▼第4試合 62.5kg契約 5分3R
〇秋元強真(ジャパントップチーム)62.40kg
[2R 0分56秒 TKO]
×ヒロ・ヤマニハ(ボンサイ柔術)クレベル・コイケ推薦 62.35kg
秋元は、プロMMA4勝無敗の18歳。中学卒業まで8年間サッカークラブに所属し、卒業後、パラエストラ柏に入門。2022年にGLADIATORでプロデビューし、宮川日向に判定勝ちすると、2023年2月からDEEPに参戦。高柳京之介、朝比奈龍希、田口貴親を相手に3試合連続1Rフィニッシュをマークしている。朝倉未来に憧れてMMAを目指したことから、ジャパントップチームに移籍し、今回の試合に臨む。
計量後のコメントで秋元は「メチャクチャ、ナメられていると思うのでKOします。(朝倉からは)『全然勝てる相手だからいつも通り』と言われた。組み力で潰されることも全然、寝かされることも一回もないと思う」とヤマニハに寝技に持ち込まれずにKOすると予告。
対するヤマニハは、プロMMA21勝10敗4分の38歳。2010年にDEEP名古屋でプロデビューすると、以降はZST、ROAD FC、HEATを渡り歩き、2015年からPANCRASEに参戦。2019年10月に春日井“寒天”たけしに判定勝ちでPANCRASEバンタム級1位に。
2021年6月にRIZINバンタム級JAPAN GPでRIZIN初参戦。倉本一真に判定勝ちも、2回戦で朝倉海に判定負け。2022年3月に手塚基伸をリアネイキドチョークで極めるも、連戦の元谷友貴戦で判定負け。2022年11月の『RIZIN LANDMARK 4』でNEXUS王者の河村泰博に判定勝ち、23年10月の『LANDMARK 6』では所英男にも判定勝ちで2連勝中。
計量後の秋元のKO宣言に、ヤマニハは「まだ(それは)夢、リアルと違う。明日はリアルな試合を見せたい。試合が終わったら彼は絶対に泣いてる」と実力差があることを語る。
また、秋元の「寝かされない」発言には「考えることとやることは全然違う、私を見せる」と、現実を見せつけるとした。
プロキャリアで8倍以上のヤマニハを相手に、20歳若い秋元は、格闘DREAMを掴むか。スクランブル参戦のためか、RIZINバンタム級の61kgより1.5kg重い体重設定は、両者にどんな影響を及ぼすか。
前回の放送で秋元は、ヤマニハについて「強いは強いけど、自分的には一番やりやすいタイプの選手。正直、打撃が下手なんで。全然、勝てる相手かなと。うまくいけば1RでKOできる。KOして勝った方が見栄えもいいんで、KOで勝ちたいですね」と飛び級マッチでの大物食いに自信。
ヤマニハは「秋元選手のことは何も知らない。弱い選手のことは知らない。私には強い柔術とコントロールがある。テクニック、パウンドもある。相手は18歳? 私は格闘技18年。教育する。(相手になる?)全然。(秋元には)夢があるだろうけど、全然私のレベルじゃない。朝倉未来が私のレベル。ケジメをつける」とプロの厳しさを教えると語っていた。
秋元を推薦した朝倉未来は、「まさかの、皇治どころじゃない相手。しかもバンタム級だと上位の相手。はっきり言ってすごいマッチアップ。ここでもし格闘技歴3年の秋元くんが勝ったら、次期スターが生まれたということになる。(ヤマニハには)海でも結構、苦戦したから、ここで勝ったらすごい。(秋元は)フィジカルが強いので、3R通してKOも狙えるし、3Rきっちり勝てる戦い方も出来る。
僕の予想では半々、50%はある。2回に1回は勝つというところを本番に持って来れるかどうか。行っちゃうじゃないかなと。(ヤマニハは)海のパンチの威力でも倒れなかったから、パワーに頼るよりも針の糸を通すような、見えないパンチで倒してほしい」と期待を寄せると、「ヤマニハ選手を倒したら、ちょっとRIZINバンタム級の選手たち、ザワつくんじゃないですか」と語っている。
朝倉未来がセコンドの18歳・秋元、サトシがセコンドの38歳・ヤマニハ。
1R、サウスポー構えの秋元。オーソのヤマニハは左ローから右ローも前足に。左前手のフックも見せる。左ボディストレートを突く秋元。
ヤマニハの入りに左を狙う秋元だが、詰めたヤマニハがシングルレッグテイクダウンも、亀から立ち上がる秋元。なおもボディロックで詰めて崩しに行くヤマニハ。クラッチを外して右を突くもブレーク。
ヤマニハのヒザがローブローとなり中断。「注意」後、再開。右インロー、左カーフのヤマニハ。秋元は右関節蹴り。圧力をかける。秋元の左右にサークリングして出るヤマニハ。右カーフを蹴る秋元。
ヤマニハは左右で押し戻す。左アッパーの秋元に右を返すヤマニハ。「腹効かせていこう」という朝倉。秋元は左を突くと金網に詰める。さらに左ヒザ、左ミドルを突いてゴング。
2R、右目を腫らすヤマニハ。左右で詰めると、下がりながらジャブを突く秋元。ヤマニハの組みを切って、左テンカオ! さらに前に出て左ハイ! ヤマニハの右の蹴りを掴んで右ボディ! 崩れたヤマニハにパウンド。秋元がTKO勝ち。
試合後、秋元は、「下馬評とか不利で。自分も一瞬大丈夫かなと思ったんですけど、セコンドの未来さんやエリー(コーチ)たちがいたから。(試合中に笑ったのは)意外といけるなと思ったんで笑っちゃいましたね」とコメント。
ケージのなかでレポーターから「すごい18歳が出てきましたね」と話を振られた朝倉は、「そうなんですよ。まだ3年ですよ。こうやって新しい時代がやってくるんですね」とかつての自身を見たように頼もし気な表情。18歳の秋元の強さを「目がすごくいいのが強み。いまJTTはすごくいい環境なんで、このままやってればいいと思います」と語ると、「こうして練習通りの動きが出来るんで、今後、RIZIN出たいと言っていますけど、RIZINから声かかるんじゃないですか」と、RIZIN出陣もあるとした。
最後に秋元は「7月28日、未来さんの前座で、相手誰でもいいんでやらせてください」と『超RIZIN.3』出場をアピールし、朝倉と勝利の拳を合わせてケージを降りた。