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【Bellator】ライト級GP 王者ウスマンが縦蹴りでダウン奪いチョーク極め、敗れたベンヘンが引退。シャブリーがムサエフにTKO勝ちで準決勝進出、ヴァッセルがモルダフスキーを失神KO、MVPがインローでゴイチのヒザを破壊し26秒TKO

2023/03/11 09:03
 2023年3月10日(日本時間11日)、米国カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターにて『Bellator 292: Nurmagomedov vs. Henderson』が開催。優勝賞金100万ドル(約1億3千万円)の「Bellatorライト級ワールドグランプリ」(5分5R)が開幕した(U-NEXT生配信)。  GP1回戦の2試合が行われ、メインイベントとして、現Bellator世界ライト王者のウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア・16勝0敗)と、元UFC世界ライト級王者のベンソン・ヘンダーソン(米国・30勝11敗)が、ライト級王座を賭けて激突。  コ・メインで同じくGP1回戦として、RIZINワールドGP2019優勝のトフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン・20勝4敗)と、7連勝中の強豪アレクサンドル・シャブリー(ロシア・22勝3敗)が対戦した。 『Bellator 292: Nurmagomedov vs. Henderson』速報 【メインカード】※選手名からインタビュー ▼Bellator世界ライト級選手権試合&ワールドGP1回戦 5分5R〇ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)王者・17勝0敗・154.8ポンド(70.21kg)[1R 2分37秒 リアネイキドチョーク]×ベンソン・ヘンダーソン(米国)3位・元UFC世界ライト級王者・30勝12敗・154.6ポンド(70.12kg)  ライト級ワールドGP開幕戦。王者ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア・16勝0敗)が、自身の練習場所・AKAがある米国カリフォルニア州サンノゼのSAPセンターで、元UFC世界ライト級王者のベンソン・ヘンダーソン(米国・30勝11敗)を迎え撃つ。  ベンソンにとっても、UFC時代に妻マリア(現Bellatorファイター)にケージの中でプロポーズをした思い出深い会場だ。  ハビブ・ヌルマゴメドフの従兄弟ウスマンは、2023年11月にパトリッキーを判定で下し、Bellator5連勝で新王者となったばかり。ダゲスタン軍団のなかで稀有な蹴りの使い手だ。  ヘンダーソンは2022年1月にイスラム・マメドフとの熱戦をスプリット判定で勝利。9月の前戦でピーター・クウィリーに3-0の判定勝ちで2連勝をマーク。UFCとのダブルタイトルを狙う。  1R、サウスポー構えのヘンダーソンが先に左ロー、オーソドックス構えのウスマンは、右の前蹴りを腹に突く。さらに同じ軌道から右の蹴りを垂直に上げて足首のスナップを効かせて縦蹴り! 若干ジャンプしスリップしながらアゴにヒットさせると、同時にヘンダーソンもダウン!  効かされたヘンダーソンは正対もマウントを奪うウスマン。バックマウントに片ヒザ立ちとなるヘンダーソン。  背後からパウンドし、両足をかけて引き込むウスマンに、後ろ手をつかんで組ませないヘンダーソン。背後にパンチを打つヘンダーソン。  再び片ヒザ立ちとなるヘンダーソンに背後からリストコントロール、リアネイキドチョークに行くウスマン。右腕は顎上から徐々に喉下へ。腰をずらそうとしたヘンダーソンだが、ウスマンが後ろ手も組んで絞めると、ヘンダーソンがタップした。  王座を防衛し、準決勝進出を決めたウスマンは、マット上で「応援ありがとう。とても意味があること。