MMA
レポート

【ONE】秋元皓貴がアグレッシブに攻め続けるも元K-1王者ウェイ・ルイが判定勝ち! 体重超過もサンデルがKO勝ち、澤田千優が完勝で本戦2連勝、市川奈々美は35秒一本負け。アブドゥラエフがアミールとの10戦無敗対決を制す、メンシコフがKO勝ち、マクラーレンが逆転勝ち

2024/05/04 09:05

▼第9試合 ライト級 ムエタイ 3分3R
×シンサムット・クリンミー(タイ)
[3R 1分33秒 KO]※ヒザ蹴り
〇ドミトリー・メンシコフ(ロシア))





 シンサムットはムエタイジムを営む家庭に生まれ、4歳から練習を開始。兄は海外で活躍し来日経験もあるスッドサコーン。ジムにはヨックタイ、ランバーなど有名なムエタイ選手のほかWBCとWBAの世界王者もいたという。7歳で初めての試合を行い、21歳で徴兵されるとボクシングでナショナル王者にも輝き、2019年の国際ミリタリースポーツカウンシルでのトーナメントではオリンピックボクサー2人から勝利を収めた。



 兵役を終えてムエタイに復帰すると2022年3月にONE初参戦を果たし、ニキー・ホルツケンをカウンターの右でKOした。2022年10月にはONEムエタイ世界ライト級王座決定戦をレギン・アーセルと争い、判定2-1の僅差で敗れ。2023年3月の再戦でのタイトルマッチではKOで返り討ちにされた。6月にビクトル・テイシェイラを2RでTKOして再起を飾ると11月にはムーシネ・チャフィに判定勝ちで連勝。



 メンシコフはアラゾフとの同門。ロシア国内で7戦を経験した後、2018年9月からGLORYに参戦。3戦全勝をマークしたが、2022年のロシアによるウクライナ侵攻に対する抗議としてGLORYがロシア戦士全員との契約を解除したため、その後はムエタイファクトリーやフェアファイトなどロシア国内の大会で試合を行っていた。11連勝で2023年6月にONEに初参戦し、いきなりライト級ムエタイ世界王者レギン・アーセルに挑戦したが46秒でKO負けを喫した。第2戦はルンラーウィーにKO勝ち、第3戦はムーシネ・チャフィにもKO勝ち。戦績は27勝(19KO)3敗。



 1R
、前に出ようとするメンシコフに右ロー、左ミドルを蹴るシンサムット。ワンツーで入って来るメンシコフだが、シンサムットも負けじと左右フックを見せる。メンシコフは右ローから右アッパー。離れるとシンサムットが右ハイから右ストレートを繰り出す。さらに左ヒジ。メンシコフのパンチを空振りさせていくシンサムットだが、メンシコフの振りはパワフルで危険だ。



 2R
はシンサムットが前へ出て右ローを蹴り、ワンツーを繰り出す。ジャブ、ワンツーのシンサムットにメンシコフは右ヒジを合わせようとするが当たらない。シンサムットの右ローに足が流れ、足を上げるメンシコフ。左ボディを打たれたシンサムットは同じ技を返す。ジャブからのワンツー、左ミドル、左縦ヒジを狙うシンサムット。メンシコフのパンチを丁寧にかわし、右ローと右ミドルを蹴る。メンシコフは左足を蹴られないようにサウスポーにスイッチするが、オーソドックスに戻すとすぐに右ローを蹴られた。



 3R
、シンサムットがジャブ&右ロー。メンシコフは右ストレートを伸ばしていくが、シンサムットを捉えられない。ならばと距離を詰めて左右フックから右アッパーを打つも空振り。しかし、ロープに詰めたシンサムットへ左ボディから左右ボディを連打するとシンサムットが身体を丸め、このチャンスにメンシコフは左右フックとヒジ。最後は首相撲に捕まえてのヒザ蹴りを顔面とボディへ叩き込み、シンサムットはスローモーションのようにゆっくりと倒れ、メンシコフのKO勝ちとなった。




 逆転KO勝ちを収めたメンシコフは「相手が疲れているのは分かった。絶対にKOするつもりだった」と、諦めずに勝利を手にしたと語った。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント