた瞬間に足を戻し、そこにサッカーキックを打ち込んできたビビアーノをかわして立つ。
2R、ベリンゴンの右ミドルを掴んで押し込むビビアーノ。片足立ちのベリンゴンはエルボーを突くが、若干乗りすぎに。そこに潜って後方に投げるビビアーノ。サイドを奪うビビアーノに背中を見せて亀になるベリンゴンにビビアーノは左腕をのどもとにくこませ、リアネイキドチョークをパームトゥパームで組んで極めると、ベリンゴンはビビアーノの腿をタップした。
試合後、4度目対決を制し、戴冠したビビアーノは「アイラブジャパン、トーキョー!」と挨拶した。
◆ケビン・ベリンゴン
「この第100回大会という歴史に残るイベントに参加できることをとても光栄に思います。日本にはたくさんのファンがいて、2度目の日本で、ビビアーノと4度目の試合を戦います。100パーセントの準備をしてきました。日曜日を楽おしみに」
◆ビビアーノ・フェルナンデス
「日本に戻って来るのはいつも楽しいことです。親しい人もたくさんいるし、(チームメイトの)DJもいます。チャトリCEOが『ONEは格闘技のホームである』という言葉に同意します。2009年に日本でのMMAキャリアをスタートさせました。2011年までにフェザー級とバンタム級のチャンピオンになりました。ケビンとは4回目の戦いになります。前回の試合で脳震盪を起こして、チャトリに『戦えるかどうか分からない』と言いました。そのときチャトリは、『人生で一番大切なのは健康と家族だ』と言ってくれました。ONEは私のことをちゃんと考えてくれている、ONEはアスリートを守ってくれる、と思いました。100パーセントでなく、300パーセント、1000パーセントの準備が出来ています。最高の試合をします」
▼第2部 第8試合 ムエタイ世界フライ級タイトルマッチ 3分5R
○ロッタン ・ジットムアンノン(王者/タイ)
[判定2-1]
×ウォルター・ゴンサルベス(挑戦者/ブラジル)
ムエタイ世界フライ級タイトルマッチ。
王者は、8月2日のマニラ大会でジョナサン・ハガティからダウン奪い判定勝利でベルトを巻いた“破壊神”ロッタン ・ジットムアンノン(タイ)。対する挑戦者は、ブラジルのウォルター・ゴンサルベスに決定した。
名門シッソンピーノンジムでサガットペットを師に持つWPMF世界王者のゴンサルベスは、「Mx Muay Extreme Championship」でも60kg級王者に輝いており、左右スイッチから相手の蹴り足を掴んでのパンチやバックフィスト、スーパーマンパンチなど、アグレッシブなファイトスタイルが持ち味。好戦的なロッタンと噛み合うこと必至で、シッソンピーノン所属らしく、ムエマッド、フィームースタイルのどちらの相手でもしっかり戦える強豪だ。
オープンフィンガーグローブのケージムエタイ戦。
1R、ともにオーソドックス構え。左右ローを突くロッタン! 右ローを返すゴンザルベス。しかしゴンザルベスはサウスポー構えにするとロッタンの左前手が目に入り中断。再開。
ロッタンの詰めにゴンザルベスはボディロックからテイクダウン。しかしロッタンはワンツーから右ミドルで前へ。下がるゴンザルベスを追い、ゴンザルベスの右ローを掴み右ストレートを叩き込む。
2R、追うロッタンはオーソから強い左ミドル! ゴンザルベスは蹴り足を掴んでのパンチを狙う。ロッタンの左ハイを掴み右ストレートを打ち込むロッタン! さらに金網に詰めての右縦ヒジも狙う。ロッタンの左ミドルをオープンフィンガーグローブで掴んで軸足払いを見せるゴンザルベス。
3R、4R、左右のフックが多くなるロッタン。追い回すが回るゴンザルベスに来い、とジレる。打ち合いのなかで右を返すゴンザルベス。しかし4R、ロッタンは左フック! ゴンザルベスはフラッシュダウンもすぐに立つゴンザルベスにダウンは取らず。お返しとばかりにゴンザルベスもボディロックから振り回してテイクダウン! 前がかりになるロッタンにゴンザルベスはフックの脇をくぐる。
5R、ハグから右手をハイタッチしてからファイト。いきなり首相撲ヒザの両者。ロッタンの入りにゴンザルベスはサウスポー構えから左ストレート! 右ハイを当てる。追うロッタンは左ミドルをヒット。しかし近づくとゴンザルベスはパンチ潜りクリンチ。
ゴングに両者ともにケージの上に乗り、勝利をアピール。
判定は2-1に割れ、現王者のロッタンがゴンザルベスを下し、ONEムエタイ世界フライ級王座防衛に成功した。
◆ウォルター・ゴンサルベス
「こんばんは、ここで戦えることが光栄です。タイで最強の選手と戦えることがとても楽しみです」
◆ロッタン・ジットムアンノン
「こんにちは、日本のファンの皆様。この世界王座を日本で防衛することが楽しみです。これまで厳しいトレーニングを重ねてきて、自信もあります。万全の準備をしてきました。失望はさせません。ムエタイの強さを見せます。私の戦いはとても楽しく、勝利で終わりたいと思います」