ベンソンは危ない相手だった。25分間、戦うつもりだった。これまでの努力が認められた結果だ。両親に感謝したい。みんなサポートをありがとう。次? 僕は誰も選ばない。誰でも構わない」とコメントし、セコンドのUFC世界ライト級王者のイスラム・マカチェフとハグをかわした。  続けて敗れたヘンダーソンにもビッグジョン・マッカーシーがインタビュー。  ヘンダーソンは「サンノゼ、愛してる。サポートをありがとう。ここにはいい思い出ばかりで、辛いこともあったけど、ラスト4ファイトのなかで『負けたら引退』と周囲には言っていた。いまがその時なんだ。世界中のみんなありがとう」と語り、オープンフィンガーグローブをマットに置いた。  MMA17勝無敗、王者のウスマンは、5月12日のパリ大会で1回戦を戦うマンスール・バルナイウとブレント・プリムスの勝者と準決勝で対戦することになる。 [nextpage] ▼Bellatorライト級ワールドGP1回戦 5分5R×トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン)2位・RIZINワールドWORLD GP 2019優勝者・20勝5敗・155ポンド(70.30kg)[3R 0分29秒 TKO]〇アレクサンデル・シャブリー(ロシア)4位・23勝3敗・154.4ポンド(70.03kg)  ウスマンvs.ベンヘンと同じ3月のサンノゼ大会でもうひとつの1回戦を戦うのが、トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン・20勝4敗)と、アレクサンデル・シャブリー(ロシア・22勝3敗)だ。  ムサエフは、言わずと知れた「RIZINワールドWORLD GP 2019」優勝者。コロナ禍のなか、2021年6月に1年6カ月ぶりに復帰し、ホベルト・サトシ・ソウザに三角絞めで一本負けも、2022年7月の前戦でアウトローを27秒、TKOに下し、鮮烈Bellatorデビューを飾っている。2019年のGP決勝では前Bellator王者のパトリッキー・フレイレを判定で下しており、今回のGPの台風の目となるかもしれない。  しかし、対するシャブリーも強敵だ。ACB、Fight Nights Global等、ロシア主戦場時代から強い圧力と破壊力ある打撃で、右の打撃だけでなくスイッチしての左フック、左ヒザも脅威だ。  Bellatorでは2021年12月にボビー・キングを渋い塩漬けにして判定勝ち。2022年6月の前戦では元王者のブレント・プリマスを2R、右ストレートからの左フック、パウンドでTKOに下している。  米国フロリダのキルクリフFCで練習するコーカサスのムサエフと、フロリダATTでも練習するロシア西部のロストフ・ナ・ドヌ出身のシャブリーによる強豪同士の潰し合いで、準決勝に進むのは?  1R、グローブタッチ。ともにオーソドックス構え。中央を取るシャブリー。さらにカーフキックに掴もうとするムサエフ。近い距離に立つシャブリー。互いにワンツーが交錯。一瞬スイッチしてオーソに戻したムサエフ。ブーイングのなか、緊張感ある間合いからムサエフは右。そこにシャブリーは左を狙う。  左インローを当てるシャブリー。互いに慎重ななか、圧力をかけるシャブリーに、右回りのムサエフ。左いんろーはシャブリー。ムサエフの右に、カウンターを狙う。右フックは遠いムサエフ。さらに入りにシャブリーがインローを突いてムサエフのバランスを崩す。  詰め返したムサエフに右回りのシャブリー。その入りに左アッパーを突くなど攻撃を見て返す。かわすムサエフに右ローでゴング。  2R、グローブタッチ。中央の取り合いから右ローはムサエフもかわすシャブリーに空振りに。ワンツーの右ストレートを見せるムサエフ。遠い間合いからワンツー。ここも左を合わせに行くシャブリー。互いにヒットせず。シャブリーの左の蹴りを掴んで右を打ちこもうとするムサエフ。シャブリーから左を打ち込む。  右回りからワンツーで飛び込むシャブリー。それをかわすムサエフ。左ジャブからシングルレッグに先に入るのはムサエフ。体を入れ替えるシャブリーは離れる。  