シュートボクシング
レポート

【シュートボクシング】笠原弘希がヒジで切り裂きバズーカ巧樹との乱戦を制す、奥山貴大が投げ連発で初戴冠、イモトが豪快技の数々でTKO勝ち、HIROYUKIが鮮やかバックドロップでSB王者破る

2022/06/26 20:06

▼第6試合 53.5kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R
×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本バンタム級王者)
延長R 判定0-3 ※8-10、7-10×2
〇HIROYUKI(RIKIX/元新日本バンタム級&フライ級王者)
※本戦の判定は30-29、29-29、29-29。


 DEEP初代ストロー級王者カン・サトーを兄に持つ佐藤は、トリッキーな動きから繰り出す蹴り技を得意とし、SB中部地区の注目株。2021年3月の『KROSS×OVER11』では、ベテランの藤原あらしに判定勝ち。2週間後のRIZIN名古屋大会では國本正義と激闘を繰り広げ、7月にはMA日本バンタム級王者・KING剛も撃破。12月のSB日本バンタム級王座決定戦で伏見和之をKOして王座に就いた。今年2月のSB日本スーパーバンタム級王者・植山征紀との王者対決には判定で敗れたが、シーザー武志会長がSBを体現できる男として太鼓判を押す存在だ。戦績は12勝(6KO)16敗1分1無効試合。


 HIROYUKIは目の良さと身体能力の高さを活かし、打たせずに打つ試合が持ち味。時折、派手な蹴り技も見せる。新日本キックボクシング協会の第6代日本フライ級王者&第12代日本バンタム級王者。様々な団体に参戦しており、2021年7月には『NO KICK NO LIFE』でムエタイ五冠王の鳩を鮮やかなハイキックでマットに沈め、9月のBOMでは二冠王の稔之晟に判定勝ち。今年1月には大ベテランの藤原あらしをTKOに降すと、4月にSB初参戦。内藤啓人と延長戦にもつれ込む接戦を制した。戦績は29勝(13KO)10敗4分。


 1R、右カーフを蹴っていく佐藤は左フックで頭を引っ掛けるとそのまま首投げでシュートポイントを奪う。佐藤はカーフキック、HIROYUKIはジャブを打つと右ストレート、右ボディにつなげる。HIROYUKIの鋭い右ハイが襲うが、佐藤はしっかりとブロック。オープンスコアは10-9でシュートポイントを奪った佐藤のラウンドに。


 2R、右ローを連続して蹴るHIROYUKI。佐藤が右ストレートを打って前かがみになるとテンカオを突き刺す。HIROYUKIはジャブ、右ストレートペースをつかみ、右ストレートから左ボディ、すぐにバックハンドブロー。これで佐藤がグラついた。オープンスコアは10-10。


 3R、圧力を強めるHIROYUKIは佐藤が入ってくるとテンカオ。佐藤もボディを打ってハイキックにつなげる。HIROYUKIの強烈な左ボディ。打ち合いになってもHIROYUKIの左フックがヒットし、佐藤の蹴りをキャッチすると軸足払いでコカす。


 本戦の判定はドロー。延長戦へ。佐藤はジャブとインローを細かく出していき、HIROYUKIは右ストレートから組み付くとなんと鮮やかなバックドロップ。シュートポイント2点を奪取し、ガッツポーズ。そして右ミドルの軌道で右ヒザを突き刺すと佐藤が後退。一気にヒザ蹴りでラッシュする。佐藤は体勢を立て直してサイドキックからボディを叩くが、HIROYUKIに浴びせ倒されマットに身体を強打。さらに佐藤はフロントスープレックスを狙うが失敗。


 判定は大差をつけてHIROYUKIが勝利。まさかの投げ技でシュートポイントを奪っての堂々たる勝利をSB王者から飾った。「しょっぱい試合して判定勝ちなのでさらっと言わせてもらいます。佐藤選手、もう1回タイトル懸けてどうですか? 次は僕もしっかり仕上げてきます。試合途中で手を痛めていたので。次はみっちり仕上げてくるので。僕が王者になった方が盛り上がると思うんですよ。またよろしくお願いします」と、次はタイトルを懸けての再戦をアピールした。

MAGAZINE

ゴング格闘技 NO.335
2024年11月22日発売
年末年始の主役たちを特集。UFC世界王座に挑む朝倉海、パントージャ独占インタビュー、大晦日・鈴木千裕vs.クレベル、井上直樹、久保優太。武尊、KANA。「武の世界」でプロハースカ、石井慧も
ブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリアブラジリアン柔術&総合格闘技専門店 ブルテリア

関連するイベント