目の前にケラモフ戦が決まっている鈴木千裕君がいて、頑張ってくれよというエールも込めて「やろうな、待っている」と
──試合後の率直な感想を。
「ああ、やっと終わったなっていうのが第一の感想です。まあ、良かったです。はい」
──勝利してリング上から見た観客席はどんな印象だったでしょうか。
「メインイベントでやらせてもらったというのもあるし、試合中もすごくみんなが楽しんでくれて盛り上がってくれたのと、寝技の攻防をみんなが理解してくれたのが嬉しいです」
──対戦相手の印象は試合前にイメージしていたものと戦った後では違うところはありましたか?
「うーん、難しいです。組んでみなきゃ正直分からないところがあったので、その“答え合わせ”という意味での、ちょっと大きくイメージしすぎたってのがちょっとあったのかもしれないですけど、一回組んだ時の感触としては寝技でもグラップリングでも勝負できると、1Rに思ったので、2R目3R目は勇気を持って勝負することができました」
──試合後、解説席の鈴木千裕選手に呼びかけていた(「千裕、勝って来いよ。やろうな。頼むぞ。待ってるぞ」)のはどういう考えからですか。
「何も決まってないですけど、目の前に鈴木千裕君がいて、彼は(アゼルバイジャン大会でヴガール)ケラモフ戦が決まっているので“頑張ってくれよ”というエールも込めて──全然仲良くないし友達でもなんでもないけど──日本人が海外で戦うのは忖度なしで応援できるし、頑張ってほしいのが素直な気持ちです」
──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えていただけますか。
「なるようになって、やりたいときにやって……というわけにもいかなくなってきたので。クレベルとのこの試合に向けて、しんどい、つらい思いして、いろんな人に迷惑かけなかがらやってきたので、少しずつたまっているものを消化しながら、大きな怪我はなかったのですぐに運動を始めて、とりあえず来週、所(英男)さんの試合があるので一生懸命そこをサポートしながら、終わったらちょっと考えたいと思います」
──日本人がクレベル選手に勝利できたことの一番のポイントを教えてください。
「クレベルと寝技で対抗できるフェザー級は僕しかいない、と。それがそのままこの試合になった。良かったです、口だけにならないで」
──長い年月をかけて寝技を習得していったことで、なのでしょうか。
「『〇〇と決まったから××を練習します、〇〇と決まったから寝技を強化します・打撃を強化します』っていうことではなくて、MMAというものをずっと積み重ねてコツコツやってきた、本当にそれがこの試合に出たと思うし、寝技だけじゃなくてレスリングにしてもそうだし、打撃でしっかり1R当てられたことが、組みで自分が有利に進めたと思っているので、寝技だけじゃないです、この試合は」