▼メインイベント第1試合(第10試合)Bigbangウェルター級王座決定戦 3分3R延長1R
×FUMIYA(ポゴナクラブジム)
KO 3R 2分01秒 ※左ハイキック
○小川健晴(T.G.Y)
※小川が新王座に就く。
FUMIYAは水泳でジュニアオリンピックに出場し、陸上でも関東大会出場を果たしたフィジカルエリート。2017年3月にKrushでプロデビュー。勝っても負けても全てKO決着というレコードで戦績は8勝(8KO)8敗。2021年8月29日の『Bigbang』で第7代Krushウェルター級王者・山際和希との再戦を初回KOで返り討ち。9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」では1回戦で野杁正明にKO負けしている。
小川は地下格闘技出身で、ほぼ週一ペースで約50戦を経験したという。プロデビュー後はBigbangを主戦場にし、2019年11月にはMIKE JOEとBigbangスーパーウェルター級王座決定戦を争ったが、タイトル獲得鳴らず。今回2度目のチャンスが巡ってきた。フィジーク選手の身体を目指しているというほど肉体を鍛えている。7勝のうち5試合がKO勝ちと攻撃力も高い。
1R、FUMIYAはサウスポーの小川に右ミドル、右ハイ、右インローと蹴りを放って行き、左フックを叩き込む。小川はブロックを固めつつ左ストレートを返し、FUMIYAのアゴが跳ね上がる場面も。右アッパー、右ボディ、ヒザ蹴りと攻めるFUMIYAだが、小川も負けじと左ストレート、左フックで押し戻す。両者ともなぎ払うようなフックをぶつけ合う。
2R、バックハンドブローを連発するFUMIYAだが小川はしっかりブロック。FUMIYAの右カーフに下がる小川だが、体勢を入れ替えると左右ストレート。FUMIYAがアッパーを突き上げると小川はボディへヒザを突き刺し、前蹴りでもボディを攻める。FUMIYAもボディへのヒザ蹴りを連打し、キャッチからのヒザ蹴りも突き刺してダウンを奪う。
パンチの打ち合いから右ローを蹴るFUMIYAは、キャッチからヒザ蹴り。小川も必死の反撃でFUMIYAのラッシュに耐えた。
3Rは序盤から激しい打ち合いに。ヒザ蹴り、パンチをもらったFUMIYAはフラフラになるがクリンチして耐える。しかし、ブレイク後の右フックでFUMIYAはダウン。またも激しい打ち合いで小川のキャッチからのヒザが頭部にヒットし、FUMIYAはフラフラに。さらに左右フックの連打でFUMIYAはダウン寸前に。そこへ左ハイキックが決まり、FUMIYAはもんどりうってダウン。小川の逆転KO勝ちとなった。
地下格闘技からBigbangで育ってきた小川が、K-1・Krushの主力選手であるFUMIYAをKOするという衝撃の結末。小川が新王座に就いた。
小川はマイクを持つと「応援ありがとうございます。むちゃむちゃカッコ悪かったけれど、みんなの応援のおかげで最後まで踏ん張れました。彼女じゃないんですけれど、お前なんかじゃ格闘技通用しないぞって言われたことがあって見返してやりたかったので勝ててよかったです。今日はお酒を飲みたいので誰か付き合ってください」と涙ながらにマイクアピールした。