▼ONEバンタム級 ムエタイ 3分3R
〇ジェイク・ピーコック(カナダ/英国)
[3R 1分29秒 TKO]※レフェリーストップ
×鈴木真治(フジマキックムエタイジム)

両者は2024年11月に米国アトランタで開催された『ONE 169』での対戦が決定していたが、延期となっていた。

鈴木は2005年に藤原ジムからプロデビューし、40戦以上のキャリアを持つベテラン選手。様々な団体に出場してトップ選手と拳を交え、2018年11月に開催されたシュートボクシング世界トーナメントS-cupでは決勝進出を果たしている(決勝は棄権)。ヒジ打ちやローキックを駆使する粘り強いファイトが持ち味。2022年から2023年4月にかけて行われた「ROAD TO ONE ムエタイ」ウェルター級トーナメントで優勝。2023年9月の『ONE Friday Fights 32』でスーブラックに2R、左アッパーでKO負けを喫したが、2024年3月の『ONE 169』でハン・ズーハオに左フックでダウンを奪い判定勝ちした。

ピーコックは隻腕のキックボクサー。極真空手を学び、北米選手権で優勝すると世界大会にも出場した。キックボクシング転向後は北米スーパーウェルター級王座、1Xヨーロッパ同級王座、そして2022年7月にはWBCムエタイ カナダ ウェルター級王座も獲得。2023年に1年間にわたって繰り広げられた「Road to ONE」トーナメントで優勝し、2024年4月の『ONE Friday Fights 58』に初出場すると新城絋平を相手に全くハンディを感じさせない見事な戦いぶりで判定勝ち。ONEデビュー戦を白星で飾った。2016年6月には『Hard Knocks Fighting Championshiip』でMMAにも挑戦しているがTKO負け。

1R、右ローの蹴り合いで鈴木が転倒。ピーコックは右カーフをどんどん蹴っていき、鈴木はまたも転倒する。サウスポーになるピーコックが左ハイを蹴り、左ストレートを突き刺す。飛びヒザを放つピーコックに鈴木が右フック。スピードのある左ジャブ&左ストレート、蹴り技を放つピーコックは手数も多い。

2Rも前に出るピーコックはリング中央を取り、右カーフと右ミドル。鈴木も右カーフを蹴り返すが、ピーコックの手数が多い。右カーフに倒れる鈴木はダウンでもおかしくない状態に。ピーコックの左ストレートからのヒザがローブローとなり、試合は中断。
再開後もピーコックの手数に押される鈴木。ピーコックの右ハイ、左ボディ、ヒザに鈴木は下がる。そして右ヒジ2発からの左ヒザ蹴りで鈴木がダウン。続いて右カーフから隻腕での右ヒジを叩き込む。
3R、前に出てくる鈴木にジャブを合わせるピーコック。そして前に出ると右ヒザからの右ヒジでダウンを追加。さらに右カーフでこのラウンド2度目のダウン。前に出て詰めるピーコックが蹴りを上下に散らし、左右ヒジからの左ストレート。組み付いてきた鈴木を崩し倒したところでレフェリーが試合を止めた。

見事なTKO勝ちを奪ったピーコックは「とてもいい気分だね。妻やチームのみんなに感謝したい。自分の試合はみんなが見てくれるからどんどん試合を組んでほしい」とアピールした。


