▼セミファイナル(第10試合)-61.5kg契約 3分3R延長1R
〇常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/スーパーフェザー級2位)
判定3-0 ※29-28×3
×エン・ペンジェー(中国/仏山温拿拳館)
常陸はテコンドーをバックボーンに持ち、2016・2017年全日本学生キックボクシング連盟フェザー級王者の実績を持つ。2019年7月に清水将海にKO勝ちしたのを皮切りに8連勝を飾り、2023年1月にはRISEスーパーフェザー級王者チャンヒョン・リーに挑戦したが、延長Rで敗れタイトル奪取ならず。8月には大雅に延長戦で敗れた。12月に勝次をKOして再起するも2024年3月にK-1との対抗戦で江川優生に延長Rで惜敗。9月にはアリシェル・カルメノフから勝利をもぎ取った。YA-MANと同門の強打の持ち主。戦績は11勝(8KO)5敗1分。
ペンジェーは39戦無敗の触れ込みで9月の横浜大会に参戦し、中村寛を苦しめるも判定負けを喫し初黒星を喫した。
1R、サウスポーのペンジェーは左ストレートを伸ばしていき、ジャブでボディを打つ。常陸は惹きつけてからの右ボディ。右手を動かす独特な構えのペンジェー。バックハンドブローを放ったペンジェーのヒジが常陸の右目上に当たって流血、ドクターチェックに。ペンジェーには警告が与えられる。
再開、常陸はガードを固めて前へ出ていき、ペンジェーはヒザで迎え撃つ。低い構えのペンジェーにヒザを見舞っていくが、そのヒザに常陸が右ストレートを合わせてタイミングよくダウンを奪う。独特な右手の動きから左ストレート、前蹴りを放つペンジェーだが常陸優勢のままラウンド終了。
2R、両手を小刻みに動かす独特な動きからボディへパンチを打つペンジェー。常陸は右ストレートを打って行き、ペンジェーはステップでかわすが常陸の右ボディストレートが決まる。ペンジェーがヒザを突き上げ、常陸がバランスを崩したところに左右フックを乱れ打ちするが常陸は倒れない。左ヒザとワンつj-で前へ出るペンジェー、左ストレートと左ヒザで追い打ちをかけるが常陸はこの猛攻に耐える。再び常陸にドクターチェック。
3R、常陸は右ローと右ボディ、ペンジェーは左ストレートを打って入ってくるとヒザを突き上げる。ローを蹴っていく常陸に左のボディを叩くペンジェー。ボディをかばう常陸の顔面にペンジェーのワンツーが次々と決まり、ヒザも突き上げる。
ペンジェーの猛攻に崩れかけた常陸だったが必死の形相で打ち返し、右フックをクリーンヒット。さらに左フックから右ストレートでペンジェーに腰を落とさせる。叫び声をあげてパンチを打つ常陸の気迫に場内からは大歓声があがった。
判定は3-0で常陸が勝利。「自分は本当にこれしかないので、こういう試合しか出来ないですけれど泥臭くコツコツ生きてきて、こういう生き方でこういう戦いしか見せられないけれど、誰かに少しでもパワーを与えられたら嬉しいです。セコンドの声で絶対に勝つって頭の中で思って戦ってきました。支えてくれるみんな、ありがとうございます。絶対に世界一になるので一緒に世界の景色観に行きましょう」と高らかにアピールした。