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【Bellator】パトリシオ“ピットブル”がボリッチを完封でバンタム級王座も視野に。ライト級AJマッキーがカーライルの突貫ファイトに完勝、ピコは左肩脱臼TKO負け、アーチュレッタがバルゾラとの接戦制す、マチダ空手アルメイダが連勝

2022/10/02 08:10

Bellator 286: Pitbull vs. Borics 速報

2022年10月1日(日本時間2日)
米国カリフォルニア、ロングビーチコンベンション&エンターテイメントセンター

▼Bellator世界フェザー級選手権試合 5分5R
〇パトリシオ“ピットブル”・フレイレ(ブラジル)王者・34勝5敗 144.6lbs/65.58kg
[判定3-0] ※48-47, 49-46, 50-45
×アダム・ボリッチ(ハンガリー)挑戦者・18勝2敗 145lbs/65.77kg
※パトリシオが奪還後、初防衛に成功

 メインを戦うフェザー級王者パトリシオは、2022年4月の『Bellator 277』で、王者AJ・マッキーと再戦し、判定勝ちで王座奪還に成功するとともにリベンジを果たした。同級では、1度目の戴冠時は2度防衛、2度目はAJに敗れるまでは、5度の王座防衛に成功しており、今回の3度目戴冠では初防衛戦となる。

 挑戦者のボリッチは、MMA18勝1敗。唯一の黒星は、2020年1月の『Bellator 238』でのダリオン・コールドウェル戦で、Bellator5連勝でコールドウェルに挑んだボリッチは、1Rに速攻のテイクダウンからバックを奪われ、リアネイキドチョークを極められている。

 しかし、マイク・ハメル、エリック・サンチェス、元UFCのジェレミー・ケネディ、マッズ・バーネルにいずれも判定勝ちで、バーネル戦では来るべき王座戦を想定してか、5Rに渡り、遠間も中間も近い間合いでも戦い、25分間をアウトボクシング&TDで捌き続けて競り勝っている。

 180cmの長身から繰り出される打撃には、打点の高い跳びヒザもあり、オーソドックス構えからの突き刺す右ヒザ、さらに走り込む2段のヒザは右から跳んで左ヒザでヒットさせている。一方でバーネル戦でボリッチは左ボディも被弾しており、パトリシオの出入りをどうさばくか。

 パトリッキーがセコンドにつくパトリシオ陣営。

 1R、向かい合うと身長差12cm、リーチ13cm差が際立つボリッチの長身。ともにオーソドックス構え。左インローを打つボリッチ。ジャブから左ミドルをガード上に当てる。

 パトリシオも右ミドル。ボリッチは左インローを打つ。ボリッチの跳びヒザを左を顔面に当てて迎撃し、打ち落としたパトリシオ!

 パウンドに亀になり立ち上がるボリッチ。組んで四つから小外を狙うボリッチに、差して後方に投げるパトリシオ! クローズドガードのボリッチにインサイドから細かいパウンドを腹につきブレーク待ち。

 スタンド再開。ボリッチのワンツスリーをステップバックでかわすパトリシオは跳びヒザを見せると、ボリッチの入りに右を当ててゴング。

 2R、じりじりと詰めようとするボリッチを押し戻すパトリシオ。ワンツスリーとフックまで繋げるボリッチに左から右フックを返すパトリシオ。

 左ジャブを当て、ボディストレートも当てるパトリシオ。右カーフキックはボリッチ! さらに右カーフも外に向けるパトリシオ。左ジャブにカウンターの右をかぶせる。

 右カーフを打つボリッチ。パトリシオも右を返すとボリッチは左ミドルを当てる。左インローを2発当てるボリッチ。互いに手数が減るなか、ワンツーをブロッキング上に突くボリッチ。蹴り足を掴んでテイクダウンはパトリシオ! 倒れ際にヒジを突くボリッチだが、パトリシオは上をキープ。

 3R、左ボディストレートを突くボリッチにダブルレッグを仕掛けたパトリシオ。切るボリッチに深追いしない。左ミドルハイを打つボリッチ、続けて右から左のの跳びヒザも、待っていたかのようにキャッチしテイクダウンするパトリシオ! ボリッチのブリッジに両足を固め、枕に巻いてマウントを保持。ヒジ打ち、ボリッチが後ろを向いたところで股の間で動かしてバックに。

 背負って立ち上がるボリッチにパトリシオは着地し、背後から崩して再び立ち上がり際に背中に飛び乗ると、再び降りて四つに組む。体を入れ替えるボリッチに、パトリシオも入れ替えてゴング。

 4R、チャンピオンシップラウンド。左ボディストレートを突くボリッチ。ワンツーは間合いでかわすパトリシオ。左ハイもかわす。詰めるボリッチに左回りのパトリシオ。インローを打つボリッチは左ジャブを突く。さらに右ロー。右クロスを狙うパトリシオ。

 左の蹴りのダブルはボリッチ、パトリシオも右カーフでボリッチのバランスを崩す。左ジャブ&ローも慎重なボリッチ。右にはパトリシオも右を返す。右アッパーはボリッチも空を斬る。左から右のワンツーはボリッチ。ブロッキングのパトリシオにさらにインロー。

 右ローを突くパトリシオ。ボリッチはワンツーの長い右を伸ばすがブロックするパトリシオ。ワンツーを返すパトリシオ。ボリッチの打ち返しからの組みに、差し上げて投げるパトリシオ。

 5R、右ローを当てるパトリシオ。前に出るボリッチは左ボディストレートで牽制。金網を背負わせてワンツー、左まで繋ぐボリッチ。さばくパトリシオの左足は腫れている。

 ワンツーの右を当てて跳びヒザはボリッチ。しかしこれをキャッチしテイクダウン、立ち際にバックを奪うパトリシオ。背負って歩くボリッチは脇を潜り落とそうとするが、落ちないパトリシオは自ら着地し左足をかける。そこに正対し両脇を差してテイクダウンはボリッチ!

 ハーフガードのパトリシオは抱き寄せてスペースを作らず。脇を差し上げてスイープを狙うボリッチは正対。そこにキムラクラッチでジャンピングガードするパトリシオは後方に回したところでゴング。判定へ。

 判定は3-0(48-47, 49-46, 50-45)でパトリシオが危なげなく勝利。

 フェザー級王座を防衛したパトリシオは、「なんでブーイングなんだ? 俺がチャンピオンだ。これからも勝ち続ける。次は誰か分からないけど、バンタム級に落とそうと思っている」と、バンタム級挑戦も示唆した。

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