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現RIZINフライ級王者の堀口恭司(アメリカン・トップチーム)のUFC復帰が具体的に動いている。
2013年10月にUFCデビューした堀口は、4連勝で当時の王者デメトリアス・ジョンソンと対戦。5R残り1分で腕十字で敗れ、UFCフライ級王座戴冠ならず。しかしその後も3連勝。2016年11月にアリ・バガウティノフに判定勝ち後、当時のUFCフライ級戦線縮小に伴い、オクタゴンを離れ、2017年4月からRIZINに参戦していた。
この間、20試合を戦い、RIZINとBellatorでバンタム級王座を戴冠。現在5連勝中でフライ級のベルトも巻いているが、本誌の取材に堀口は、RIZINとは単発契約に移行していること、大晦日のエンカジムーロ・ズールー戦がRIZINでの最後の試合になる可能性を示唆していた。
そんななか、米国の『MMA FIGHTING』記者でもあるアリエル・ヘルワニが21日の配信で、堀口恭司が6月のUFCアゼルバイジャン大会で復帰する可能性があること、対戦相手がフライ級11位のタギル・ウランベコフ(ロシア・16勝2敗)になることなどを語っている。同大会では、3月に負傷欠場したダン・フッカーの代役としてジャスティン・ゲイジーと激闘を繰り広げたばかりのラファエル・フィジエフ(アゼルバイジャン)の出場も検討されているという。
番組でヘルニワは、「日本が誇る人気者の堀口恭司は、多くのファイターが高く評価するファイターだ。アメリカン・トップチームでは、彼を“完璧なチームメイト、プロフェッショナルな友人”と呼んでいる。アゼルバイジャン大会でウランベコフ戦の可能性はあるが、今はとても流動的だ。カタール大会でこのカードが組まれるという話もあったからそこに戻るかもしれない」と中東での大会か、アゼルバイジャンでの復帰戦が検討されているといい、現UFC世界フライ級王者アレッシャンドリ・パントージャを擁するATT内でも、堀口のUFC復帰は望まれていることを語る。
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「堀口がUFCフライ級に戻ったら、それはとてつもなく素晴らしいことだ。その階級には同門でメインのトレーニングパートナーでもあるアレッシャンドリ・パントージャがいる。彼らはライバルだが、これまでもそのこと(対戦する可能性)をオープンに話してきたし、彼らの関係において潜在的な問題になることはなかったと思う。巨大なジムだからね。トレーニングパートナーもコーチもたくさんいる。彼らは通常、それ(同門対決)をうまく機能させる方法を見つけることができる。ともあれ、堀口はUFC復帰に向けて動いている。彼らがそれを成し遂げることを期待しよう」(ヘルニワ)
本誌の取材でも、堀口がUFC復帰に具体的に近づいており、RIZIN側も常々、そのときのために送り出す準備をしていることが分かっている。正式に移籍決定となれば、堀口はフライ級王座を返上。2025年のフライ級GPは、空位の王座を賭けて、世界の強豪16人を集めて行われることになる。