日韓対抗戦の大将戦でアビラル・ヒマラヤン・チーターが1R KO勝ち。HEATが勝ち越し、4月大会の雪辱を果たした(C)Nob Yasumura/GONG KAKUTOGI
2023年8月19日(土)15時から、東京・ニューピアホールにて『HEAT52×AFC27』が開催された。4月の韓国大会に続き、今回は日本を舞台に8対8の日韓対抗戦が行われ、HEATが5勝、AFCが3勝でHEATが勝ち越し、雪辱を果たした。
『HEAT52×AFC27』速報
▼第12試合 日韓対抗戦 大将戦 HEAT KICK ミドル級(70kg)タイトルマッチ 3分5R
〇アビラル・ヒマラヤン・チーター(志村道場)69.9kg
[1R 2分08秒 KO] ※左フック
×ヤン・チャンウォン(Team Buffalo)69.4kg
アビラルはカトマンズ出身。K-1に参戦経験がある格闘家デーブ・クマール・ギミーレを父に持ち、2016年にネパールから来日。志村道場でキックボクシングを始め、2020年1月にHEATキックルールミドル級王座を獲得した。
9月に初防衛に成功すると、12月のK-1両国大会で初参戦。1Rに木村“フィリップ”ミノルから打ち下ろしの右でダウンを奪い、2Rに逆転TKO負けを喫したものの大きなインパクトを残した。
その後は連続初回KO勝ちで波に乗っていたが、2021年7月のK-1では和島大海のローキックで3RにKO負け。10月にHEATでTKO勝ちして再起、2022年2月にはK-1で松下大紀に初回KO勝ち。5月にはHEATでムエタイのラーシーシンに初回KO勝ちしたが、9月にジョムトーンに初回KO負け。2023年3月のK-1でジョーダン・ピケオーと対戦し、3RにKO負けで、いずれも強豪相手ながら連敗を喫している。14勝(13KO)5敗。
対するヤン・チャンウォンは、HEAT44でアビラルが2R KO勝ちしているチョ・ギョンジェに、2022年10月に1R KO負けしているが、今回どこまでHEAT王者に肉薄するか。
アビラル・ヒマラヤン・チーター「『早く帰る?』早くKOして早く帰らせようかなと」
「自分はネパール人ですが、明日は1日、日本人の心を持って、3回目の防衛をしたいと思います。押忍。(相手の印象は?)思ったより小っちゃくて、自分にKO負けした相手にも負けてるんで……あとは相手にならんかなって。『早く勝って早く帰りたい』と言っていたので、早くKOして早く帰らせようかなと思っています。楽しみにしていてください」
ヤン・チャンウォン「早く勝って帰る」
「相手がどんな人かは関係なく、自分のスタイルで戦って勝って帰って、美味しいごはんを食べたいと思います。(どう勝ちたい?)特に考えていることはなくて、早く勝って早く家に帰りたいかなと思っています」
1R、ともにオーソドックス構え。圧力をかけて左ボディ、ワンツーから金網に詰めるアビラル。チャンウォンは前蹴りで距離を取ろうとするが、詰めるアビラルは左でダウンを奪う。
カウント9で立ったチャンウォンをなおも詰めて上下に散らすアビラルの圧力に、チャンウォンは腰を落とすが、ノーダウン。
立ったチャンウォンにアビラルは、上下に散らしてまたも左ボディを効かせて、最後は左フックでダウンさせ、1R 2分08秒、KO勝ち。
試合後、アビラルは、「昨日も言ったけど、私はネパール人だけど、今日は日本人としてサムライの心を持って、韓国人に勝ちたかったです。今回はK-1で2連敗からいい復帰が出来たと思います。絶対に負けられない試合で勝てて良かったです。志村館長、お父さん、チャオさん、ほかのジムの大石ジムの皆さんにも心から感謝しています。会場や配信でも見てくれた皆さん、ありがとうございます。必ず世界を獲ります」と語った。