▼第6試合 KING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定1DAYトーナメント準決勝 3分3R
○江幡 塁(伊原道場/新日本キックボクシング協会日本バンタム級王者/WKBA世界スーパーバンタム級王者)
判定2-0 ※29-27、28-28、29-28
×大野貴志(士道館新座ジム/元MA日本キックボクシング連盟フェザー級王者/WMC日本スーパーバンタム級王者)
※江幡がトーナメント決勝に進出。
江幡は双子の兄・睦とともに江幡ツインズとして注目され、新日本キックボクシング協会のエースとして活躍。昨年6月のKNOCK OUTでは、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者・小笠原瑛作からKO勝ちを収めた。軽量級日本最強との呼び声も高く、現在9連勝中と絶好調だ。
対する大野はMA日本キックボクシング連盟フェザー級王座とWMC日本スーパーバンタム級王座を獲得した実力者。6月の前戦ではREBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者・KING強介を判定で下し、今回のトーナメントへの出場権を掴んだ。
1R、軽快なステップで距離を図る両者。左インローをコツコツと蹴る大野に対し、江幡が鋭い右ハイ強襲を見せる。するとほどなく、江幡が左インローから電光石火の左右フックをクリーンヒットさせ、先制のダウンを奪う。
立ち上がるも足がふらつく大野。江幡はパンチをまとめて試合を決めにいく。大野は右アッパーでアゴを跳ね上げられ、右ボディで体をくの字に曲げられるが、なんとか持ち堪える。終盤には大野もパンチを打ち返すが、ハンドスピードで勝る江幡に鋭いワンツーを突き刺されてピンチが続く。
2R、意地を見せたい大野はパンチで手数を増し、江幡の左ジャブに左オーバーハンドをかぶせにいく。さらに大野はワンツーから鋭い右ハイ。これが江幡の頭上をかすめる。大野の勢いは止まらず、至近距離から怒濤の縦ヒジをぶつけ、ついに江幡にロープを背負わせる。
動きが止まる江幡に対し、パンチを振るって襲いかかり続ける大野。この逆襲撃に場内からは大きな「貴志コール」が沸き起こる。すると大野は江幡の左まぶたをカットすることに成功。ドクターチェック後に試合が再開されると、大野は左ジャブから怒濤の右ストレート&縦ヒジ攻めでさらに畳みかけた。
3R、開始直後に大野が目の付近のドクターチェックを受けるが、問題なく試合再開。ヒジで切り裂きにいく大野。これをかわして左フックを返す江幡。一進一退の攻防が続く中、大野のアグレッシブさは落ちないが、江幡は攻撃をかいくぐりながらパンチと左ハイもヒットさせていった。
判定はジャッジ1名がドローをつけたが、残り2名は江幡を支持。江幡が大野の猛反撃を振り切り、トーナメント決勝進出を決めた。敗れた大野が四方に礼をしてリングを下りると、観客は大きな拍手を送った。
▼第5試合 KING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定1DAYトーナメント準決勝 3分3R
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/REBELS/ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
判定3-0 ※30-28、30-28、30-27
×ミケール・フェルナンデス(スペイン/マンバジム/ISKAスペインフェザー級王者)
※小笠原がトーナメント決勝に進出。
小笠原は2016年12月の旗揚げ大会からKNOCK OUTにレギュラー参戦している軽量級のエース。1つの引き分けを挟み7連勝で臨んだ昨年6月の江幡塁との一戦で、逆転KO負けを喫したが、その後はREBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者・KING強介、第8代NKBバンタム級王者・髙橋亮、MAX MUAYTHAI55kg級王者ペットヤソー・ダームランサラカムを下し、再び連勝街道に乗った。
対するフェルナンデスは13勝1敗の戦績を持ち、13勝のうちKO勝ちが12試合という倒し屋。メディカルチェックで頭部に異常が認められたため欠場となったレダ・ナライン(オランダ/チーム・ナライン)の代替選手として、今回のトーナメントに参戦が決まった。
1R、開始直後から積極的にパンチを振るっていくフェルナンデスに対し、小笠原は軽快なフットワークでかわしながら強烈な左ローを蹴っていく。フェルナンデスは右ストレートと右ボディストレートを届かせる場面もあったが、次第に足を効かされて体が前傾し始める。
2R、小笠原はなおも右ジャブからの左ミドル&ローで攻め、これを嫌がったフェルナンデスは懸命にクリンチ。しかし、レフェリーが両者を引き離して試合を再開させると、フェルナンデスは小笠原の怒濤の左ロー攻めで棒立ち状態に。小笠原はフェルナンデスのがら空きとなった顔面にパンチもまとめる。
3R、フェルナンデスはクリンチからヒザ蹴りとエルボーにいくが、小笠原はしっかりと組みまけることなくディフェンス。中盤に小笠原は蹴りがローブローとなり口頭注意、フェルナンデスは倒れた相手を蹴りにいってイエローカードをそれぞれ受ける。しかし戦況は変わらず。小笠原が左ミドルの連打を叩き込むなど優勢を保ち、判定勝ちで決勝に駒を進めた。