左から右で飛び込むムサエフをかわすシャブリー。互いに右をかわし、左ジャブはシャブリー。ワンツーの右も。ケージに詰まりながらかわすムサエフだがここは後手に。詰め返すムサエフにサークリングのシャブリー。ムサエフの右に左ミドルを返すと、スイッチしたムサエフにシャブリーはバックフィストを見せて、かわしたムサエフが組んでゴング。  3R、若干の鼻血を流すムサエフ。前足を近づける両者。シャブリーの右前蹴りが腹に当たってから滑って上から下の金的に。ローブローをアピールし、ヒザをマットに着くムサエフ。  中断。「続けなければ止める」とレフェリーに問われ、しゃがみ込むムサエフ。気持ちが切れたか、ムサエフは続けられず。腹への有効打と認められ、3R 29秒、シャブリーのTKO勝ちとなった。  幼少時から松濤館空手を習ってきたシャブリーの右前蹴りはみぞおちを狙って放たれており、その蹴りのあとに金的にも上から滑って当たってはいる。前蹴りが有効打だったことは間違いないが、金的へのダメージをどう取るか。ジャッジは影響はないと判断したということか。  ローブロー前も優勢に試合を進めていいた勝者は「とてもタフな試合だった。ファンに感謝するよ。ムサエフはいい選手。次はAJとパトリッキー、どちらか来てもいい。一緒に来てもいい」と笑顔で語った。 [nextpage] ▼ヘビー級 5分3R×ワレンティン・モルダフスキー(ロシア)1位・11勝3敗1NC・237.4ポンド(107.68kg)[1R 3分03秒 KO] ※右ストレート→マウントから右ヒジ〇リントン・ヴァッセル(英国)2位・24勝8敗・239.4ポンド・108.59kg  ヘビー級1位のモルダフスキーと、2位のヴァッセルが、2019年3月以来の再戦。前回は後半でスタミナを切らしたヴァッセルにモルダフスキーが判定勝ち。  モルダフスキーはBellator6連勝で2021年1月にライアン・ベダーとの王座統一戦も判定負け。2022年8月の前戦ではスティ-ブ・モウリーと対戦もアイポークでノーコンテストに。  ライトヘビー級からヘビー級転向初戦だったモルダフスキー戦での敗北後、4連勝中のヴァッセルはセルゲイ・ハリトーノフ、ホニー・マルケス、タイレル・フォーチューン、2022年4月の前戦でティム・ジョンソンにTKO勝ち。  1R、ともにオーソドックス構え。左右で先に詰めるモルダフスキーは、ヴァッセルの右の蹴りを掴んでテイクダウン。すぐに立つヴァッセルにダブルレッグテイクダウン! ヴァッセルは下から左で差して長い手を背中で回すが、胸で潰したモルダフスキー。そこに亀から立ち上がるヴァッセル。  サウスポー構えになるヴァッセル。モルダフスキーは右ロー、右ストレート。モルダフスキーの右から左に、カウンターの右フックを合わせたヴァッセルは、ダウンを奪うと、両手を着いて亀のモルダフスキーにサイドバックからパウンド。正対したモルダフスキーを潰してマウント。右ヒジを打ち下ろしてモルダフスキーを失神させた。  リヴェンジを成功させたヴァッセルはセコンドのアウンラ・ンサンと握手。ケージのなかで「祖母が100パーセント喜んでいるよ。一度、テイクダウンされてスタンドに戻してペースを掴んだ。次は、ライアン・ベイダーだね」と語った。 [nextpage] ▼ウェルター級 5分3R〇マイケル・“ヴェノム”・ペイジ(英国)2位・21勝2敗・170.8ポンド・(77.47kg)[1R 0分26秒 TKO] ※ペイジの右インローで右ヒザ負傷×ゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)5位・28勝6敗・170.6ポンド(77.38kg)  ウェルター級(5分3R)2位のマイケル・“ヴェノム”・ペイジ(英国)と、5位のゴイチ・ヤマウチ(ブラジル)が対戦する。  MVPことマイケル・“ヴェノム”・ペイジは、Bellator6連勝で2022年5月に、ローガン・ストーリーと「Bellator世界ウェルター級暫定王座決定戦」を戦い、5Rスプリット判定負け。王座獲得ならず。現同級2位。  2022年8月には素手のボクシングのベアナックル・ボクシングに参戦し、元UFCのマイク・ペリーに6R判定負けしていた。  対するゴイチ・ヤマウチは日系ブラジル人ファイター。2022年4月にライト級からウェルター級に転向し、レヴァン・チョケリに腕十字で1R一本勝ち。2022年8月にはウェルター級ランキング5位のネイマン・グレイシーを、右アッパーでダウンを奪ってのパウンドで2R KOに下し、同級5位となった。  191cmで77.1kgのウェルター級で戦うペイジに対し、ヤマウチは178cmでもともとはフェザー級でISAOとも対戦しており、65.8kgから70.3kg、そして77.1kgに上げてきた。  ペイジは半身構えからさらに長いカウンターの左右、跳びヒザも武器としており、チョケリを極めたサブミッション、ネイマンのジャブを額で受けての右アッパーと、近い距離でのタフファイトも辞さないヤマウチはいかに自身の距離で戦うか。  2月25日にはアイルランドのダブリンにて、Bellator世界ウェルター級・正規王者ヤーソラフ・アモソフ(ウクライナ)が暫定王者ローガン・ストーリー(米国)を下して王座統一しており、このMVP vs.ヤマウチの勝者は、同級王座挑戦に近づくことになる。  1R、サウスポー構えのゴイチ。オーソから入るペイジは左前手で牽制して詰めると、右ローをゴイチの左ヒザにヒット!  後方に引いた足を着いた瞬間にゴイチは右ヒザを押さえてダウン! そのまま追打はせず、すぐにレフェリーが間に入った。34戦のゴイチは初のフィニッシュされての敗北。  26秒、MVPがTKO勝ち。  勝者コールに右手を恒例のコブラの形にして見せたペイジは、ケージのなかでのビッグジョン・マッカーシーのインタビューに「彼(ゴイチ)のファンなんだ。早く治ることを願うよ。(王者アモソフが戻ってきたが?)アモソフとの試合を観たい? どうなるか見てみよう!」と語った。 [nextpage] 【プレリミナリー】 ▼フェザー級 5分3R〇エンリケ・バルゾーラ(ペルー)19勝7敗2分・145.2ポンド(65.86kg)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×エリック・ペレス(メキシコ)20勝9敗・145.4ポンド(65.95kg)  フェザー級戦。バルゾラはバンタム級10位。GPではワイルドカードでニキータ・ミハイロフに判定勝ちも、2022年6月の1回戦でマゴメドマゴメドフにギロチンを極められ一本負け。2022年10月の前戦はファン・アーチュレッタと激闘も判定負け。キャリア初の連敗を喫した。  対するペレスは1年10カ月ぶりの復帰戦。UFC7勝2敗と勝ち越したまま、2019年にBellatorと契約。トビー・ミセチにTKO負け後、ジョシュ・ヒルに判定負け。2021年5月にブレイン・シュットに判定勝ちでサークルケージ1勝2敗。  1R、圧力をかけるバルゾラに、左インロー、右ローのペレス。ペレスのアイポークで中断後再開。フェイントをかけながら細かい左右でシングルレッグはバルゾラ。尻着きながらもすぐに金網使い立つペレスに、ダブルレッグに入るバルゾラだが、差し上げるペレス。  右ローを当てるペレスに、バルゾラはダブルレッグへ。そのテイクダウンにギロチンを合わせたペレスだが、すぐに頭を抜くバルゾラが上に。ケージからは距離がある。バルゾラのパウンドのスペースにシングルレッグでレッスルアップしたペレス。追うバルゾラはヒザを突き、右を振る。  2R、ペレスの左右に右を効かせたバルゾラ! 一瞬動きが止まるが、続くテイクダウン狙いを切ったペレスは立て直し。左右から左ローまで繋ぐ。そのターンを見てから、右を入れるバルゾラが圧力をかけてダブルレッグテイクダウン。立ち上がるペレスになおもシングルレッグテイクダウン。ギロチン狙いのペレスも片足を抜いているバルゾラが上に。  上から腹にパウンド。足を手繰りに来たペレスのバックに回り、右足をかけると引き込みに。左足をかけさせないペレスが正対際に上を取ろうとするが、先に立ち上がるのはバルゾラ。  3R、回転を上げるペレスに、右アッパー、右ストレートのバルゾラ。パンチにローを合わせてこかすも、すぐに立つバルゾラがシングルレッグへ。右足を上げられるも戻すペレス。一瞬動きが止まったところに、バルゾラはダブルレッグから脇を潜りバックへ。  足はかけさせないペレスだが、ボディロックのまま先に立ち、背後から左足をかけryバルゾラがパームトゥパームでフェイスロック。ここは極めさせないペレスに次々とポジションを入れ替え、トップ、バックからコントロールするバルゾラ。足はかけずにリアネイキドチョークを極めに行くが、腰をずらしてスクランブルのペレスを潰して立ち際にハイキックを蹴り込みゴング。  判定は3-0で打撃からテイクダウン。コントロールしたバルゾラが勝利し、2連敗から白星を掴んだ。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R×キャス・ベル(米国)6勝3敗・145.2ポンド(65.86kg)※体重超過[判定1-2] ※28-29×2, 29-28〇ジョシュ・ヒル(カナダ)22勝5敗・136.6ポンド(61.96kg)  バンタム級の試合からベルの大幅体重超過でペナルティの上でフェザー級に変更。ベルはラフェオン・ストッツとジョーネル・ルゴに敗れ、2022年12月の前戦でジャレッド・スコッギンスにスプリット判定勝ち。  ヒルはBellator3勝2敗。エリック・ペレスに判定勝ち後、ストッツに判定負け。スコッギンスにTKO勝ちも、2022年8月の前戦でムルコス・ブレノに判定負け。  1R、サウスポー構えのベルに、オーソのヒルは右インロー。サウスポー構えにスイッチすると、ベルはオーソにスイッチ。サウスポー構えに戻して右のサイドキック、ガード上に左ハイを突く。  オーソに戻したヒルに左ハイを打つベル。その打ち終わりに組んだヒルは右で差して押し込み。右脇をかち上げテイクダウン。ベルも下からパンチで反撃。  2R、ベルの前進に組んだヒル。いったんは体を入れ替えたベルだが、互いに四つからヒザ蹴り。突き放したベル。ヒルは右インローを当てると、ベルも左ミドルをヒット。スタンドの組みからニータップを狙うが、残したベルはギロチン狙いから押し込み。体を入れ替えたヒルは離れ際にバックフィストを放つも空振り。  3R、右インローを当てるヒル。サウスポー構えから右サイドキックはベル。右インローからサウスポー構えにするヒルだがオーソに戻す。ブロック上に左ハイはベルだが手数を減らし逃げ切り体勢か。  ヒルはインロー。ベルは左ミドルから左右で詰める。シングルレッグの動きを見せたヒルだが深追いせず。左が交錯するなか右インローはヒルも決定打を当てられず。残り20秒でベルの左の蹴りを掴んでテイクダウンしたヒルが、ハーフからパウンドを打ち始めたところでゴング。  判定は2-1に割れ、29-28×2, 28-29で、体重超過のベルからテイクダウンを奪ったヒルが勝利した。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇ハリッド・ムルタザリエフ(ロシア)16勝3敗・186ポンド(84.36kg)[判定3-0] ※30-27×3×トニー・ジョンソン(米国)9勝4敗・184.8ポンド(83.82kg)  ムルタザリエフはUFCでC.B.ダラウェイに2RTKO勝ちもドーピング陽性反応でリリース。Bellatorで2勝1敗。  ジョンソンは2017年にBellatorデビュー戦勝利後、2019年にコンテンダーシリーズで判定勝ちもUFCとの契約ならず。同年にBellatorと契約してジョー・シリングに3RKO勝ち後、ダルトン・ロスタに判定負け。  1R、プロボクシング経験もあるジョンソンが長いリーチで圧力をかけ、右ハイ。ブロックするムルタザリエフはワンツー、左インローもローブローに。再開。  スイッチからダブルレッグ、ボディロックテイクダウンのムルタザリエフ。右腕を後ろ手でつかんで寝かせると、空いてる左でパウンド。動いて腰を切ってフルガードに戻すジョンソン。しかし腰を抱き、パスを狙うムルタザリエフ。その際で立ち、胸を合わせたジョンソンを押し込むムルタザリエフ。  