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インタビュー

【Bellator】ウスマンの王座に挑戦するベンソン・ヘンダーソン「自分のペースで5Rを戦って相手を疲弊させて勝つ。そして日本に行く!」

2023/03/10 18:03
【Bellator】ウスマンの王座に挑戦するベンソン・ヘンダーソン「自分のペースで5Rを戦って相手を疲弊させて勝つ。そして日本に行く!」

(C)Bellator

 2023年3月10日(日本時間11日)に米国カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで開催の『Bellator 292』にて、優勝賞金100万ドル(約1億3千万円)の「Bellatorライト級ワールドグランプリ」(5分5R)が開幕する。

 日本ではU-NEXTでライブ配信される同大会で、GP1回戦の2試合が行われる。ひとつは、Bellator世界ライト王者のウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア・16勝0敗)と、元UFC世界ライト級王者のベンソン・ヘンダーソン(米国・30勝11敗)による、GP1回戦&ライト級王座戦。

 もうひとつは、RIZINワールドGP2019優勝のトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン・20勝4敗)と、7連勝中の強豪アレクサンドル・シャブリー(ロシア・22勝3敗)によるGP1回戦となる。

 2023年11月にパトリッキー・フレイレを判定で下し、Bellator5連勝で新王者となったウスマンに対し、ヘンダーソンは2022年1月にイスラム・マメドフとの熱戦をスプリット判定で勝利。9月の前戦でピーター・クウィリーに3-0の判定勝ちで2連勝をマークし、今回のGPでUFCとのダブルタイトルを狙う。

 自身のキャリアの最終章へと向かうなかで、ここに来て充実したMMAの動きを見せているベンソン・ヘンダーソンに、大一番への意気込みを聞いた。

Bellatorに「すごく日本に行きたいんだ」って何度も何度も頼んでいたんだ

──ベンソン選手、お久しぶりです。日本からのZOOMでの取材を受けていいただきありがとうございます。

「久しぶり、こちらこそインタビューありがとう。年末に日本でBellatorとRIZINの対抗戦があって、すごく良かったね! 実は、Bellatorに、僕はすごく日本に行きたいんだって何度も何度も依頼をしていたんだ。出来れば来年には行きたいと思っているよ。ここ数年、Bellatorで、少し盛り上がりに欠けていた大会もあったけど、今回のRIZIN×Bellatorを皮切りに、すごくいい年になると思っているよ」

――その大晦日にはメインとセミで、日本の2人のトップ柔術家、ホベルト・サトシ・ソウザ選手とクレベル・コイケ選手が、BellatorのAJ・マッキー選手とパトリシオ・ピットブル・フレイレ選手にいずれも判定負けでした。あの2試合をライト級のベンソン選手はどう見ましたか。

「まず、とてもすごく興味深い試合で、サトシとクレベルは敗れたけど、柔術の技術がすごくたくさん見られた試合でもあったので、すごく良かったね! 敗因は……トランジションかな。サブミッションからサブミッションにいく移行を、もっと早くスムーズに、シームレスにしなきゃいけなかったと思う。

 たとえば一つのサブミッションがうまくいかない、ポジションがうまく極められないとなったら、もうすぐに判断をして、次のサブミッションにいかなければいけない。30秒、45秒以上ずっと待って、待つだけだったら、そのままラウンドが終わってしまう。大抵の場合、1度目のサブミッションは極まらないことが多くて、トランジションで2度目のサブミッションから、より素早く次へと繋げていけるものだから」

――トランジション、技から技への連携ですね。互いに動くなかで隙が生まれると。では、ベンソン選手の前戦についても伺いたいのですが、2022年1月の試合、イスラム・マメドフ選手との試合は、スプリットの判定勝ちで接戦でした。初回のギロチンが極まるも、2Rと3Rはテイクダウンされている。ご自身ではどう総括していますか。

「たしかにあの試合はとても接戦で、すごくタフな戦いだったと思う。サブミッションもすごく接戦だったと思うし、20勝1敗のロシアのタフなファイターにペースをすごくプッシュしていかなきゃいけない試合だった。彼らはすごくレスリング技術が高くて、トップポジションでコントロールして試合を支配していくタイプのファイターなので、キーとなったのは、スクランブルをし続けることだった。スクランブルを続けることによって、相手を疲れさせようと。人間だから、誰でもいつかは疲れていく。自分の方から大きいスクランブルを続けていくことが戦略だったんだ」

――となると、それは今回のウスマン・ヌルマゴメドフ選手との試合でも、同じようなポイントが試合のキーになりそうでしょうか。

「願わくば同じようなパターンで同じように勝てればいいとは思っているけれども、もし彼がレスリングで攻めてきたら同じようにスクランブルを続けて疲れさせるように進めたい。もし彼が立ち技で攻めてくるのであれば、ボクシングの距離感で戦って、彼のキックボクシングの距離感にならないようにしていきたいと思っているよ」

――ウスマン選手の蹴りの間合いで戦わないようにする、と。彼のサイドキックや関節蹴りで距離をコントロールされるのは厄介でしょうか。

「いや、スタンドでは自分のボクシングのレンジで戦おうと思っているから、そんなに難しくはないよ。蹴りたいのであれば好きに蹴らせてあげて、自分がダメージを受けなければいいだけだ。逆にこっちも蹴らせてくれるんだったら、きちんと蹴り合ってダメージを負わせることができる。とにかく自分のボクシングレンジに入れば問題ないかなとは思っているよ」

――ところでキックといえば、前回のピーター・クウィリー戦でグラウンド状態からキックをベンソン選手が繰り出していました。あれは日本では「猪木─アリキック」と呼べるかもしれませんが、ベンソン選手の稀有なのはあの蹴りが下からハイキックに届くことです。

「おおっ、モハメド・アリとの異種格闘技戦だね。あれはあのとき咄嗟に出したのではなく独自に練習している技なんだ。やっぱりみんな立っていると、下の相手から蹴りが来るなんて想定をしていない選手が多いから、自分の技としてけっこう練習をしているよ。今までもフランキー(エドガー)との戦いで同じキックを出して相手に攻撃できているし、相手がパンチとか他の攻撃を予測している中で、下からキックを蹴ることはなかなか意表を突くんじゃないかな」

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