キックボクシング
レポート

【DEEP☆KICK】4人の新王者が誕生!啓斗が佑典をTKO「Krush・K-1のベルトを狙っていきたい」、上村雄音「RISEに行って活躍したい」、中嶋愛樹斗「次はRISEで強い選手たちを倒していきたい」、KING陸斗「RISEで1番になりたい」

2024/09/11 22:09

▼ダブルメインイベント1 DEEP☆KICK-53kgタイトルマッチ 3分3R
×KING剛(ROYAL KINGS)
判定0-3 ※27-30×3
○上村雄音(BKジム)
※上村が-53kg第6代王座に就く。


 今年3月にDEEP☆KICK-53kg第5代王者に輝いたKING剛の初防衛戦、挑戦者としてベルトに挑むは同級2位の上村雄音。両者は昨年3月に対戦経験があり、その際は判定の割れる激戦になるも2-1で上村が勝利を収めており今回が2度目の対戦となる。しかし前戦にこれといった差はなく、両選手共に「次こそは完全に決着をつける」と試合前に話している通り、今試合に懸ける思いは強そうだ。


 果たして1R、剛は相変わらずどんどんと前に圧をかけていき右フックにローで打ち出る。対する上村はサウスポーから前蹴りにミドルで距離を獲ると近い距離ではストレートにフック・アッパーと打ち分ける。ヒットなどお構いなしに前進してくる剛にやや上村はやりずらさがあるだろうか、ラウンド中盤より近い距離でのヒザが好機と見るや、ヒザでボディを中心に上村は攻めていく。それでも前に出る剛は左右のフックにバックハンドブローを放つと、上村もボディの攻撃に加え左右のフックで打ち合いに応じる。


 続く2R、遠い距離での右前蹴りに右ハイキックをヒットさせる上村、しかし剛はお構いなしでさらに圧をかけていくと、再び近い距離での打ち合いに持ち込みストレートに右フックを返す。近い距離での打ち合いは剛に分があるかと思われたが1Rより放っている上村のヒザが印象的だ、打ち合いは互角も都度放たれるヒザにて僅かに上村が優勢の印象を受ける。2R終了時点でのオープンスコアは3名共に19-20で上村が支持される。


 3R、ここで逆転を狙いたい剛は怒涛のラッシュで前に前にと圧をかけていく。上村もヒザ・前蹴りを入れながら打ち合いに応じていくがラウンド早々にバッティングにて上村が右瞼の上から出血、一時試合がストップする。再開後は両者共にギアを更に上げ近い距離で打ち合う、中で上村はストレートにフック、ヒザを放つと剛も決して止まることなくパンチの連打を繰り出していく。その構図はラウンド終盤まで続き、残り時間10秒のコールが鳴り響き試合は判定決着かと思われた直後、上村の右フックが剛にクリーンヒット、剛がヒザを折ったところでダウンが宣告される。これが決定打となり、判定は3者共に27-30で上村を支持、1年半ぶりの再戦は再び上村が勝利を収め、DEEP☆KICK-53kg第6代王者に輝いた。


 手を上げ歓喜の声を上げる上村。試合後、上村は「目標やったDEEP☆KICKのベルトが取れて、嬉しいとか感情の高ぶりというよりは、まずは一安心、ホッとした感じです、以前2度ベルトに挑戦してその時は気負いとか取らなアカンみたいなのが強かったんですが、今回はそういうのが全くなくて3回目はいつも通り戦えました」と話すと剛との再戦について「相手よりも自分の蹴りとか、パンチの精度を上げることだけ意識して練習してて、ヒザも作戦でこれも当たるよみたいなやつの一個でした。セコンドからヒザ入るぞっていうのが聞こえたんで、それに反応してヒザ打って『ああ、ちょっと効いてるな』っていうのもあったんで、結構打っていったって感じですね。


 今回はやっぱり倒したいってのが大きくて、前回も2-1やったし、完全決着したかったので、なのでバッティングで止められた時は『うわぁ』って、どうしても倒しに行きたいって気持ちでした、なので最後ダウンは取れたけど正直な気持ちは倒しきりたかったが本音ですね。あの打たれ強い剛選手を倒してこそ一つ階段を登れると思ってたので、でもやっぱり剛選手も王者として一回も下がらなかったし、覚悟を持って前に出てきてるのも分かってたし、その辺はやっぱり尊敬します、リスペクトを持って戦えたことは嬉しかったです」と語った。


 次なる舞台については「やっぱりRISEに行って活躍したいです、今回ベルトを獲るっていう一つの通過点を通って階段を上れた気がするので、もっともっと強くなって上を目指したいですね」と語った。


 同日、横浜で行われた「RUF presents RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA」では同門であり第8代RISEライト級王者である中村寛(BKジム)も勝利を収めている。その中村同様にRISEにて更なる活躍を狙う上村、3度目の正直でベルト奪取を達成した上村の次なる戦いにも注目だ。

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