4大タイトルマッチのトリは啓斗が同じK-1グループの佑典にTKO勝ちでベルトを巻いた(C)DEEP☆KICK
DEEP☆KICK 71
2024年9月8日(日)テクスピア大阪
今大会では-51kg/-53kg/-55kg/-57.5kgの4階級におけるベルトを懸けた戦い、4大タイトルマッチを開催。その前に行われたプロ本戦4試合では内3試合がKO決着という激戦の連続で大会に確かな勢いをつけると、4大タイトルマッチ4試合ではその全てがハイレベルな内容となり、-51kgではKING陸斗、-55kgでは中嶋愛樹斗、-53kgでは上村雄音、-57.5kgでは啓斗という4人の新王者が誕生した。
続々と新王者、そして更に上へと羽ばたいていく選手たちが誕生していくDEEP☆KICK、次回大会は10月27日(日)豊中市・176BOXにて『DEEP☆KICK ZERO 16/17』の開催が決定している。
▼ダブルメインイベント2 DEEP☆KICK-57.5kg王座決定トーナメント決勝 3分3R延長1R
〇啓斗(ALL-WIN GYM)
TKO 3R 0分34秒 ※レフェリーストップ
×佑典(月心会チーム侍)
※啓斗が-57.5kg第4代王座に就く。
4大タイトルマッチの締め、大トリを務めるのは6月より始まった「DEEP☆KICK-57.5kg王座決定トーナメント」の決勝戦。準決勝を共に逆転KO勝利で勝ち上がってきた同士、勝利全てをKO勝利で奪い取っている啓斗と、打ち合い上等のベテランファイター佑典が激突。両者は共にKrushを主戦場に戦うK-1ファイターであり、DEEP☆KICK-57.5kg第4代王者決定戦はK-1ファイター対決という構図となった。
試合は1R、リング中央に陣取る啓斗とサウスポーの構えからリングを周る佑典となると、互いにローで前足を削りながら踏み込むタイミングを計り合う。その中で啓斗はジャブを突きながらストレートへのつなぎを、佑典は右フックにミドル・ジャブを放ちながらこちらも好機を狙っている印象。するとラウンド後半、佑典は左ストレートや右フックを度々ヒットさせていく、啓斗も左右のフックにボディと放っていくが佑典の堅いガードは崩せないか、1Rは佑典がやや優勢か。
2R、早々に試合が動く。開始早々ジャブ・左フックにストレートで1Rより強く圧をかけていく啓斗、佑典はやや下がらされるも冷静に対処しながら細かくパンチを返していく。その最中、佑典のカウンターの左ストレートが啓斗にヒットしダウン、佑典がファーストダウンを獲得する。啓斗はすぐに立ちあがり笑みを見せると再開後すぐに再び圧をかけていき左右のフックにストレートで挽回を放っていく。
対して佑典も冷静にガードを固めながら左ストレートを中心にパンチを返していく。啓斗はダウンのダメージが度々見えるも根性がある、決して倒れずに前に出るもダウンを獲り返すには至らずラウンド終了、2R終了時点でのオープンスコアは2名が17-20、1名が18-20と3者共に佑典を支持。
3R、勝利するにはKO勝利しかない啓斗はワンツーにフックで逆転の一撃を狙っていく。しかし佑典はここでも冷静だ、ガードを堅く固めながら右フックにヒザ・ストレートと返していき、確かな安定感を見せる。このまま佑典の判定勝利かと思われたその時だった、啓斗が佑典をコーナー付近に詰めてから放ったワンツーがクリーンヒット、佑典がリングに倒れこむとレフェリーは佑典が失神していることを確認し即座に試合終了を宣告、
啓斗が逆転の一撃失神KO勝利という劇的かつインパクト抜群の勝利でDEEP☆KICK-57.5kg第4代王者戴冠を成し遂げた。
実行委員の1人がボソッと漏らした一言「こんなことあるんだ」この言葉が全てを物語っているだろう。感情を爆発させる啓斗、DEEP☆KICKベルトを腰に巻くと最高の笑顔を応援団に向けた。
試合後、啓斗は「最初はベルトは見てないとか色々言いましたが、やっぱり手にすると嬉しいですね。いつもお世話になっている周りの人たちが喜んでくれているのが何より一番嬉しいです」と屈託のない笑顔で話すと「佑典くんとやるのは、シンプルに普段からお世話になった先輩だったので嫌には嫌でした。で、戦ってみても「やっぱうまいなぁ」って、しっかり対策されててうまいことやられてるなって感じました、倒された時も『だるっ!』って感じで、3Rは倒すしかないって思ってたんですがセコンドから冷静に行けって言われて、3R目は逆に冷静に戦えました、
そのおかげでコンパクトにワンツーも打てて最後のストレートに繋げられたんだと思います」と語った。そして今後の展望については「K-1ファイターに憧れてK-1の世界に飛び込んだので、Krush・K-1のベルトを狙っていきたい、何よりやっぱりKOってのが一番おもろいと思うし、僕の勝利は全てKO、なのでこれからもKOを重ねていきたいです、最後に僕の試合、おもろかったでしょ!」と最後まで笑顔でベルトを握りながら語った。