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2021年12月4日(日本時間5日)、米国ネヴァダ州ラスヴェガスUFC APEXにて「UFC Fight Night: Font vs. Aldo」が行われた。
前日には、Bellatorでバンタム級王座戦としてセルジオ・ペティスと堀口恭司が対戦し、ペティスが4R KOで初防衛に成功しているが、この両者と対戦したファイターが、4日のUFC APEX大会に出場。
今回のUFCのメインイベントのバンタム級(5分5R)戦では、UFC4連勝中で4位のロブ・フォント(米国)と、2連勝中で5位のジョゼ・アルド(ブラジル)が、5分5Rで対戦した。
フォントはセルジオ・ペティスを最後に破った選手。2018年12月に当時フライ級2位だったペティスがバンタム級10位だったフォントと対戦し、フォントが判定勝ちしている。このペティス戦以降、フォントはテイクダウンからの立ち上がりも強化し、得意の打撃で勝負。リッキー・シモン、マルロン・モラエス、コディ・ガーブラントにも勝利し、4連勝で今回のアルド戦を迎える。MMA19勝4敗。
対するアルドは、アレクサンダー・ヴォルカノフスキー、マルロン・モラエス、ピョートル・ヤンと強豪相手に3連敗も、その後は実力者マルロン・ヴェラとペドロ・ムニョスにいずれも判定勝ち。MMA戦績30勝7敗で長く上位戦線で戦っている。
また、プレリムでは、フライ級(5分3R)でマネル・ケイプ(ポルトガル)とジャルガス・ジュマグロフ(カザフスタン)が対戦。ケイプが1R TKO勝ちでオクタゴン2勝目を挙げて戦績を2勝2敗の五分とした。
なお、メインカード前に、UFCのメイクアップアーティストでガンと闘病中だったスージー・フリントン追悼のビデオが流された。
UFC Fight Night: Font vs. Aldo 速報
【メインイベント】
▼バンタム級 5分5R
〇ジョゼ・アルド(ブラジル)31勝7敗(UFC13勝6敗)136ポンド/61.69kg
[5R 判定3-0] ※50-45×2, 49-46
×ロブ・フォント(米国)19勝5敗(UFC9勝4敗)134ポンド/60.78kg
バンタム級4位のフォントと、5位のアルドによるメインイベントの5R戦。
1R、サウスポー構えのフォント。オーソのアルド。オーソに戻し右アッパーで飛び込むフォント。かわして左の蹴りはアルド。フォントの右がかする。先にフォントから腰に組んでテイクダウン。その立ち際にスタンドバックにつくフォントは崩すが、両手を着いて立つアルドは足をかけさせず正対、離れる!
すぐに詰めるフォントはワンツーで前に。ハイペースで攻める。左ジャブを突くフォントに足を触りに行くアルド。限定された観客から「アルド」コール。右ボディを突くフォント。右ローも。アルドは右をダックでかわして左回り。フォントはなおもワンツーで攻める。その飛び込みをかわして左ボディはアルド! フォントも右ボディを返す。
左ジャブから右ボディを当てるフォント。アルドはワンツーからノーモーションの右ストレート! ダウンしたフォントにアルドはパウンド連打もブザー。フォントはすぐに立ち上がりコーナーに戻る。
✍️ Scorecards through 3? 🤔 #UFCVegas44 pic.twitter.com/cRJ4cxGYxi
— UFC (@ufc) December 5, 2021
2R、グローブタッチ。左ジャブを突くアルド。フォントもジャブから右ボディフック! 左を突いて圧力をかける。左インロー、ボディから右を打つフォント。アルドはその左に右をかぶせるが手数はフォント。ワンツーの右を当てるアルド! 下がるフォントにアルドは跳びヒザもサークリングするフォント。
ここでもアルドコール。フォントは右ボディから左ストレート。アルドも右から肥田るアッパー! フォントは右ストレートで押し返す。頭を振り左ボディ打ちはアルド。しかしフォントも右カーフキックを返す。2度目は足を上げるアルド。右ヒザもそこに右を返すフォントは左右からミドルで前に。右オーバーハンドから組み付くフォントを切るアルドは右ボディで前に! フォントの右カーフをチェック。
