1Rに組みの展開になったときに、これトップゲームで勝負できるなと
──「クレベル選手を大きくイメージしすぎていた」ということでしたが、組んでどんなところで、行けると思いましたか。
「自分は全く覚えていないですけど、1Rに1回ダウンしたっぽいんですよ、ヒザで。セコンドが言っていたのですけど。自分も1回ガクッとなったのは覚えているのですけど、セコンドが言うにはヒザをもらったと。その時に自分がクリンチというか組みに行った時にクレベルがギロチンか何かで、あんまり覚えていないのですが、組みの展開になったときに“これトップゲームで勝負できるな”とは1R目のときに自分思って。
2R、3Rは自信を持って自分の強いところで勝負しようと、テイクダウンにこだわった。クレベルが突っ込んできたものにテイクダウンあわせようと意識して、1Rはテイクダウンはそんなに頭になかったですけど、1回組んだことでクレベルとの差をあまり感じなかったことで2R目にクレベルが、絶対に突っ込んでくると思ったんですよ、不利になると。突っ込んでくるものに対してテイクダウンを合わせたことが1Rの組みでのイメージで、“よし行ける”と思ったので大丈夫でした」
──攻略法を言葉にするなら?
「『皆さん、柔術をやりましょう』と。そんな急に、何カ月頑張りました、でどうにもなるような話じゃない。やっぱ本当にコツコツやっているやつのほうが強いし、じゃあどうすればいいですかの話ではなく、柔術やグラップリングをたくさんやってください、MMAをたくさんやってください、そういうアドバイスしかできないです」
──「燃え尽きたい」と言っていましたが、燃え尽きましたか?
「完全、燃え尽きてます。これが燃え尽き症候群です。朝倉さんもそうですよね!」
──「スタンド」と「先手を取ること」がキーになると言っていた通りの試合でした。スタンドの部分で先手を取れた理由はなんだったと考えていますか。
「一番大きいのはクレベルにビビらないこと。向かい合った時にクレベルにビビらないことを入場してからリングに上がるまでずっと自分に言い聞かせていました。“絶対に自分から手を出す”と。それが右ボディ、左フックでした。ずっと言い聞かせてて結構、気づいている人が意外と多かったのですが、僕はフェイスオフしている時に基本的に目を合わせないのです。昨日クレベルとのフェイスオフではクレベルの目をずっと見ていた。“この顎に当てるぞ”とずっと念じてて。
それで、始まった時に、自分の右ボディの左フックが当たったのは、その念じたのが通じたというか。セコンドにも『自分が右ボディから入らなかったらビビっているからちょっと動かして』と。自分から手を出せたのは大きい。言った通り、最初の打撃がポイントになるところで自分から手を出せたのは大きいです」
──距離が近くなったところで、相手のギロチンは中腰で首を抜きましたが、あれは大丈夫でしたか。
「ギロチンは全く大丈夫でした。クレベルはギロチンはそんなに得意じゃないと思います、正直。それはもうパッとはまったときに気づくし、分かったし。それよりも右手で抱えられていたので右手の手首を持たれて三角絞めに移行されることを気をつけていました。最初ギロチンにわざと入らせて、絞めて力使って弱ってきているのは分かったので、すぐ三角絞めの対処法だけちゃんとやって、っていうのは、自分のなかで絞められながら、二の手、三の手を考えていたので大丈夫でした」
──後半で強いクレベル選手に際のスクランブルで上を取らせなかったのは、練習で走り込んできた成果ですか。
「そうですね。本当に、自分が下にはなりたくなかったので、そこは譲れない部分であったので、3Rは最初に下になっちゃった展開があったので、(クレベルが)足関にきて逆にラッキーでした。足関逃げちゃうとバック取られたりの攻防になると思うのですけど、わざとヒザ十字に入らせて、アンクルも取らせて、その方が自分はトップに入りやすい。で、トップ取れたので、組みをやりながらも先手を取れたので、こうしようと余裕を持てたのが大きかったです。パニックにならなかったです」
──脇差しパス一本でクレベルをほぼニアマウントにまで持って行きました。寝技の強さを見せました。肩固めは……。
「あれはちょっと場所が悪かったですね。一番下のロープに頭がはまっちゃって場所が悪くなかったら肩固め、入っていました。あと(ハーフガードの足が)二重絡みだったというのもあったので。あれは場所です。真ん中だったら多分抜けていたと思う」