▼第7試合 GLORY世界ウェルター級王座決定戦 3分5R
×アリム・ナビエフ(アゼルバイジャン/2位)=76.8kg
判定2-3 ※48-47、47-48×3、49-46
○エンディ・セメリア(キュラソー/3位)=76.1kg
※セメリアが新王座に就く。
同級2位のナビエフは2010年10月にデビューし、2013年2月にチンギス・アラゾフに判定負けするまで11連勝を記録。その後は5連勝するがジャバル・アスケロフにKOで敗れた。アーメン・ペトロシアンやニキー・ホルツケンからも勝利を収めている。2018年6月には2012年・2013年グランプロロシアオープントーナメント優勝、2013年W5 -71kgトーナメント優勝、2016年にはWMC世界ライトヘビー級王座に就いている。GLORYには2017年10月から参戦し、6勝2敗。戦績は52勝(21KO)8敗を誇るサウスポー。
同級3位のセメリアは2016年キング・オブ・ザ・リングトーナメントで優勝すると、2017年からはEnfusionに参戦。2017年にはEnfusion -72.5kgトーナメントでジョーダン・ワトソン、ディオゴ・カラド、モハメド・カマル、そして決勝戦ではあのスーパーボン・バンチャメークに勝利して優勝した。GLORYには2022年9月に初参戦してシュコドラン・ヴェセリにKO勝ちして今回が2戦目。戦績は32勝(17KO)1敗で唯一の黒星は2019年2月にタイフン・オズカンに判定で喫したもの。
1R、ナビエフはジャブと前蹴り、セメリアは左ロー。右ストレートを伸ばしていくセメリアに、頭を左右に振るナビエフ。左右に構えをスイッチし、状態を激しく動かして前へ出るナビエフ。
2R、ナビエフは左ミドルからヒザ蹴り、さらに組んでのヒザ蹴り。セメリアは右ストレート、左フックを放っていくが、ナビエフがバックハンドブロー。独特のリズムで攻めるナビエフにセメリアはやりにくそう。左フックを打とうとしたセメリアへナビエフはヒザを顔面に突き上げる。
3R、ジャブで前へ出るセメリアをナビエフは捕まえてヒザ蹴り。左右に構えをスイッチしながら左右の前蹴りを出すナビエフは独特すぎる動きからヒザ蹴り、左ストレートを放つ。セメリアが右ストレートを繰り出すとカウンターのテンカオを合わせたナビエフ。セメリアは右ストレートを顔面、ボディへ打つが、ナビエフはすぐに動くためセメリアはコンビネーションを打つことが出来ない。
4R、セメリアは右ストレートで勝負をかける。積極的に左右フック、ワンツーを繰り出し、ナビエフはヒザで対抗。セメリアがワンツーをヒットさせると、すぐにナビエフもワンツーでヒットを奪い返す。このラウンドは右で攻めていったセメリアだが、ナビエフもヒザを突き上げて攻撃を続けさせない。
5Rもワンツーで前に出るのはセメリア。右アッパー、左フックも繰り出す。ナビエフはテンカオから組んでのヒザ蹴り。ワンツーで前に出るセメリアがナビエフを捉え始める。セメリアが右ボディストレートから左ボディ、ナビエフは頭を振ってパンチをかわしながら左右フックを繰り出す。しかし、ヒットを奪っているのはセメリアだ。最後にヒザから左右フックはナビエフ。
判定は3-2と割れ、勝者はセメリア。GLORY2戦目にして王座に就き、3度目の挑戦でもタイトルを獲得できなかったナビエフは悔し涙を流した。セメリアは「ナビエフはとてもタフだった。今回はメンタルが影響してよくない試合だった。それでも勝ててよかった」とナビエフを称えた。