▼第5試合 ライトヘビー級 3分3R
×イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ/同級3位)
TKO 2R 1分00秒
〇ステファン・ラテスク(ルーマニア/同級6位)
日本のファンも気になる一戦、日本のK-1で活躍した者同士の対戦が実現した。
ボウニはメルヴィン・マヌーフの弟子で、2017年2月のK-1に初来日。当時、国内ヘビー級のトップに君臨していた上原誠に2RでKO勝ちを収めると、同年11月の「初代ヘビー級王座決定トーナメント」に参戦。1回戦でKOICHI、準決勝でロエル・マナートに連続KO勝ちという攻撃力の高さを見せつけたが、決勝ではアントニオ・プラチバットに判定負けして準優勝に終わった。その後は2018年7月から『ONE』に参戦し、初戦は勝利もタリク・ケバベス、アンドレイ・ストイカに連敗してONEを離脱。2022年6月からGLORYに参戦してマルシアーノ・ブングワンダス、RISEで清水賢吾と1勝1敗のバダ・フェルダオス、ムハマド・バリ、フェリペ・ミケレッティに4連勝。戦績は41勝(22KO)8敗1分。
ラテスクはアマチュアボクシングで150戦以上を経験し、ジュニアキック時代にISKA世界クルーザー級王座に就き、プロではまだ無冠だが16勝(7KO)2敗の戦績を誇る。2022年12月のK-1に初来日を果たすと、マハムード・サッタリを強烈な左フックでKOして初黒星を付け、大きなインパクトを残した。2023年3月の2戦目では谷川聖哉にローキックでダウン寸前まで追い込まれるも右フックで逆転KO勝ち。7月はK-Jeeも初回KOに沈めた。GLORYには9月に初参戦を果たし、パスカル・トゥーレに判定勝ちで初陣を飾った。
1R、ローの蹴り合いでゆっくりとしたスタートとなったが、30秒で上背とリーチで優るボウニが左カーフキックからの右ストレートでさっそくのダウンを奪う。ボウニはラッシュはかけずステップでサークリングしながら右ストレート。ラテスクはスイングの鋭い左右フックを繰り出す。
頭を左右に振りながら圧をかけて前へ出て行くラテスクにボウニはコーナーを背負う。そこへ左右フックの連打、右フックでラテスクがダウンを奪い返す。思い切り左右フックを振り回すラテスクにボウニはジャブ、前に出るラテスクにボウニはサークリングを続ける。ボウニがジャブを出すとすぐに思い切りフックを繰り出すラテスク。
2R、両腕ブロックを上げながら前に出るラテスクに、ボウニはステップを使ってジャブ&ローで回り込もうとするも右フックでダウン。立ち上がったボウニは前後にステップを踏み、前へ出て来たラテスクにワンツーを繰り出すも、ラテスクは左フックを合わせてまたもダウンを奪う。もんどりって倒れたボウニは何とかカウント9で立ち上がるも、すぐに距離を詰めて左右フックを連打したラテスクに棒立ち。レフェリーがストップした。
逆転KOに成功したラテスクは「最高の気分だ、夢が叶った。あんな強い相手に勝つことが出来た。戦略は特になく、チームとベストを尽くせるようにしただけなんだ。タイトルマッチを戦わせてくれ!」とハイテンションで語った。