▼第2部 コメイン PANCRASE女子ストロー級選手権試合 5分5R
×藤野恵実(トライフォース赤坂/王者)52.15kg ※初防衛戦
[4R 3分18秒 TKO] ※カットによるレフェリーストップ
〇KAREN(PRAVAJRA/1位)51.9kg
※KARENが新王者に
PANCRASE女子ストロー級王者の藤野恵実(FIGHT FARM)が、同級1位のKAREN(PRAVAJRA)を挑戦者に迎え、初防衛戦に挑む。
藤野は2004年にSMACKGIRLでプロデビューした、MMA24勝12敗1分のベテラン。2013年にPANCRSEに初参戦し、DEEP、韓国ROAD FCでも白星を掴みながら、2018年5月からPANCRSEを主戦場とすると、2019年12月の女子ストロー級暫定王者決定戦で、チャン・ヒョンジにリアネイキドチョークで一本勝ち。キャリア初のベルトを巻いた。その後、UFC参戦中の正規王者ヴィヴィアニ・アロージョが王座を返上したため、藤野が正規王者となっている。
コロナ禍で大会が激減するなか、グラップリングのQUITETやUNRIVALEDでの試合を経て、2021年9月のRIZIN.30で、RIZIN女子スーパーアトム級王者・浜崎朱加と対戦。「2人しか出来ない」魂の激闘の末、判定負け。今回が再起戦で、2年3カ月ぶりのデガゴン復帰戦となる。
今回の試合決定に、41歳のベテラン藤野は、SNSで「39でようやく獲れたベルトをJKに獲られてたまるか!」「私がQueen of PANCRASE。16年かけて獲ったベルトは絶対譲らない」と、23歳若いKARENに闘志を燃やしている。
対するKAREN(※華蓮DATEより改名)は、MMA4勝無敗の18歳。2021年6月に法DATE(※NORI)と共にTeam DATEを退団し、PRAVAJRAとして活動している。
DEEP JEWELSでのアマチュアファイト、SEI☆ZAでのカスタムルールを経て、2019年12月にPANCRASEでプロMMAデビュー。初戦のDIANA戦こそ判定決着も、以降は青木文菜をチョーク、EDGEをパウンドアウト、2021年10月の前戦では、新谷琴美をケージ際でのヒジ連打で1R TKOに降している。
3年ぶりの再起戦だったEDGE以外に、キャリアのある選手とは戦っていないKARENにとって、藤野は格上の相手。2015年11月のDEEP JEWELSで藤野と判定まで持ち込んだNORIから作戦も授けられてくるだろう。
試合毎に成長を遂げるKARENは、サウスポー構えから得意のサイドステップと長い打撃、際のヒジなどの打撃で藤野の組みを断ち切ることが、勝利への絶対条件となる。
大一番に向けてKARENは「2022年一発目! 試合決まりました! 勝ってJKチャンピオンになります! ガツンと試合で大人たちに見せてやります!」と、高校生での戴冠への意気込みを語っている。
1R、遠間に立つ藤野にKARENは半身構えからサイドキック。藤野は前足を上げての2ステップで近づくと、KARENも左ヒジをカウンターで狙う。しかし組む藤野は両脇を差して押仕上げ、ヒジを打たせないように組んで引き付けテイクダウン!
ハーフから削る。金網で上体立てたKARENは踵蹴り。腰を引き立ち上がるもジャッジ3者が藤野を支持した初回に。
2R、左ハイ、さらにボディにサイドキックはKAREN! しかし藤野はみたびボディロックから両脇を差し上げヒジ打ちも防ぐ。しかし突き放したKARENは右のサイドキックを関節に! さらに左ハイ。組む藤野を突き放す。2者がKAREN支持。1者は藤野を支持した。
3R、KARENは打点の高いサイドキックを当てるが、詰める藤野はボディ、腿にもパンチを打ち込む。KARENは組みでヒジを狙うがスペースが足りない。前に出てパンチになると藤野がクラッチ。逆に押し込んだ藤野がヒジを狙う。3者・藤野のラウンド。
4R、サイドキックを粘り強く打つKARENに藤野は怒涛の詰め。しかし金網背にKARNENはこすりつけるようにヒジ。スペースは足りないが、離れての藤野のボディロック&小外がりテイクダウンの際で上に!
ニアマウントを奪うと、迷わずヒジ! さらに身体を起した藤野にリアネイキドチョークへ。片腕を喉元に巻くが、藤野は後ろ手を掴み極めさせない。しかし、ヒジ打ちの出血により、WINDY智美レフェリーがストップ! 新女王が誕生した。
試合後、KARENは「史上最年少でベルトを巻くことが出来ました。PANCRASEのチャンピオンが強いことを証明します! 最後にこんなときしか言えないので、『JK、ナメんな!』」と叫んだ。