(C)ONE Championship
2024年5月4日(土)タイ・ルンピニースタジアムにて『ONE Fight Night 22:Sundell vs. Diachkova』(U-NEXT配信中)が開催された。日本から秋元皓貴(vs.ウェイ・ルイ)、澤田千優、市川奈々美が参戦した。
『ONE Fight Night 22:Sundell vs. Diachkova』速報
▼第11試合 女子キャッチウェイト(57.37kg契約)ムエタイ 3分5R
〇スミラ・サンデル(スウェーデン/元ONE女子ストロー級ムエタイ世界王者)
[2R 2分57秒 KO]※ヒザ蹴り
×ナタリア・ディアチコア(ロシア)
サンデルは5歳で空手を始め、12歳からタイでムエタイを学んだ。タイで試合経験を積み、なんと男子選手とも対戦して勝利を収めているという。2021年2月からONEに参戦。豪州のディアンドラ・マーティンを相手に、173cmの長身を活かし、首相撲ヒジ&ヒザを効かせ、最後は鋭い左ボディで3R KO勝ち。
2022年4月のONE女子ストロー級ムエタイ世界タイトルマッチで王者ジャッキー・ブンタンを判定3-0で破り、ONE史上最年少の17歳で戴冠した。2023年5月の『ONE Friday Fights 18』ではキックボクシングルールに初出場して判定勝ち。9月にはアリシア・ヘレン・ロドリゲスを3RにTKOして初防衛にも成功した、178㎝の長身を持つ19歳の若き女王。戦績は35勝5敗。
ディアチコアはアマチュアムエタイと散打で数々のメダルを獲得し、2012年にはプロでWPMF世界-54kg世界王座、2014年にはWMC世界ストロー級王座を獲得。2023年4月にONE初参戦を果たすと、ONE Friday Fightsで4連勝(初回KOが3回)を飾って王座挑戦権を得た。戦績は32勝6敗。
前日計量でサンデルがハイドレーションテストはクリアしたものの、体重オーバー(1370グラム)となり、王座剥奪に。対戦相手のディアチコアが、キャッチウェイト戦を承諾。サンデルはファイトマネーの30パーセントをディアチコアに支払う。
試合は、ディアチコアが勝利した場合のみ王座を獲得する変則のストロー級ムエタイタイトルマッチとなった。サンデルが勝利した場合は、王座は空位のままとなる。
1R、前に出て来たサンデルにディアチコアは右オーバーハンドを叩きつけ、左ストレートにつなげる。サンデルは前足を上げてから踏み込みジャブとワンツー。首相撲になると抑えるのはサンデル。離れるとディアチコアはサウスポーになっての左ボディストレート、前に出てくるサンデルにワンツーを浴びせる。前に出るディアチコアがジャブと右ストレートをボディに集める。
2R、右へ回り込むディアチコアを追っていくサンデル。ワンツー、左ミドルを当てるディアチコアに右ストレートから左フックで前に出るサンデル。首相撲になるとディアチコアがサンデルを投げる。後ろ蹴りでサンデルを転倒させるディアチコア。サンデルは首相撲からのヒザに持ち込むが、ディアチコアが逆に首相撲で崩す。
サンデルは前に出てディアチコアにロープを背負わせると右フックから左ボディ、これで動きが止まったディアチコアに左右ボディ&フックのラッシュ、最後はヒザを連打するとディアチコアが崩れ落ちた。
タイトルははく奪となったが、ONEでの無敗記録はKOで守ったサンデルは「計量を失敗して複雑な気持ちになりました。減量は頑張ったけれどパス出来ませんでした。トレーニングキャンプがいつもより短くて苦しかった。次回はちゃんと準備したいと思います。1Rに視界が二重になってしまいました。今回は体重を作れなかったんですが、フライ級のベルトを狙いたい」とフライ級に上げて2階級制覇を目指す方向性だと語った。