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【RTU】水垣偉弥がバンタム級を予想「4選手とも実力者。上久保周哉選手とイ・チャンホ選手が決勝に進むと予想しています」=8月27日(日)「ROAD TO UFC 2」

2023/08/18 11:08
【RTU】水垣偉弥がバンタム級を予想「4選手とも実力者。上久保周哉選手とイ・チャンホ選手が決勝に進むと予想しています」=8月27日(日)「ROAD TO UFC 2」

(C)ゴング格闘技/Zuffa LLC/UFC

 男子4階級で32名の選手が出場した5月の開幕戦に続き、いよいよ8月27日(日)にシンガポールインドアスタジアムで準決勝を迎える『ROAD TO UFC シーズン2』。

 日本からはフライ級で鶴屋怜(vs.マーク・クリマコ)、バンタム級で上久保周哉(vs.シャオ・ロン)、フェザー級で神田コウヤ(vs.リー・カイウェン)、ライト級で原口伸(vs.バテボラティ・バハテボラ)の4選手が1回戦を勝ち上がっている。準決勝ではどんなファイトを見せるか。各階級の優勝者は、UFCとの契約を勝ち取ることになる。

 前回のフライ級予想に続き、バンタム級(61.2kg)の展望を、同級で日本人唯一のUFC5連勝をマークし、5位にランクされた水垣偉弥(BELVA)が語った。

“永久寝技地獄”執拗なグラップラーの上久保周哉(13勝1敗1分、日本・東京)は、経験豊富でアグレッシブなストライカー、シャオ・ロン(25勝7敗、中国・湖南省)と対戦。

 サブミッションのスペシャリスト、ダーエミィスウ・ザウパースー(7勝0敗、中国・上海)は、ウェルラウンダーのグラインダー、イ・チャンホ(8勝1敗、韓国・高陽)と対戦する。

 UFCコメンテーターの水垣が予想する、準決勝の展開とは?

水垣「日本、韓国、中国に加え、インドやインドネシア勢の進化も」

「昨年の『ROAD TO UFCシーズン1』を見て、UFCは素晴らしいフォーマットを作ったと感じました。日本には若くて才能のあるファイターがたくさんいるにもかかわらず、UFCというナンバーワンの団体に挑戦するのは難しいことでした。だから、『ROAD TO UFCシーズン1』に多くの日本人ファイターが出場し、そのうちの2人(中村倫也と風間敏臣)が契約を勝ち獲ったことを嬉しく思います。各試合からはファイターたちの情熱と決意が伝わってきて、ファンの心に響いたと思います。


【写真】「RTU1」でキ・ウォンビンを1R 右STで失神KOに下したインドネシアのジェカ・サラギと、キム・ギョンピュに判定勝ちしたインドのアンシュル・ジュブリ。決勝はジュブリが2R TKO勝ち。

 歴史的には日本、韓国、中国がアジアのMMAシーンをリードしてきましたが、トーナメントが進むにつれてインドやインドネシアといった国々のファイターが進化しているのを目の当たりにして驚きました。今大会は日本のファイターにとって大きなチャンスですが、他の国のファイターもレベルアップしていけば、有力なコンペティターになる可能性があると感じています。

 ただし、すべてのファイターにとって、UFCとの契約獲得が最終目標ではないことに留意してほしいです。日本、韓国、中国だけでなく、インドやインドネシアといった国のファイターも活躍し、『ROAD TO UFC』の大会全体のレベルを上げることができれば、契約後のUFCでの活躍への期待も高まるのではと思います。今後も『ROAD TO UFC』が定期的に開催され、アジア全体のMMAのレベルアップ、人気上昇につながることを期待しています」

試練を経験した上久保選手の最初のテイクダウン狙いが重要になる

▼RTU2 バンタム級トーナメント準決勝 5分3R
シャオ・ロン(中国)25勝7敗・4KO/TKO 9SUB
上久保周哉(日本)13勝1敗 3KO/TKO 3SUB ※ONE6戦6勝

「私は開幕前から上久保選手をトップコンテンダーと見ていました。しかし、1回戦では予想以上にタフな試合をして、スプリット判定で勝利を収めました。テイクダウンに苦しみ、自分の好きなスタイルに持ち込めず、疲弊してしまったようでした。このような試練を経験した彼が、次の試合にどのように臨むのか興味深いです。

 シャオ・ロン選手は野瀬翔平選手のテイクダウン狙いの防御に成功し、初戦を勝利で飾りました。今回の相手の上久保選手は徐々にポジションを上げ、テイクダウンを奪ってから相手を削っていくスタイルなので、シャオ・ロン選手にとってはカウンターが難しいかもしれません。シャオ・ロン選手にとっては、打撃で優位に立つことができるため、これをチャンスと捉えるかもしれないですが。

 上久保選手がどのようにテイクダウンを仕掛けるか、そしてシャオロン選手がディフェンスに徹するか、あるいはカウンターを決めて自分のグラウンドゲームに持ち込むか。上久保選手の最初のテイクダウン狙いが、試合の流れを作る上で重要になるでしょう」

グラップリングの応酬で勝敗が決まるかもしれない

▼RTU2 バンタム級トーナメント準決勝 5分3R
ダーエミィスウ・ザウパースー(中国)7勝0敗・1KO/TKO 6SUB
イ・チャンホ(韓国)8勝1敗・4KO/TKO 1SUB

「つい最近まで、日本と韓国がアジアのMMA界をリードしていました。しかし、競争の激しいバンタム級で2人の中国人ファイターが準決勝に進出したことは、このスポーツにおける中国の進化が目覚ましいことを物語っています。ザウパースー選手は強力なグラップリング技術とアグレッシブなサブミッションの追求で知られます。イ・チャンホ選手は総合力の高いファイターで、打撃の応酬では有利かもしれません。この対戦の鍵は、ザウパースー選手がテイクダウンを成功させられるかどうかだと思います。

 もし、イ・チャンホ選手が打撃で優位に立てなければ、試合は興味深いものになりそうです。イ・チャン選手のグラウンド&パウンドのスタイルと、ザウパースー選手のサブミッションのスタイルは、非常に魅力的な戦いになるでしょう。イ・チャンホ選手のトップポジションとグラウンド&パウンドに対し、ザウパースー選手が下からどうカウンターを返すか、ザウパースー選手のサブミッション狙いやスクランブルに対し、イ・チャンホ選手がどう対処するか、個人的にはぜひ見てみたい要素です。グラップリングの応酬で勝敗が決まるかもしれない、そんな対決です」

バンタム級の決勝は──

「上久保周哉選手とイ・チャンホ選手が決勝に進むと予想しています。シャオ・ロン選手がMMAファイターとして総合的にレベルアップしているにもかかわらず、上久保選手の圧倒的なパターンが彼を上回る可能性があると思います。イ・チャンホ選手に関しては、バランスが良く、打撃とグラップリングの両方をこなせるので、試合を有利に進められるのではないかと感じています。

 とはいえ、4選手とも決勝に進出する可能性を秘めた実力者であり、準決勝は非常にエキサイティングなものとなるでしょう。このようなハイレベルな試合の結果を予想するのは難しいのですが、トーナメントを取り巻く期待と興奮を盛り上げてくれることは間違いない。準決勝の結果を見守るしかありませんが、結果がどうであれ、魅力的で拮抗したイベントになることは約束されているでしょう」

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