守りと駆け引きが上手い小嶋に手を焼いたが、しっかり見せ場を作って勝利したイッセイ(左)
BOM ~The Battle Of MuayThai~BOM WAVE06 - Get Over The COVID-19 -
2021年11月7日(日)神奈川・大さん橋ホール
▼メインイベント BOM 53.30kg契約 3分5R
〇イッセイ・ウォーワンチャイ(=石井一成/ウォー・ワンチャイ プロモーション/BOMスーパーフライ級王者)
判定3-0 ※49-48×3
×小嶋・Nor Nakusin(ノーナクシン ムエタイジム/元WPMF日本バンタム級王者)
イッセイはジュニアキック出身で、アマチュアでは14冠王を達成。タイを主戦場に6連続KO勝利を飾り、2017年2月にはTrue4Uフライ級タイトルを高校生で獲得。2017年6月からは『KNOCK OUT』に参戦し、2018年12月、トーナメントを制してKING OF KNOCK OUT初代フライ級王座に就いた。WPMF世界フライ級王座、IBFムエタイ世界フライ級王座、BOMスーパーフライ級王座も保持し、那須川天心に対して“西の神童”と呼ばれている。
今年2月の『NO KICK NO LIFE』では麗也を判定3-0で破り、4月のBOMではサンチャイを三日月蹴りでKO。そのキャリアのほとんどをムエタイルールで戦ってきたが、7月にRISE参戦。「DEAD or ALIVE 2021 -53kgトーナメント」に出場したが、1回戦で大崎一貴に敗れた。今回が再起戦となる。戦績は33勝(17KO)11敗2分。
小嶋は卓越したムエタイテクニックでデビュー以来9戦負けなしのままルンピニージャパンとJ-NETWORKのバンタム級二冠王となったが、2019年3月に10戦目で初黒星。その後、WPMF日本同級王座も獲得して三冠王に。2019年6月にはIBFムエタイ世界バンタム級王座決定戦に臨んだが、WBCムエタイ世界バンタム級王者ペットチャオワリットに判定2-1で惜敗した。前戦は6月の『スックワンキントーン』で一航とドロー、その前の4月にはHIROYUKIにKO負けと勝ち星から遠ざかっており、イッセイを相手に再起を飾りたいところだ。
1R、ロープを背負う小嶋は前蹴りでけん制、イッセイは左右ローを蹴り、フェイントを織り交ぜて右フック、左ボディを打つ。小嶋はヒジを合わせに行き、緊張感のある展開。
2Rも同じ展開だが、石井はより多くパンチを繰り出していく。小嶋はやはりヒジ狙い。ラウンド終了のゴングが鳴り、小嶋が笑いかけると石井は睨み付ける。
3R、ロープを背にしてジャブ、前蹴り、ヒザで迎え撃つ小嶋に、石井は右ストレート、左ボディを打ち込む。パンチをもらうと小嶋はすかさずヒザ蹴り。石井のアグレッシブが目立つが、小嶋もしっかりと攻撃を返す。石井が首相撲で大きくコカした。
4R、ミドルと前蹴りで距離を取る小嶋に、石井はハイキックや右ストレートで勝負を懸けるが、のらりくらりとかわす小嶋をなかなか捉えることができない。小嶋は石井が出てくるところに右ミドルとジャブを合わせる。
5R序盤、小嶋の蹴りをキャッチしての右ストレートを放つ石井は、右ヒジで小嶋を流血させることに成功。ドクターチェックとなる。再開後、ついに石井がパンチのコンビネーションをフル回転させて小嶋を追い詰める。小嶋もミドルとヒザで対抗し、最後には石井を浴びせ倒す意地を見せたが、判定3-0で石井が勝利した。
石井はマイクを持つと「7月に試合したんですがRISEで1回戦で負けてしまって、それを挽回する試合にしようと思ったんですがこんなんじゃだめですね。もっと練習して強くなります。こんな内容で言えることではないですが、僕も格闘技界を盛り上げていきたいので次回1月9にNO KICK NO LIFEで試合が決まっているので見てください。ここから石井一成第二章を始めていきます」と、どんどん試合をしていきたいとアピールした。
そして解説を務めていた吉成名高をリングに呼び込むと、「一緒にムエタイ界を盛り上げられるようにYouTubeチャンネルを始めました。チャンネル登録よろしくお願いします」とアピールした。