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【PANCRASE】新章はパンクラス開幕の思いが爆発! 猿飛流が小川降し新王者に、KARENのヒジで藤野がカット王座陥落、内藤がロッキー川村2をKO戴冠! 第一部メインで透暉鷹が一本勝ち、DARANI、鹿志村、高島が鮮烈勝利

2022/03/21 14:03

▼第2部 第5試合 PANCRASEミドル級王者決定戦 5分5R
内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)83.55kg #1位/5勝
[1R 0分42秒 KO] ※左ストレート

×ロッキー川村2(パンクラスイズム横浜)83.65kg 第11&13代王者/19勝11敗4分
※内藤が新王者に

「ミドル級王者決定戦」として。内藤由良(リバーサルジム横浜グランドスラム)と、ロッキー川村2(パンクラスイズム横浜)が対戦。両者は師弟関係にあり、かつて川村のキッズレスリングクラスで、内藤は指導を受けていた。

 ロッキー川村2こと川村亮は、MMA19勝10敗4分。2005年7月27日の九十九優作戦でプロデビューすると、2006年の第12回ネオブラッド・トーナメントライトヘビー級で優勝。2007年5月にプロ9戦目でファビオ・シウバに敗れるまでは負け無し。2008年10月、KEI山宮に判定勝ちでライトヘビー級王座獲得に成功した。

 2011年5月に、ミドル級に転向するためライトヘビー級王座を返上。2012年1月「第11代ミドル級キング・オブ・パンクラス決定1DAYトーナメント」を制し、2階級制覇を達成した。

 2014年6月、安西信昌に敗れ、ミドル級王座陥落も、2016年10月の王者決定戦で新村優貴にKO勝ち。再び王座に返り咲いている。翌17年に新村にリベンジを許し、王座陥落。2021年9月に約4年ぶりにMMA復帰。荒井勇二を1R ヒザ蹴りでKOに下し、現在はミドル級2位につけている。1981年6月生まれで40歳だ。

 対する内藤は、1996年4月生まれの25歳。パンクラスジュニア時代に川村からレスリングを学び、2011年全国中学生選手権フリースタイル73㎏級で準優勝。その後も、神奈川・磯子工高から国士舘大に進み、2016年JOC杯ジュニア84kg級優勝、2016年の全日本選手権86kg級5位、2018年全日本大学選手権97kg級準優勝など活躍。

 2020年9月の「PANCRASE 318」でプロデビューすると、村元佑成に1R リアネイキドチョークで一本勝ち。2020年12月に荒井勇二を1R、右ストレートでKO。「川村先生に恩返しをしたいので、いつかロッキー川村ではなく、川村亮と対戦しぶっ飛ばしたい。俺がいる限り、P's Lab横浜は生きている」と、師匠に宣戦布告した。

 その後も、小川道的に勝利している渡部拓馬を2021年9月に1R 71秒、腕十字で一本勝ち。2021年12月の前戦では、ブラジリアン柔術黒帯で松濤館空手出身のフェルナンド・マツキに判定勝ちで、4連勝をマークしている。

 これまで内藤は1R勝利が3戦(1KO・2SUB)で前戦も2R戦での判定勝ちで、3Rを経験していないまま5Rの王座戦に臨むことになる。ベテランの川村は王座戦の経験は豊富ながら5Rフルラウンドを使った試合は無い。

 15歳差、29戦差の5R王座戦は、同日の女子ストロー級タイトルマッチの藤野恵実vs.KARENの23歳差&33戦差と同様、ベテランvs.新鋭の構図だ。

 川村はかつての教え子で無敗のプロスペクトを相手に、いまなお進化しているという打撃で壁となり、3度目のミドル級王座戴冠なるか。それとも内藤が、かつて川村から授けられた強力な踏み込みで、師匠を越え、“チャンプを継ぐ男”になれるか。

 1R、ともにオーソドックス構え。左ハイを突く内藤、ブロックする川村に圧力をかけると左ボディストレート、そして今度は上に左ストレート一閃! 川村が後方に倒れ、すぐにレフェリーが入った。内藤は目を押さえて涙。

 キッズレスリング時代の師匠をKOした内藤は試合後、「この試合をするためにPANCRASEに来たようなものです。川村先生、ありがとうございます。これからのこのベルトを巻いて世界と戦っていきます」と力強く語った。

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