▼トリプルメインイベント第2試合(第6試合)KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R延長1R
×壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/王者)
判定2-1 ※47-49、48-47、47-48
〇古村 光(FURUMURA-GYM/挑戦者)
※古村が新王座に。壱は初防衛に失敗。
沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月の『MuayThaiOpen』でLPJNバンタム級王座に就き、2019年12月に岩浪悠弥に敗れるまで14連勝をマーク。2022年11月に「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」を制して王者となったが、2023年3月にノンタイトル戦で響波にKO負けを喫した。戦績は22勝(8KO)8敗1分。
古村はタイ・ラジャダムナンスタジアムのリング(新人戦)にも上がり、勝利を収めている。2019年に選手発掘のため行われた『K.O TRYOUT』でTRYOUT生に選ばれたサウスポー。国内の戦績は星野航大にTKO勝ち、森岡悠樹に判定勝ち、2022年3月に壱・センチャイジムに判定負け、12月には大野貴志から初回KO勝ちを収めている。さらに2023年3月15日はラジャダムナンのリングに上がり、3RでKO勝ち。戦績は7勝(6KO)3敗1分。
当初、6月に響波と古村が挑戦者決定戦を行うはずだったが、響波の負傷欠場により古村が挑戦権を手にした。
1R、両者サウスポー。パンチで入って来る古村に壱は前蹴り。それでも入ってくると組んで右ヒジを見舞う。古村は左ローから強い左右フックを繰り出すが、壱が首相撲に持ち込んで連打を許さない。壱は綺麗に右ミドルを当て、首相撲に持ち込んでヒザ。古村もヒザを返した。
2R、壱は前蹴りでボディを2発蹴ってから顔面へ前蹴り。古村が右フックを強振してくるとすぐに首相撲へ持ち込む。またも顔面前蹴りをヒットさせる壱。さらに左の縦ヒジとジャブも。古村はパンチを強振するが、壱はそれをかわして左フックを叩き込む。古村のフックは空振りとなり、壱はそこへパンチをしっかり当てる展開に。
3R、古村はパンチを打つが壱がすぐに首相撲へ持ち込む。ヒジを打つ壱に古村は離れ際のフックもすぐに壱は首相撲へ。ならばと左ローを蹴る古村へ壱が右ヒジ。離れてジャブを左ミドルの壱は、古村のフックの距離ではヒジを繰り出す。古村はペースを握れない時間が続く。
4R、古村が入ってくるところにヒジを合わせた壱は、首相撲から右ヒジを顔面に叩き込む。首相撲からのヒザ、右ミドル連打と完全に壱のペースだったが、ラウンド終了間際に古村がワンツーの左ストレートを打ち抜いてダウンを奪う。
5Rは壱が前へ出る。ヒジを繰り出すが古村は左の強打を思い切り打ち込んで行く。さらに位置が組んでくると左ヒザ。ヒジで逆転を狙う壱だが、バッティングで右目の上をバックリとカットして大流血。ドクターチェック後、前へ出てヒジと左右フックで攻める壱に古村もフックで応戦する。
判定は2-1と割れ、古村がタイトルを奪取。マイクを持った古村は「王者になりました古村です。ここで2年前、壱君に負けてそこから本当に苦しいほど練習してきました。たくさん泣いたり辛いことがたくさんあったんですけれど、これからが本番なんだと思っています。これから強くなって本物の王者になります。もっと強くなって帰って来ます」と、涙声で語った。