北米でのレフェリー付きのスパーリング、ガヌーとガーヌのように──
本来は9月25日のRIZINに出るための準備だったという。それを今回の10月23日の福岡大会、そして大晦日も見据えて、仕上げて来た。
「このトレーニングはシュレック戦後、8月半ばから始めています。ほんとうは、9.25に出るつもりだったんで(苦笑)。すぐに練習を再開しました。今回の大会に出る頭(考え)は無かったんですけど、(榊原)社長と話して、年内に2試合、もう1試合大晦日に出ようと思って」と、連戦プランを明かす。「では、なるべくダメージなく大晦日に向かいたいか」と問われると、「いや、考えてないですね。今回の試合を決めたからには大晦日出場が無くなってもいいと考えています。いまの目の前の試合に賭けているので」と厳しい表情で語った。
前戦は、試合前に米国武者修行を敢行した。エクストリーム・クートゥアーで、UFCのフランシス・ガヌー、Bellatorのティム・ジョンンらとトレーニングを行い、ジョンソンのテイクダウンを防いだことで、自信にも繋がった。
190cmで118kg、北米ヘビー級の265ポンド(120.2 kg)に満たない身体だが、ライトヘビー級(93kg)は考えていないという。
「海外のエクストリーム・クートゥアーで練習したときに、正直、全然、体格差を感じなかったんですよ。自分はヘビーでやっていけると感じているのでヘビーでやっています。自分より身長で小さくてもUFCのヘビーでやっている選手もいますし、あまり身長とか骨格よりも、やり方や考え方で変わるんじゃないかと思います。クートゥアーのジムの選手に『ミドル級の選手と同じくらいのスピードだ』と驚かれましたから、それを活かせれば」
スパーリングで肌感覚で、海外ヘビー級の圧力は経験済みだ。
「エクストリーム・クートゥアーでは、スパーのときは必ずレフェリーを用意してくれるんです。双方の関係者もギャラリーでいるので、試合感覚ですね。あんこの大きなグローブで週に2回。KOするような打撃はNGですけど、カットするようなことはあります。
理想のスタイルは、UFCのシリル・ガーヌと、フランシス・ガヌーですね。その2人のいいところを場面場面でミックスできたらいいなと。ガーヌのように相手のペースに絶対に合わせない、相手が打ち合いに持ち込んでも自分の距離で戦う。KOパンチという強打はなくても、蹴りやヒジ、テイクダウンのなかで打撃を自分の間合いで当てる。僕も1発はあるので、ガーヌの戦いと、ガヌーのように多少強引に行くことも出来るようになれればと思っています。ガヌーも復活するし、2023年にも米国に行きたいと思います」