シュートボクシング
レポート

【シュートボクシング】海人がチューチャイを全く寄せ付けずKO、改めて野杁正明戦と世界進出をアピール。植山征紀は佐藤執斗とのタフファイト制す

2022/02/13 21:02

▼セミファイナル(第5試合)55.5kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R
○植山征紀(龍生塾ファントム道場/SB日本スーパーバンタム級王者)
判定2-0 ※29-29、29-28、30-27
×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/SB日本バンタム級王者)


 ハードパンチャーとして知られる植山は、26勝のうち14のKO勝ち、2018年11月のSB日本スーパーバンタム級王座決定戦では笠原友希を3RTKOで葬りベルトを獲得。2019年2月には安本晴翔に唯一の黒星を付け、RIZINには4度出場して3勝(2KO)1敗。栗秋祥梧、江幡塁、志朗に3連敗を喫したが、2021年6月のRIZINでTKO勝ちして復活。11月のRISEでは京谷祐希に負傷判定で敗れ、12月の防衛戦では竹野元稀にKO勝ち。


 DEEP初代ストロー級王者カン・サトーを兄に持つ佐藤は、トリッキーな動きから繰り出す蹴り技を得意とし、SB中部地区の注目株。2020年3月の『KROSS×OVER11』では、ベテランの藤原あらしに判定勝ち。2週間後のRIZIN名古屋大会では國本正義と激闘を繰り広げ、7月にはMA日本バンタム級王者・KING剛も撃破。12月のSB日本バンタム級王座決定戦で伏見和之をKOして王座に就いた。


 両者は2018年5月に対戦しており、植山が3RでKO勝ちを収めている。当初、植山は別の対戦相手との試合が決まっていたが、新型コロナ陽性判定者の濃厚接触者となったため欠場。代わって佐藤がリベンジの機会に名乗りを上げた形だ。


 1R、プレッシャーをかけてじりじりと前へ出る植山に対し、佐藤はステップで左へ回り込む。長い距離からパンチと蹴りを伸ばす佐藤は死角から打つような左フック。佐藤が組み付いてスタンディングの肩固めを狙うと植山は組みなおして首投げを狙うが、佐藤はこれを外すというSBらしい攻防も。変則的な蹴りを繰り出す佐藤に植山は手間取りながらも、終盤は佐藤にロープを背負わせて左ボディを何度も打ち込んだ。オープンスコアは佐藤10-9×2、植山9-10。


 2R、前へ詰めて来る植山に佐藤は横前蹴り、掛け蹴り、飛び二段蹴りと多彩な蹴り技。それでも植山はロープ際に追い詰めて左右フックと左ボディ。佐藤も負けじと左右フックで打ち返す。後ろ蹴りと左フックでボディを攻めつつ、左アッパーも繰り出す植山。佐藤は左フックを返すが植山はもらってもすぐに前へ出る。ならばと右カーフを蹴る佐藤。OPスコアは10-9×2で植山。


 3R、いきなり打ちに行く植山に佐藤も左フック。下がらず打ち合いに来た植山に佐藤はフロントチョークを狙うが植山が投げるようにして防ぐ。右アッパーを突き上げる植山に佐藤は左右フック。連打で追い詰める植山だが、佐藤もすぐに左右フックを打ち返して打たれっぱなしにはならない。両者とも攻撃を当てるが決定打にならず攻め疲れが見える。両者譲らずの打ち合いとなり、勝敗は判定へ。


 お互いに攻撃を当て合うタフファイトとなったが、判定2-0で植山が返り討ちにした。


 大会終了後、シーザー武志SB協会会長は大会総括で「佐藤は戦い方がSBにピッタリの戦い方をするので僕は好きです。でも植山の方が一枚も二枚も上手だったかな。佐藤は試合が急遽決まったのに頑張ってくれて感謝しています」と、佐藤を評価した。

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