キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】トーナメント決勝は江幡塁が小笠原瑛作を返り討ちで初代王者に、日菜太はジョムトーンに一歩及ばず、ぱんちゃん璃奈がKO勝ちは逃すも無傷の4連勝

2019/08/18 15:08

【REBELS division】

▼第4試合 55.34kg契約 3分3R KNOCK OUTルール
×炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーバンタム級王者)
判定0-3 ※27-30×3
○壱・センチャイジム(=いっせい/センチャイムエタイジム/LPNJバンタム級王者)
※壱がKING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定1DAYトーナメントのリザーバー権利を獲得。


 REBELS divisionのトリを飾るのは、ベテランの炎出丸とホープの壱(いっせい)の一戦。この試合は、KING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定1DAYトーナメントのリザーブマッチとして行われる。

 炎出丸は2005年6月にプロデビューし、キャリア60戦を超える36歳。2013年3月にJ-NETWORKスーパーバンタム級王座を獲得した実績を持つ。再起戦となった6月のREBELSでは、RKAスーパーバンタム級王者・ダイナマイト柿崎からハイキックでダウンを奪い、判定勝利を収めている。戦績は31勝(5KO)25敗8分。

 対する壱は「職業イケメン」を名乗り、強打のラッシュで注目を集めている22歳のホープ。7戦目にして小嶋勇貴を破り、LPNJ(ルンピニースタジアム・オブ・ジャパン)バンタム級王座に就いた。戦績は10勝(4KO)1敗1分。

 1R、ジリジリと前に出てプレッシャーをかけるオーソドックスの炎出丸に対し、サウスポーの壱が強烈な左ミドルを一発。壱は相手のヒザに向けて細かく前蹴りを打ち込み、炎出丸の前進を食い止めながら左ミドルを蹴っていく。炎出丸は壱がロープ際に詰まったところで右フックや右ストレートを振り抜くも、かわされる場面が多い。


 2R、壱は右ジャブから左ローを連続で蹴り、ここからいきなり左ハイを振り抜いて強襲にいく。壱の左ミドルで炎出丸は右脇腹が腫れ上がるが、それでも粘り強く間合いを潰してパンチを打つ。終盤には炎出丸が壱の前蹴りをキャッチして、右フックを強打する場面も。

 3R、左右ミドルと組んでのヒザ蹴りで手数を落とさない壱。炎出丸は右ローの連打を返しながら前進を止めないが、狙いすました右フックはなかなか壱をとらえることができない。終盤に入ると壱が怒濤の左ミドル連打を見せ、炎出丸の動きを封じた。壱が盤石の判定勝ちを飾り、トーナメントのリザーバー権利を獲得した。

▼第3試合 52.5kg契約 3分3R KNOCK OUTルール
×蓮沼拓矢(ノーナクシンムエタイジム)
判定0-3 ※27-29×3
○濱田 巧(team AKATSUKI)


 蓮沼は昨年12月のREBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級タイトルマッチで、王者・老沼隆斗に判定負け。今年4月にベテランの松﨑公則を判定で下し再起を飾るも、続く6月にはジャパンキック・フライ級王者の石川直樹に判定負けし、再び再起を図ることとなった。

 一方、濱田は昨年6月にREBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座決定リーグ戦の最終戦で、蓮沼に2R1分04秒KO負けを喫したが、その後は4勝1分と負け無し。「あの日から今日までそのことを忘れてない」と、1年2カ月ぶりの再戦で蓮沼へのリベンジを目指す。

 1R、変則的な細かいステップから左ジャブや左ミドルを打つ濱田。やや翻弄されている様子の蓮沼に対し、濱田が細かいパンチの連打から電光石火のバックハンドブローを放ち、これが見事に決まる。蓮沼はダウン。

 濱田は以降も左のジャブとフックを顔面とボディへ巧みに打ち分けながら、バンクハンドブローやバックスピンキックを狙い、居合いパンチのような動きも見せて会場を沸かせる。


 2R、濱田のステップワークを前になかなか攻撃を当てられない蓮沼であったが、中盤にワンツーをヒット。右ストレートを振り抜いた濱田に対し、蓮沼はバックスピンエルボーも狙う。両者のコンタクトが激しさを増し、至近距離から左右のアッパーとエルボーを打ち合う場面も。

