ムエタイ
レポート

【ONE FF】タフファイトでスーパーボンがグレゴリアンとの3度目の対決を制す、麻火佑太郎がセクサンに大殊勲の勝利!ノンオーがクラップダムを技術で封じる、大激闘でナックロップが僅差で勝つ、ゴントーラニーが7連勝で本戦契約を獲得、コンペットが接戦を制す、隻腕のピーコックが見事な戦いぶり

2024/04/05 21:04

▼第9試合 バンタム級 ムエタイ 3分3R
〇ノンオー・ハマ(タイ)
[判定3-0]
×クラップダム・ソー・チョー・ピャッウータイ(タイ)



 ノンオーは37歳で265勝56敗10分の驚異的な戦歴を誇り、ルンピニースタジアムでスーパーバンタム級からライト級まで四階級制覇、ラジャダムナンスタジアムのベルトも獲得している、まさにムエタイの伝説的存在だ。2019年2月にONEムエタイ・バンタム級王者となり、鈴木博昭、セーマペッチ、ロードレック、リアム・ハリソンらを相手に7度の防衛に成功して絶対王者と呼ばれていたが、2023年4月の8度目の防衛戦でジョナサン・ハガティーにKOで敗れ王座陥落。12月にはニコ・カリロにもKO負けしてまさかの連敗で再起をかける。



 クラップダムはサウスポーのファイタータイプで、左ストレートを決め技とする元ルンピニースタジアム認定ライト級&スーパーライト級2階級制覇王者。2018年にはプロムエタイ協会ライト級王者の肩書を引っ提げて初来日。REBELSのリングで梅野源治とルンピニースタジアム認定ライト級王座決定戦を争い、4Rに強打で梅野を2度ダウンさせてのTKO勝利を収め、日本のムエタイファンにも強烈なインパクトを残した。



 ONEには2019年9月から参戦し、2020年のONEバンタム級ムエタイトーナメントでは決勝へ進出したが、ロードレックに敗れた。2021年は1勝2敗、2022年は2勝3敗、2023年は4勝(3KO)1敗1無効試合。KO狙いのアグレッシブなスタイルはタイで人気を博している。前戦は2024年2月にフリオ・ロボに初回TKO勝ちを収め、現在3連続初回KO勝ち中。戦績は77勝25敗2分1無効試合。



 1R、右ミドルを蹴っていくノンオーにクラップダムは右足を上げ下げして踏み込む機会をうかがう。右ローから右ミドルを蹴るノンオー、クラップダムも左ミドルを返す。ノンオーの左ミドルをキャッチしたクラップダムは右ボディから右フック。じりじりと詰めていくのはノンオー、右インローを狙い撃ち。ノンオーが右ミドルを2発ヒットさせると、クラップダムが左右ボディを返す。クラップダムの打ち終わりにはノンオーが右ミドルを返した。



 2R、ノンオーは右ミドルと右ボディ、クラップダムは左ミドルを返す。クラップダムの左ボディストレートにはノンオーが右ストレートを返す。左フックの連打で前に出たクラップダムだが、ノンオーも右ミドルを蹴りながら下がる。クラップダムは左ボディから左ヒジの連打、さらに左フック。クラップダムの右フックにヒジを合わせに行くノンオーだが、クラップダムは右でボディを叩いて左フック、左ヒジ。ノンオーは流血が見られる。前に出るクラップダムが左フックを打つが、ノンオーが右ヒジで反撃、クラップダムも左ヒジを打ち返す。ラウンド終了のゴングが鳴ると抱き合う両者。前に出て攻撃を当てたクラップダムの優勢か。



 3R、ノンオーの右ミドルに左右ボディから左フックを打つクラップダム。前に出るクラップダムにノンオーは下がりながらも右ミドルを蹴る。クラップダムが伸ばした右手がアイポークになり、試合は中断。再開後、右ミドルを蹴り続けるノンオーにクラップダムも左ミドルを蹴る。左ヒジ、左右フックで前に出るクラップダムに、ノンオーも前に出てヒジを打つ。ノンオーの右ミドルに左ボディを返すクラップダムだが、ノンオーはすかさず組み付いてヒザ。左ミドルと右ミドルの蹴り合い、ヒザの蹴り合い。ノンオーは右ミドルを蹴り続け、最後は前に出てクラップダムを下がらせる。



 試合終了のゴングが鳴るとクラップダムは跪いてノンオーに敬意を表した。判定は3-0でノンオーが勝利。クラップダムの強打をノンオーがテクニックで封じた戦いとなった。

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