背後から不意打ちをして逃げた? ありえない。動画にも残っている
──突き飛ばされたことを「解決しよう」と面と向かった上で、蹴りつけたことは事実なのですね。
「はい。パトリッキーがマッサージ機みたいなものに倒れこみました。それで目の前のパトリシオが殴りかかって来ました」
アド それがきっかけのような感じで、クレベルのところにみんな襲いかかってきました。自分やマルキーニョス達が後ろにいたこともあって、止めに入って乱闘になりました。
──ピットブル兄弟の最初のインスタライブでは、クレベル選手が、座っていたパトリッキー選手の背中をいきなり蹴った、不意打ちをしたというような主張がありました。
「そんなはずはない。何故そんな嘘をつくのか」
アド それはあり得ないです。パトリッキーがマルキーニョスに『おい、あいつが俺のこと蹴ったぞ、クレベルの靴の後がついてるだろ』と胸に靴の跡がついているのを見せてきたのです。だから無防備なパトリッキーの背中を強襲したなんてことはないですし、蹴るだけ蹴って逃げた、なんてこともない。そのあとに彼らの主張は変わり、パトリッキーの胸を蹴ったクレベルにパトリシオがギロチンをかけたと、そして落としかけたと。さらに、そこにクレベルが大人数のボディガードを用意していて、彼らが間に入ったところをクレベルが逃げたと言っていますが、それも違います。
「ギロチンのような感じではきましたよ、形にもなっていないような。喧嘩でそんなしっかり形に入るとかないでしょう」
アド 細かいことを言うと彼らが言っている「ボディガード」というのも、RIZINのボディガードが1人いただけで、間に入って止めたのは、マルキーニョス先生と、他の控室でこの騒ぎに気づいた、多分あればレフェリーの人たちだと思うのですが、そういう方々です。このときは休憩時間だったので。
──そしてクレベル選手は逃げたというのではなく、制する人たちがいて、下がらされたということですよね。周囲も大変だったかと思います。ピットブル兄弟の一方的な主張はその日のうちにニュース化され、SNSでも拡散されました。整理しますが、彼らの主張と異なる点としては「不意打ちで背中を蹴ったりしていない」「パトリシオにギロチンで落とされたりはしていない」「仲裁が入ってきたときにクレベル選手が逃げ出したりしていない」ということですね。
「おそらく、彼のチームは日本で自分のイメージを落としたいんです。言うことがコロコロ変わっています。まず最初に言っていたのは、『いきなり背中を蹴って逃げた、クレベルは卑怯者』というものでしたけれど、実際にはその場では乱闘が起きました。動画を撮っている人が何人かいたし目撃者がいます。その後、パトリッキーが最初に突き飛ばした動画がSNSで投稿されたら、話の内容も変わり始めました」