MMA
インタビュー

【RIZIN】いかに金原正徳はクレベル・コイケに勝利したのか「相手を選んで勝ちたい試合をするわけじゃない」=一問一答・全文

2023/09/25 14:09

ベルトを獲って人に勇気を与えたり、周りが喜んでくれるのなら、もう1、2回頑張りたい

──オープニングセレモニーで登場した時から一番くらいの歓声でした。

「そうですか」

──試合中も金原コールが起きていました。

「試合中はめちゃめちゃ感じてました。ま、嬉しいですね(笑)。盛り上がってくれてるのが嬉しいです、それがいいです。楽しんでくれたならそれが一番いいと思っているので」

──日本格闘技界を背負ってきた自負があるのですか。

「全くないです。背負うつもりもないし自分が中心にいたいとも思わないし。なんだろうな、それでも40代の人たちが僕に重ね合わせて夢を託してくれたりとか、少しでもそういう人たちの希望になればいい。僕の役目じゃないですね、本当に魅力のある選手はたくさんいますので。うん。そういう人たちが、寝技は難しいですけど格闘技において僕には僕の役割がある、格闘技の奥深さというか、自分が頑張ることで、何か誰かの助けになったり、本当にそれだけで格闘技やってきた意味があると思っているので。この試合についても全く同じです」

──お子さんも会場に。ご家族とは試合後に話をしましたか?

「『パパ、朝倉未来に勝ったクレベルに勝ったんだね』って。僕は息子からしたら一番下です(笑)。本当にずっと最近子供が熱出したり、体調崩していてずっと会えていなかったのでもう大丈夫です、風邪を引いても。いや来週までちょっと我慢しなくちゃいけないけど。家族サービスじゃないですけど、子供と遊ぶ時間は増やしていきたいです」

──フェザー級の中心に出たことで大晦日なども浮上するかもしれませんが。

「完全にオーバーワークです。でも求められるならもちろんやりますし、無ければありがたいですし(笑)。本当になるようにしかならない。とりあえず11月にアゼルバイジャン大会が終わらないと何も始まらないと思うし。フェザー級は改めて面白いなと思いました。毎大会、主役がゴロゴロ変わって、こうジャンケンポンみたいで、見ている人も面白いんじゃないかなと思っています」

──ベルトへの意欲は?

「あんまり正直そこを目指してやってきたわけじゃなかったので、RIZINフェザー級参戦したときは。でも現実的に、榊原(CEO)さんも『勝った相手が次期挑戦者になるんじゃないか』と言ってくれていたので、もちろんいただけるものならいただきたいし、そう簡単にいただけるものでもないし。目に見えてきたもので自分が獲って何か人に勇気を与えたり、周りが、自分のみんなが喜んでくれるのがベルトであるなら、もう1回、もう2回頑張りたいっていう、気持ちだけはあります」

──試合後のマイクで語っていた「辛い日々」とはどういう日々ですか。

「いやもう本当にタイに行ってひとりで1日、2回・3回練習して体がボロボロになるまで練習したのも10年ぶりくらいだと思うし、“あそこが痛い、ここが痛い”って言いながら、その日々が辛くて。でもこれはクレベルに勝つためだと自分に言い聞かせて。やっぱりこう、試合前から言ってましたけど、自分の優先順位は今まで怪我しないで自分のパフォーマンスを100%により近づけるためにリングに上がることを優先していましたが、今回100%じゃ絶対クレベルに勝てないと思っていたので。120%、130%、自分の限界を超えて、怪我してもいいという覚悟を持ってできたので、そういう意味では本当に辛いっちゃ辛かったです。そういう意味では勝ったので、そういう部分も報われる」

──「パスガードしたところで観客が沸く」というのはいかがでしたか。

「みんなRIZINファンもクレベルが寝技が最強だとみんな知っているし、クレベルと寝技で対抗できたことを沸いてくれるのはグラップラーとか、寝技やってきた競技者としてすごく嬉しいことだし、それだけで盛り上がってくれるのが何より嬉しいですよね。“打撃だけじゃないんだよ、MMAは”というところです」

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