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2022年10月23日(日)『RIZIN.39』(マリンメッセ福岡 A館)にて、ハンガリーの7戦無敗のヘビー級戦士ヤノス・チューカスと対戦するスダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT / PUREBRED)が11日、所属ジムにて公開練習を行った。
サンドバッグとミット打ちを披露したスダリオは、「いい感じです。今回の相手は前回の相手と違ってアグレッシブに来るタイプだと思うので、早めに決着が着くんじゃないかと。面白い試合になると思います。(KO決着は)見ている人もやっている僕も、スリルのある緊張感のあるなかで、打ち勝つのが爽快なので」と、笑顔で語った。
グラウンドになっても恐怖心が無いから打撃でいける
大相撲での最高位は西十両5枚目、元貴ノ富士 三造ことスダリオ剛は、エンセン井上の指導のもと、2020年9月にMMAデビュー。フィリピンと日本のハーフとして高い身体能力を誇り、MMA転向後は、プロレスラーのディラン・ジェイムス、宮本和志をTKOに下すと、ミノワマンにもカーフキックを効かせてTKO勝ち。しかし、2021年6月にシビサイ頌真に3Rにリアネイキドチョークを極められ初黒星を喫した。
米国修行も経て、10月の横浜大会では米兵のSAINTを相手に1Rに左ボディからの右フックでKO勝ち。その後、練習中に怪我を負い、手術とリハビリで暫く試合から遠ざかっていたが、さらなる米国修行を敢行し、約9カ月ぶりの参戦となった2022年7月の「RIZIN.37」で4連勝中の関根“シュレック”秀樹をカウンターの左ストレートで53秒、マットに沈め、復帰戦をTKO勝利で飾っている。
「いろいろな練習をするなかで成長した部分があるからこそ、シュレック選手が前に出てきてもビビらずに打撃で行けた。(練習の成果は)出せていると思います。グラウンドになっても恐怖心が無いという、その心構えがあったから打撃でいけたんじゃないかなと思います。シュレック選手に勝って、“いいとこ取り”ができちゃって負けられない、気持ちがより一層強くなりました」
対するヤノス・チューカスは、CageRageの後継団体であるUltimate Challenge MMA(UCMMA)が主催しているアマチュア大会で実績を積むと、2019年2月のUCMMAでプロデビュー。19秒でリアネイキドチョークによる一本勝ちを収めた。デビューから3試合連続1R決着で3連勝後、2021年12月からはFightStar Championship、Cage Glory Championshipで再び3連勝。2022年6月にホームのルーマニアで行われたHeroes Fight Leagueでアリン・コンスタンチレスキューを1R、パウンドアウト。プロ戦績7戦7勝、フィニッシュ率100%を記録している。
プロ公式戦では無敗だが、2017年3月のアマチュア大会で現UAE Warriors参戦中のアメド・テジャニ・シェフ(※UAEWでクリス・バーネットに1R TKO負け)に2R TKO負け。2019年10月のEuro Fight Nightではエキシビションマッチとして、現Bellator2勝1敗のルーク・トレイナーに一本負けしているマック・ソスノウスキを相手に1R TKO負けも喫している。
そのチューカスについて、スダリオは、「スタンディングでKOするほどのパンチ力は、正直持ってない。気をつける点としてはタックルぐらい。何かに突出していればポジションとか練習するんですけど、今回の相手はある程度、打撃が出来てタックルも出来て、上から殴ってくる選手なので、(対策は)全体的にやっています」と印象を語る。
「僕は打撃で行きたい。彼は打撃で無理だと思ったら、絶対にテイクダウンに来る。あわよくば、自分が相手のテイクダウンのカウンターで上を取って、相手のやりたいことを自分がやる可能性はあります」と、強化してきたテイクダウンディフェンスを活かしてのKO・TKOでのフィニッシュも予告した。