(C)RIZIN FF/GONG KAKUTOGI
2024年12月31日(火)さいたまスーパーアリーナで開催される大晦日大会の記者会見が11月5日、都内にて行われ、その全容が明らかにされた。
RIZINとしては10回目となる大晦日大会は、「朝からこれでもかというくらいの格闘技づくし」(榊原信行CEO)という5年ぶりのカウントダウン年越しイベントとなる。
3部構成で『RIZIN DECADE』(DECADE=10年)のイベント名で行われ、第3部が『RIZIN.49』となり、メインイベントでフェザー級王者・鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)と挑戦者・クレベル・コイケ(ボンサイ柔術)による同級タイトルマッチが発表された。
メインイベントは深夜におよぶという第3部の前に行われる予定の第1部、第2部で何が行われるかは発表されなかったが、5日の会見後の取材で榊原CEOは、いくつかの構想を明らかにしている。
31日のみ開催で1枚のチケットで観戦、ボクシングで安保vsガルシアはあるか
3部構成の『RIZIN DECADE』は、年をまたぐ可能性はあるものの、基本的にワンデーで行われる。
円安で海外のビッグネームを招聘するのは「我々にとってむちゃくちゃアゲインスト(逆風)」という榊原CEOは、「メイウェザーは多分ない。(那須川)天心とやった時くらいの為替レートだとだいぶ変わるんですけど」とメイウェザー招聘はないとしたが、元WBC世界ライト級暫定王者のライアン・ガルシアの登場について問われると「その可能性もある。考え方によっては、そういうカードを日本で組んでアメリカでPPVをやって外貨を稼ぐコンテンツになれば。ドメスティックな“ザ・JMMA”というところにとどまりたくない」と語る。
「昨日も井上尚弥がリヤドシーズン(※2019年からサウジアラビア総合娯楽庁の政府一大プロジェクト。石油に依存する経済からの脱却を目指し、新たな産業としてエンターテインメントを根付かせたいという国家戦略のもと、初冬から初春にかけての10月から3月にかけて開催。10月19日のPFLのフランシス・ガヌーvs.ヘナン・フェレイラもその一環)との大型契約も含めて、ボクシングに限らず世界の格闘技における新しい出資、協賛の流れが動いてる。RIZINも海外協賛を含めて(外貨獲得は)10年の大きな一つのテーマ。PRIDE時代にできて、RIZINができていない一番はそこなので、チャレンジしていきたい」と、マーケットを世界に広げた大会を開催したいとした。
ドーピング違反のライアン・ガルシアには、2024年4月20日にニューヨーク州アスレチック・コミッションから1年間の出場停止処分が下されている。その間に日本での試合が組まれるのか。
榊原CEOは、その対戦候補とされている安保瑠輝也について「1年の集大成として安保にとっても出世の年になるような、最後インパクトのあることができるといいなという話し合いはしている。MMAではなく、ボクシングかキックボクシングか。大晦日として意味のある、みんなが支持してくれるような、ファンに刺さるようなものを安保と考えて、早々には発表できたらいいなと思います」と、2024年7月『超RIZIN.3』マニー・パッキャオ戦(判定無しも安保が健闘)以来の安保の出場を示唆した。
安保瑠輝也vs.ライアン・ガルシア構想を軸に、ボクシングが『DECADE』のひとつのパートのキーになるか。