2R、圧力をかけるジョンソンは右ストレートも、そこにカウンターのダブルレッグテイクダウンはムルタザリエフ。左手首をコントロールして寝かせようとする。ジョンソンの立ち際をバックコントロール、再びボディロックテイクダウンして押さえ込んでゴング。  3R、前に出るジョンソンにカウンターのダブルレッグテイクダウンはムルタザリエフ。金網際で立とうとするジョンソンの下の手首をコントロールして寝かせると、サイドを奪い、ヒザ。マウント。ハーフから肩固め狙いもジョンソンは左手を耳にあててディフェンス、ゴング。ムルタザリエフが判定3-0で勝利した。 [nextpage] ▼ライトヘビー級 5分3R×ジュリアス・アングリカス(リトアニア)10勝4敗・205.8ポンド(93.34kg)[判定0-3] ※27-30×3〇ドブレジャン・ヤシムラドフ(トルクメニスタン)20勝7敗1分・205.8ポンド(93.34kg)  1R、ともにオーソドックス構え。右ローのヤシムラドフ。アングリカスも右ローを返し、右ジャブ。圧力をかけるアングリカスにヤシムラドフはバックフィスト、右オーバーハンド。ブロッキングで前に出るアングリカスに、右を合わせるヤシムラドフ。さらに右ヒジも。  ヤシムラドフの右ローに右ストレートを狙うアングリカス。ヤシムラドフはダブルレッグに入るが、切るアングリカスが右オーバーハンド、後ろ蹴り。組んだヤシムラドフはシングルレッグからハイクロッチでリフトしてテイクダウンを決めてゴング。  2R、圧力をかけ始めたヤシムラドフ。しかしアングリカスは右ロー、高い後ろ蹴りを当てる。さらに左インロー、左ハイも。ローを足に効かされたヤシムラドフは右アッパーの飛び込み。  圧力をかけ直すアングリカスは、下がるヤシムラドフのシングルレッグを切る。前に出たヤシムラドフは残り10秒でシングルレッグテイクダウンを決める。  3R、頭を振って前に出るアングリカス。ダブルレッグ狙いも深追いせず。打撃で詰める。ヤシムラドフはアングリカスの入りに右アッパー、さらに左ハイも。  ブロックするアングリカスに1R終了間際同様にシングルレッグをハイクロッチで持ち上げテイクダウン。フルガードのアングリカスに上から残り1分をパウンド。アングリカスは右目下をカットし出血。  判定は3-0でヤシムラドフが勝利。試合後、「レスリングが重要になると思っていた」と、ATTのマイク・ブラウンやスティーブ・モッコらに感謝の言葉を語った。 [nextpage] ▼フェザー級 5分3R〇レイアード・アンダーソン(米国)4勝0敗 146ポンド(66.22kg)[1R 2分41秒 リアネイキドチョーク]×ロジェリオ・ルナ(米国)1勝1敗 144.8ポンド(65.68kg)  1R、スイッチするアンダーソンはサウスポー構えに。オーソのルナにアンダーソンが上で組んでテイクダウン。ハーフからすぐにマウント。  4の字ロックからリアネイキドチョーク狙い。仰向けになるルナに再び両足を組み直して、アゴを上げさせて絞め落とした。  コンバット柔術でベン・エディで勝利するなどグラップラーのアンダーソンが一本勝ち。Bellator4連勝、24歳のアンダーソンは「バックは一番得意で安全な場所だ。ダラスに引っ越してきて、またジムの練習に戻るよ」と語った。 [nextpage] ▼ミドル級 5分3R〇テオ・ハイグ(米国)2勝0敗・184.2ポンド(83.55kg)[1R 3分01秒 ギロチンチョーク]×アダム・ワムスレイ(米国)2勝3敗・185ポンド(83.91kg)  1R、右を振ってダブルレッグでワムスレイに尻を着かせるAKAのハイグ。ワムスレイの立ち際にギロチンチョークも、固執はせず。着地し、さらにダブルレッグテイクダウン。  ワムスレイの右手首を両手でコントロールしアームロック狙いも、頭を抜いたワムスレイが左右で前進。  ハイグはそこにヒザを突いてからアームインギロチンチョークを合わせてクローズドガードに入れて絞め上げ、タップを奪った。ハイグはBellator2戦2勝に。
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