3R、拳を合わせる両者。オーソから圧力をかけるフォントに右ローを当てるアルド。なおも右ローでフォントの左足を飛ばせる。さらに右ロー。ジャブを返すフォントはシングルレッグも、切るアルドが上にニアマウントからハーフで上になると左で枕に巻きに。サイドになるが、足を戻すフォントにインサイドに。右で枕に巻き背中を着かせるアルド。フォントは金網まで這い立ちち上がり。
右アッパーを当てるフォント。アルドは右目を腫らす。左ボディストレートのフォントは右ボディでも前進。アルドも左ジャブを返し、右カーフキック! 足を滑らせてダウンもすぐに立つフォント。右ボディ打ちを返すが、アルドも右カーフを当てる。ここまでの3Rはアルドのラウンドか。
#UFCVegas44 Official Result: @JoseAldoJunior def. Rob Font by Unanimous Decision (50-45, 50-45, 49-46)
— UFC News (@UFCNews) December 5, 2021
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4R、右目が腫れで塞がるアルド。右を振って前に出るフォントにカウンターの右を当てるアルド! 金網まで詰めて右ヒザ! ダウンしたフォントに上を取り、左で枕に巻いて背中を着かせるとハーフからパスガード。腰を抱き、抑え込み。腰を切るフォントにハーフガードの中に入って抑えるアルド。さらに枕に巻いてから足を抜きパスガード。フォントもすぐに足を戻してフルガードに。アルドは隠れた柔術使いの実力を見せて上をキープ。しかし下のフォントもヒジを打ち込み、腕十字狙い。胸に頭を置くアルドは必死の抑え込みから片足をパス! 左で枕に巻くと、その腕を剥がそうとするフォント。アルドは立ち上がりを許さずブザー。このラウンドもアルド。
5R、左目を腫らすフォントはコーナーから「このラウンドでフィニッシュしないと負けるぞ」と発破をかけられる。前に出るフォントは左右からボディ打ち、跳びヒザも。しかしアルドも押し返し左からヒジ打ち。距離が近くなると押し込むのはフォント。右で差しダブルレッグへ。差し上げるアルドに右ヒジを突き離れるが、そこで圧力をかけるのはアルド。フォントは体を入れ替え金網に詰めて右で差して左のパンチ。左で小手に巻くアルドに右ヒジを打つフォント。
右を当てたアルドは左ボディ! フォントの足の手繰りを切り、巻き込み前転のフォントを逃さずバックへ。マウントを奪うアルドは右で脇を差し、バック、リアネイキドチョーク狙いへ! パームトゥパームで極めに行くが、腰をずらしてエスケープのフォント。アルドが上のままブザー。
🗣 JOSE ALDO JUNIOR!!!!!!!! #UFCVegas44 pic.twitter.com/eVb7rpGUdv
— UFC (@ufc) December 5, 2021
両者はしばし立ち上がれずも座ったままハグ。判定は3-0でアルドが勝利。ノヴァウニオン総帥のアンドレ・ペデネイラスから恒例の勝利の肩車に乗せられ、ガッツポーズを見せた。
This guy right here 🇧🇷@JoseAldoJunior | #UFCVegas44 pic.twitter.com/6G4D4w7aWA
— UFC (@ufc) December 5, 2021
試合後、ケージの中でダニエル・コーミエーのインタビューを受けたアルドは、右目を大きく腫らしながらも、「これが皆さんが見ている新しいアルドだ。このために、こういう相手に勝つために5Rのトレーニングを積んできた。この階級のチャンピオンになるために。タイトルマッチがどうなるか分からないけど、ディラショーとやる必要があればやる」と語った。一方、敗れたフォントは「パワフルで見えないパンチをもらった。彼はレジェンドで、タフだった。今日はジョゼ・アルドの夜だった」と勝者を讃えた。
UFCバンタム級は、この日も会場で観戦した正規王者アルジェメイン・スターリングと暫定王者のピョートル・ヤンの統一戦が、2022年に行われる予定で、統一王者への挑戦者は誰になるか。
サンドヘイゲンが3位につけているがヤンとの直接対決で敗れており、今回、4位のフォントを5位のアルドが破ったため、ランキングは入れ替わるだろう。アルドが名前を挙げたTJ・ディラショーは手術からの回復待ちとなる。