キックボクシング
レポート

【RISE】那須川天心が世界トーナメント制覇、試合後に「待ってます」。白鳥大珠は梅野源治を初回KOして優勝

2019/09/16 15:09

▼第4試合 -64kg契約 3分3R延長1R
〇直樹(BRIGN IT ONパラエストラAKK/ライト級6位)
判定3-0 ※29-28×3
×松本芳道(KICK-DIET吉野町/元新日本キックボクシング協会ライト級王者、K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament3位)


 直樹は伝統派空手出身で、独特の間合い操作と当て感の良さでRISEライト級の上位選手として長く活躍。タイトル挑戦まであと一歩まで迫ったり、RISEのメインイベントも務めたりと主力選手の一人だ。7月大会では『KNOCK OUT』で活躍した元J-NETWORKライト級王者・前口太尊(PHOENIX)を迎え撃ち、パンチのラッシュで3度のダウンを奪って1RでKO勝ちを収めている。

 その直樹が今回迎え撃つ松本は、強打と飛びヒザ蹴りを武器に大月晴明らを破りK-1 WORLD MAX2010日本トーナメント第3位。新日本キックボクシング協会の日本ライト級王座に就いた後、プロボクシングに転向すると10勝(8KO)2敗の戦績を残し、東日本新人王トーナメント準優勝も果たした。その後、引退してリングを離れていたが今年1月の『KNOCK OUT』で突如復活。元J-NETWORKスーパーライト級王者・杉本卓也に勝利すると、4月には前口太尊にも勝って連勝したが、6月の『BOM』ではムエタイの強豪パコーンに打ち合いを果敢に挑むも敗れた。RISEには今回が初参戦。


 両者は記者会見、前日計量で2度乱闘寸前になるなど遺恨を深めている。この日もリングに登場すると額と額を突き合わせてのにらみ合いを展開した。

 1R、直樹のミドルから軌道を変えた右ハイキックがクリーンヒット。直樹は落ち着いてジャブを繰り出して当てに行く。松本は左右に構えをスイッチし、ワンツーで飛び込んでボディへつなぐコンビネーションを見せる。

 2R、直樹は右ハイキックを2連発、松本は左ボディを狙い撃ちにしていく。直樹も構えをスイッチして左右のストレートで松本をのけ反らす。直樹は三日月やヒザを蹴り、松本の出鼻にパンチを合わせる。松本もしつこく前進して手数を出していく。


 3R、ヒザ蹴りからボディブロー、さらに三日月蹴りとボディを攻めて前へ出る直樹。松本は左フックのカウンターを奪うが、直樹もすぐに右ストレートと左フックで反撃する。手数を出して前へ出る松本のパンチを次第に被弾し始める直樹。細かくパンチを当てる松本に直樹は動きがスローに。残30秒で松本がパンチのラッシュを仕掛け、ほぼ一方的にパンチをヒットさせた。

 最終3Rは追い上げた松本だったが、判定は僅差で直樹。勝利した直樹は首をかしげながらも、ホッとした表情を見せた。

▼第3試合 -56kg契約 3分3R延長1R
×金子 梓(新宿レフティージム/バンタム級8位)
TKO 2R2分09秒 ※左の連打→レフェリーステップ
〇京谷祐希(山口道場)


 金子は極真空手とレスリングをバックボーンに持ち、小柄ながらフィジカルが強い。京谷は武尊に唯一の黒星を付けた男として知られている。今回は約3年ぶりの復帰戦。

 1R、サウスポーの京谷は強いジャブから左ストレート。金子はワンツーから得意の右ハイを放つ。前に出ていく金子だが京谷の左のパンチをもらう場面が目立つ。それでも徐々に圧力を強めていくのは金子。


 2R、金子が前に詰めたところで京谷の右ジャブからの左ストレートがヒットし、金子がダウン。京谷は右のジャブを突きまくり、左ミドルも放つ。金子は頭を左右に振りながら前へ出るが、またも強烈な右からの左ストレートをもらってダウン。京谷がラッシュをかけると左の連打が決まり、レフェリーがストップ。


 KOで復活を果たした京谷は「初めまして、山口道場の京谷です。山口道場は山口兄弟と鈴木真彦だけちゃうぞ」とアピールした。

▼第2試合 アトム級(-46kg)3分3R延長1R
×百花(魁塾/NJKFミネルヴァ日本アトム級王者)
延長R 判定1-2 ※9-10、10-9、9-10
〇平岡 琴(TRY HARD GYM)
※本戦の判定は28-29、29-29、29-29


 百花はRISE初参戦でデビュー2戦目の那須川梨々に初黒星をつけた。RISE QUEENアトム級王座決定トーナメントでは3月の初戦で紅絹に敗れたが、6月9日には関西では初となる女子キックだけの興行『ミネルヴァ』で、元MAX FCバンタム級王者を破りメインの大任を果たしている。

 平岡は優勝候補に挙げられながら、RISE QUEENアトム級王座決定トーナメントでは3月の初戦で那須川梨々の前に敗退。その後は韓国遠征を経て、空手仕込みの得意の蹴りに加えてボクシングジムでパンチのスキルを磨き、国内での再起に自信をのぞかせる。

 1R、ローの蹴り合いからスタート。時折パンチの連打を見せる百花に平岡は左ミドルを蹴る。平岡の出鼻をジャブで捉える百花。前に出るのは平岡だが、百花は細かいパンチを当てていった。


 2Rも前に出るのは平岡。百花はそこにパンチを合わせに行く。平岡は後ろ蹴り、三日月蹴り、顔面前蹴りと多彩な蹴りを放つ。平岡もパンチで打ち合いに出るが、百花はフットワークで動き回って真正面からは打ち合わない。終盤には打ち合いに応じた。

 3R、平岡は右ローを主軸にパンチで攻め込み、百花はワンツーで迎え撃つ。平岡が右ストレートを連続ヒットさせて前へ出る。百花は手数を出してワンツーでのけ反らせ、平岡は至近距離からの右ハイキック。さらに左ヒザを突き上げた。ここから百花の動きが鈍り、平岡が右後ろ蹴りと左ハイキックをヒットさせる。そのまま攻め込んで終了。


 ジャッジ1名が平岡を支持するも判定はドロー。延長戦へ突入する。やはり前へ出る平岡は後ろ蹴りから飛びヒザ蹴り、百花はそれにフックを合わせに行く。右ストレートをねじ込む平岡に左右フックを返す百花。平岡の右ヒザが突き刺さり、百花が後退。平岡は後ろ廻し蹴りも放つ。平岡がパンチをまとめようとしたところで、百花が右フックからの左右フックでラッシュを仕掛け、平岡が左右にグラつく。

 判定はスプリットで平岡の勝利。百花との競り合いを制した。

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