 3R、パンチ、蹴り、エルボーのコンビネーションを休むことなくぶつけ合う展開の中、濱田のバックスピンエルボー強襲が決まる。蓮沼も負けじと距離を詰め、さまざまな角度からパンチを牛込むが、濱田は組んでクリーンヒットを許さず。濱田が判定勝ちでリベンジを果たした。

▼第2試合 63kg契約 3分3R REBELSルール
○与座優貴(橋本道場)
判定3-0 ※29-28、30-29、30-28
×ジョニー・オリベイラ(ブラジル/トーエルジム)


 与座は2017年に19歳で極真空手の全世界ウェイト制空手道選手権大会軽量級(-70kg)を制覇した実績を持ち、今年3月からキックボクシングに転向。すでに『イノベーション』で3試合、『REBELS』で1試合に出場と、ハイペースに試合を重ねており、得意の蹴りを武器に4戦全勝(3KO)と快進撃を見せている。

 対するオリベイラはこの試合がキックボクシングで57戦目となる42歳のベテラン。長きにわたって新日本キックボクシング協会の日本ランキングに名を連ねてきた。

 1R、右の蹴りを上中下に散らすオリベイラ。与座は右ミドルで快音を鳴らすと、続けて左ローから間髪入れずに左ハイを放つなど、早速持ち味の蹴り技を見せつけていく。終盤には左ローでオリベイラを足元からすくうように転倒させた。


 2R、共に左右の蹴りを打ち合う展開が続く中、前蹴りや踵落としなども織りまぜて押し気味に試合を進めるのは与座。強烈な左ミドルを何度も叩き込まれたオリベイラは、後半に入るとパンチを連打しながら突進し、巻き返しを図る。

 3R、オリベイラのパンチをかわしながら与座がバチバチと蹴りを当てていく。さらにオリベイラの離れ際には与座の左フックと左ミドルが連続ヒット。これでオリベイラの動きが一瞬止まる。以降は与座がオリベイラのパンチをかわして試合終了。与座が判定勝ちで5勝目をあげた。

▼第1試合 80kg契約 3分3R REBELSルール
×ロッキー川村(パンクラスイズム横浜/第11代・第13代パンクラス・ミドル級王者、第4代パンクラス・ライトヘビー級王者)
KO 2R 1分13秒 ※右フック
○吉野友規(スタージス新宿ジム)


 川村は2005年7月に総合格闘家としてプロデビュー。強烈なパンチを武器にパンクラスでミドル級とライトヘビー級の二階級を制覇するなど活躍してきた38歳のベテランだ。近年は映画『ロッキー』の主人公になり切ったキャラクターで、様々な団体で活躍中。キックボクシングではこれがデビュー戦となる。

 対する吉野は29歳でキックボクシングと出会い、昨年12月に32歳でプロデビュー。現在まで3戦全勝と無敗をキープし、REBELS重量級期待の新星と目されている。元々は剣道で腕を鳴らし、高校3年生で国体優勝、大学4年生で全日本選手権団体戦3位、大学卒業後は実業団で活躍していた。


 1R、ワンツーからのパンチ連打で襲いかかる吉野に対し、川村はサイドにステップして距離を取らんとするが、たびたびコーナーに追い込まれてヒザ蹴りとパンチのコンビネーションを浴びてしまう。ややペースが落ち着くと、川村もパンチをかわして右フックを返す。終盤には吉野の右ローが決まる。

 2R、左ミドル&ローから左ジャブを打ち下ろす吉野。川村も左ボディから右フックを振るうコンビネーションで応戦するが、離れ際に吉野の右フックを被弾してダウンする。立ち上がるも足元がふらつく川村。吉野が渾身の右フックを叩き込み、KOで試合を決めた。

▼オープニングマッチ第2試合 58.0kg契約 3分3R
○浦林 幹(クロスポイント吉祥寺)
判定3-0 ※28-27、29-27、29-27
×塚本勝彦(TORNADO)

▼オープニングマッチ第1試合 57.5kg契約 3分3R
○新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)
KO 2R 25秒
×神田賢吾(WSRフェアテックス幕張)

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